ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

死ぬほど「ゴシカ」で怖がろう!

2007-02-01 | 映画
ゴシカ」(GOTHIKA)

これ、ダークキャッスル・プロダクションの、オリジナルなのね。

TATARI(タタリ)」も面白かった。「13Ghosts」も面白かった。けれど、てっきりウイリアム・キャッスルのリメイクを専らにするのかと思っていたからこんな作品を作っているとは意識しなかった。(まあ、半分は嘘ね。そういえばダークキャッスル・プロダクションとかロバート・ゼメキスとかDVDの表書きに書いてあるのは知っていたんだ。むしろ「TATARI(タタリ)」や「13Ghosts」をきちんと見ていなかったせいなのだな)。とにかく、オリジナルなんだと、見てみました。

しかし!

なんというのか、「恐怖の足跡」→「シックス・センス」の流れと、サイコ・キラーものと、美人いびり(それともパズルの謎解き)の三題噺みたいな作品ではないか。

そういう意味ではこの作品の荒筋は、結果的に純粋な鑑賞にはマイナスだろう。「少女」が超常的な存在だと、完全に明かしているのだから。

しかし、それでも、「少女」にも「合理的理由」があるのかもしれないと、一応疑うように(努力して)見た。そのおかげで、事件が起きるまでの間に提示された怪しい人物を、あるレベルまでは均等に疑えたし、オチそのものではないにせよ、一旦の「自分オチ」も楽しめた。(まあ、その後の「納屋」での、あの解決は何となく予想は出来てしまったし、最後のあの人物も、とりあえず確率約2分の1のうち、より一層「真犯人」率は高かろうと予想は出来てしまうが)。

そして、オチといえばオチそのものである「続編ありえるよ」(というわけではないよね)の部分は、にんまり出来ました。

欲張り三題噺好きにお奨め。つまり、キングよりもむしろクーンツやマキャモンが好きなひとは必見である。

*ということで、わたしは本作を「欲張りモダン・ホラー」に重ねたわけであるが、「ゴシカ」すなわちゴシックホラーでは、Wikiのゴシック小説解説にあるように、そのモチーフとしては「怪奇現象、宿命、古い館、廃墟、幽霊など」が元祖「オトラント城奇譚」以来好まれているわけで、「ゴシカ」においては題名がモチーフの共通を教えているといえるわけだ。しかし、そうやって見ると、「ゴシック小説」が「18世紀末から19世紀初頭にかけて流行した神秘的、幻想的な小説で、今日のSF小説や、ホラー小説の源流ともいえる」という点と、「モダンホラー」が往々にして「SFやミステリや冒険小説などのジャンル・オーバーなハイブリッド(混成種)」である点が重なるので、「ゴシカ」はモダンホラー小説みたいだと感じるのもまた当然ということになるだろう。*

*さて、今回の表題、何を踏まえているかわかりますか? コメント募集!*


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