珍道中

昨日はシッター仲間と伊豆下田の爪木崎まで行って来た。
ここには野生の水仙が群生していて、今月末まで『水仙祭り』を
やっているのだ。
本当に見事な水仙群だった。
お天気にも恵まれ、遠くに伊豆七島を見る事も出来た。

二人とも平日は保育園で保育士として働いている。
ここの海岸は波で砕かれた小さな貝が混ざった砂。
園の子供達に見せたいと、スーパーの袋に詰める友人。
チョークのような石もあって、それも拾っていた。

お昼は伊勢海老丼。
美味しかった。
バスに乗って下田に向かうつもりだったが、
腹ごなしに歩こうかって事になり
『須崎口遊歩道』なる道を歩くことにした。
私達の頭の中では、須崎口は下田に行く途中にあると
思っていた。

遊歩道は海岸線を歩くようになっていた。
これまた、素晴らしい景色だった

「気持ちいいねぇ」
崖下にも水仙群があり、「お持ち帰りしたいわねぇ」
なんて事を言いながら、テクテク歩いた。
途中から道が変わった。
そして、ドンドン山を登って行く。
え？？遊歩道だよねぇ？？？？
と思える様な険しい山道を登り、山の頂かと思うような所へ。

そこからの眺めも良かったのですが…。
私達は水仙を見に来たので、三人ともブーツだのフラットシューズだの
ロングコートだの…。
たまぁにすれ違う人達はハイキング、もしくは山歩きの服装。
あれーーー？
なーーーーんか、私達、場違いみたい？？？
でも、遊歩道だものねぇ。
2，8キロなんて大したことないし。
進め！！
これが間違いでした。
急な山道を登り、これまた急な山道を下り、
人気のない、正真正銘の山の中。
もしかして、遭難しちゃった？？
携帯のアンテナ…1本だぁ。

少し不安になってきたところで、山荘みたいな家があり、
初老の紳士にあった。
休憩をかねて少しお話をして、いざ出陣。
イノシシが出るらしい。
またまた、山道を歩いていくと、ボコボコ大きな穴。
イノシシが掘り起こした跡だ。
どうする？イノシシに出会っちゃったら？？
と、1人がバッグのなかから、鈴を出し、鳴らし始めた。
それって、クマに効くんじゃないの？
イノシシもいいのか？

畑も見えて来て、なんとか人里に近づいて来たなって感じになった。
安心したのも束の間。
傾斜45度？６0度？？
すんごい急勾配の下り坂。
その先は急カーブ。
勢いがついちゃったら、そのまま崖下に落下する。
カーブを曲がると、またまた急勾配。
ヒェーーーー！！

そして、やっとの事で、小さな漁村に到着。
バス停は？？
アッ、バスが見える。
あそこだ。
と、バス停に着くと、次のバスが来るまで1時間以上。
そして、そのバスに乗ったのでは、帰りの電車に
間に合わない。
なんて事だ。
タクシーで行くしかない。
タクシーなんて走ってない。
人も車もいないじゃないの。
パニくる3人。
小さなお店を見つけ、タクシーの電話番号を聞き
無事、下田へ。
運転手さんに何処から来たのか聞かれ
「爪木崎から遊歩道を歩いて来た」と答えると
「そんな恰好で歩いて来た人達は初めてだよ」と
言われた。
ごもっともです。

でもね、看板に偽りありです。
途中から山道になり岩場を歩くようになりますと
注意書きが必要ですよ。

私達3人が出掛けると、絶対に珍道中になる。
次回はどんなお出かけになるのやら。