公園の池には、睡蓮に続いてハスが咲きだした。
水面に咲く「睡蓮」と異なり、「蓮」は数十センチほど立ち上がった茎の先に花が咲く。
この公園で、真っ先に咲いたこの一輪の変化を観察してみた。
第一日目・開花
根元には睡蓮も咲いている。
楽しむのは朝のうち、朝日を浴びた花は輝くようだ。
花びらの赤い部分が濃く、若々しい。
きれいに開いた花も午後には閉じてしまう。
午後2時、すでに花は恥ずかし気に閉じていた。
第二日目
朝、花びら一枚一枚に勢いがある。
開花した前日に比べ、花びらの赤みが抜けて全体が白っぽく、先端がピンクになって一段ときれいである。
ハスは開花して二日目が一番きれいだとも言われている。
なんとなく、灯が入ったぼんぼりのようにも見える。
前日と同様に、午後になると花びらを閉じて眠りについてしまう。
たぶん第三日
朝に開いた花弁は一段と白い部分が増し、先端にわずかなピンクが残る。
花びらをピンと張る元気がなく、丸みを帯びたままのように見える。
驚くことに午後にはあっさりと散ってしまい、てっぺんがハチの巣のような形(タネの部分)に残っている。
その横には、次に咲くつぼみが大きくなっている。
午前中まで咲いていた花の周りには、散った花びらが寂し気に浮かんでいる。
花の命は短くて・・・といわれるが、ハスの花も人の目を楽しませてくれる期間は短い。
開花すると散る迄、毎日「開いて閉じて」を繰り返す、不思議な花だと思う。
午後に観に来て、「あら、まだつぼみだ~」と勘違いする人もいる。
(いいえ蕾ではありません、午前中はきれいに咲いていたのです)
ハスは見る時間帯が大事なのである。