Snapeの英語指南

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関係代名詞、2つの誤解

2009-08-17 11:09:00 | なるほど英文法 
<この記事は携帯では見づらいので、パソコンで見ることを勧める>

関係代名詞を理解するうえで注意しなければならない点は、以下の3点である。

●関係代名詞は名詞に文をつなげて、より長い名詞を作る。
●関係代名詞が文を作ることはない。(作ると思う誤解1)
●関係代名詞が文と文をつなげることはない。(つなげると思う誤解2)


実際の例を用いて、説明しよう。1がスタートで、4がゴールである。
(ブログではスペースが取れないので、かわりに下線を使っている)

_________名詞________________________________文 (修飾文)____________________
---------------------------------------------------------
1. [the book]_____/_____I bought__the book__yesterday :[名詞] / 文
2. [the book]_____/_____I bought_______it_______yesterday :[名詞] / 文 
3. [the book]_____/_____I bought____which____yesterday :[名詞] / 文
4. [the book___which__I bought________________yesterday] :[名詞 + 文] = より長い名詞

<説明>
1. スタート:左に核となる[名詞]が置かれ、右側にその名詞を修飾することになる文が置かれる。
2. 右の修飾文の中に、左の名詞と同じものがあり、それを適切な代名詞に置き換える。
3. その代名詞を、つぎは適切な関係代名詞に置き換える。
4. ゴール:関係代名詞を、名詞と修飾文の間に移動する。これによって左の名詞と右の修飾文が連結し、[ひとかたまりの長い名詞フレーズ]となる。
関係代名詞を用いて完成したものは、より長くなった名詞に過ぎず、決して文ではない。これをしっかり頭に入れたまえ。

[the book which I bought yesterday]    「昨日私が買った本」

繰り返す。これは、“ひとかたまりの名詞”である。文のように見えるかもしれないが、“文”ではない。一つの長い名詞、一つの名詞のフレーズと理解したまえ。これを文だと思うのが、最初のつまずきである。

これはもっと長くなる場合がある。たとえば、以下の例も、文ではないので、最初も大文字にはしないし、最後にピリオドもつけてはならない。

[the English book which my sister bought me as a birthday present at the small bookstore next to the post office the day before yesterday]
「おととい私の姉が郵便局の隣の小さな本屋で私に誕生日のプレゼントとして買ってくれた英語の本」

この長ったらしい単語列が名詞である証拠に、これは代名詞1語に置き換えられる。この場合は “it”1語である。どんな名詞も名詞である限り代名詞1語で置き換えられる。さて、それでは次の2つの単語列を比べてみたまえ。

A) [the English book which my sister bought me as a birthday present at the small bookstore next to the post office the day before yesterday] (単語数:25)
「おととい私の姉が郵便局の隣の小さな本屋で私に誕生日のプレゼントとして買ってくれた英語の本」

B) He overslept. (単語数:2) 彼は寝過した。

どちらが文か言ってみたまえ。1つの単語列が文であるか、名詞フレーズであるかは、長さや語数で決まるのではない。品詞の働き、フレーズの構造で決まる。上記二つはあえて極端な例をあげているが、当然、B)が文である。A)は名詞フレーズであって、文ではないが、文の材料にはなれる。

関係代名詞を使って長くなった名詞のフレーズ(以下、“関係詞名詞フレーズ”と呼ぶ)は、通常、文の材料として主語になったり、目的語になったり、補語になったりする。以下の例をよく見たまえ。

The book which I bought yesterday was very expensive. 主語として使われている例
I have just read the book which I bought yesterday.  目的語として使われている例
This is the book which I bought yesterday.  補語として使われている例

※ 以下は、1つの文の中に“関係詞名詞フレーズ”が2つ使われている例である。主語と補語である。

The book which I bought yesterday is not the one that she recommended to me.

このように、関係代名詞は直接に文を作るのではなく、“文の材料となる名詞のフレーズ”を作る。“名詞フレーズ”というものに慣れる必要がある。以下をすべて日本語で言ってみたまえ。(高3の受験生は8を完璧に訳せなければならない)

1. [ the girl whom you talked to in the library ]
2. [ the building which you and I are looking at now ]
3. [ the dog which they have loved very much for more than ten years ]
4. [ the pianist who played the Mozart’s piece very beautifully yesterday ]
5. [ the car that my uncle borrowed from my father and drove on the day ]
6. [ the policeman whom she tried to ask the way to the city hall this morning ]
7. [ the old motorcycle that my brother was repairing with one of his friends in the garage all day long last Saturday ]
8. [ the two little boys who have been just found in the forest by the rescue team dispatched to the area by the local police the following day of their disappearance ]

確 認 : 関係代名詞が作るものは、どんなに長くても文ではない。

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