「カラオケは好き、英語は苦手!」 というキミに朗報である。英語が苦手な生徒の逆転チャンスである!
毎年クリスマスシーズンになると、街はクリスマスソングでにぎわってくる。毎年聞こえてくる曲は、長年多くの人々の耳によって淘汰されてきた名曲が大半を占めている。もちろん毎年新しいクリスマスソングが多少は出てくるが、めったに定番リストに加わることはない。古典的クリスマスソングの定番は10曲以下だろう。これらの歌はタイトルは知らなくても、諸君がすべて耳にしたことがあるものばかりだろう。
White Christmas ホワイト・クリスマス
Rudolf The Red Nosed Reindeer 赤鼻のトナカイ
Silent Night 聖しこの夜
Jingle Bell ジングルベル
We Wish You A Christmas クリスマスおめでとう
Santa Claus Is Coming to Town サンタが町にやってくる
Winter Wonderland ウィンターワンダーランド
以下はポップスの定番である。もちろんそのほかいろいろな曲が生みだされてはいるが、きりがないので、名曲として定着しているものに限定させていただく。
I Saw Mommy Kissing Santa Claus ママがサンタにキスをした(マイケル・ジャクソン)
Happy X'mas ハッピークリスマス (ジョン・レノン)
Last Christmas ラストクリスマス (ワム)
All I Want for Xmas Is You (マライア・キャリー)
*Christmas Eve クリスマスイブ 英語バージョン (山下達郎)
*(2013.12.9.追記:山下達郎のこの曲の原曲はもちろん日本語であるが、英語バージョンで歌うところに意味がある)
以上の曲はあまりにも有名な名曲ぞろいなので、現代の人気歌手、ミュージシャンたちによってもいろいろにカバーされている。たとえば、White Christmas をYouTubeで検索すると、原曲以外にもいろいろなバージョンが出てくる。ロック調、ディスコサウンド調、カントリー調などなど。そしてさまざまな歌手が自分独自のタッチで編曲したりして歌っている。原曲にこだわらず、自分の好きなバージョンを選ぶことをお勧めする。どんなにいろんなバージョンがあっても、歌詞は同じであるから、どれで覚えてもかまわない。とにかく、クリスマスの英語の曲は覚える価値がある。
1) まず、名曲である。一つの教養として、歌えることは一生の財産になる。
2) 毎年聞こえてくるので、忘れることがない。
3) 英語の歌詞を1曲分覚えるたびに英語の力が確実に向上する。
同じ覚えるのだったら、より若い時に覚えるほうが早いし、楽である。大学生や社会人にもなってしまうと、「今さら英語でクリスマスソングなんて」、という気持ちが先に立って、本気で覚えようと言う気持ちになれなくなってしまう。中学生のときに覚えたほうが素直に覚えて忘れないが、高校生でもまだ十分「間に合う」だろう。小学生では意味を理解できないので、親が強制でもしないと、覚えようとする子供は少ないだろう。
クリスマスソングに限らず、英語の歌を覚えることには多くのメリットがある。
まず、少なくともその曲の歌詞を覚えることになるが、1曲の歌詞の分量の英語のテキストを覚えてしまうということは、かなりスゴイことである。教科書1ページ前後の分量かもしれないが、たとえば、中学や高校の英語の教科書1ページを覚えていて今暗誦できるひとがどれだけいるだろうか。それを一生忘れずにいるようなひとがどれだけいるだろうか。歌ではそれが可能である。
クリスマスソングを1曲若い時に覚えてしまうと、おそらく一生忘れることはないだろう。毎年思い出されるからである。そしてほぼ教科書1ページ分の英語が頭に刻み込まれたことになるのだ。これはたいへんな財産であると私は思う。ひとつの曲を覚え、あとは発音に磨きをかければ、発音上達における大きな飛躍になること間違いない。
以下に、「赤鼻のトナカイ」 の英語の歌詞を紹介しておくので、曲はユーチューブYouTube で聴いて、いっしょに歌って覚えてほしい。英語の曲名をコピーしてユーチュブに貼りつければ、いくらでも出てくる。ただ、1シーズン1曲にしぼって覚えることだ。あまり欲張ると、どれもモノにならずに終わってしまう。高校生にとっても、1曲分のこれだけのテキスト(文章)を暗誦できるようになることは相当英語の勉強になる。教科書は覚えられなくても、歌ならば誰でも覚えられる。ウソではない。やってみたまえ。
英語教師として、いろいろな生徒を見てきたが、歌のうまいやつは発音もうまい。日本語の歌はうまくても英語の発音がヘタなのは、単に本気で練習していないだけである。本気で集中して練習すると、歌のうまいやつは、そこらの英語の教師よりもずっと上手な発音で英語の歌を歌えるようになってしまう。これは本当である。そういうやつを何人も見てきた。英語の知識や文法では生徒は教師には永遠にかなわないだろうが、発音では教師を負かすチャンスがいくらでもあるのだ。そういうやつが、どのクラスにも潜在的には5,6人はいる。しかし本人が気がつかないで、自分は英語がダメだと思い込んでいるケースがほとんどである。だから、発音のヘタな英語の教師は安心していられるのだ。そして、だいたい発音のヘタな教師は授業で英語の歌もやらないし、発音の指導もおざなりである。自分の弱点をさらしてまで生徒の素質を伸ばそうなんて思っていないし、その力もない。だから、そうした教師には期待しないで、発音に関しては YouTube にゴー!である。
Rudolph The Red Nosed Reindeer
You know Dasher and Dancer and Prancer and Vixen,
Comet and Cupid and Donner and Blitzen,
But do you recall
The most famous reindeer of all? (ここまでが“語り”)
Rudolph the Red-Nosed Reindeer
Had a very shiny nose,
And if you ever saw it,
You could even say it glows.
All of the other reindeer
Used to laugh and call him names;
They never let poor Rudolph
Join in any reindeer games.
Then one foggy Christmas Eve,
Santa came to say:
"Rudolph with your nose so bright,
Won't you guide my sleigh tonight?"
Then how the reindeer loved him
As they shouted out with glee,
Rudolph the Red-Nosed Reindeer,
You'll go down in history.