ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

惑星デントって、なんか元ネタあるのかな?

2010-05-02 | 映画
大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE

ウルトラ・シリーズ関連の全設定がてんこ盛り! どこかで読んだか聞いたかした気がするものの、元来のテレビ・シリーズでは統合し切れていないあれこれの設定を継ぎ接ぎにし、超豪華に映像化したお祭り大作です。

「ウルトラマン」のシリーズの続編であると同時に、実質的には外伝的要素の強い「ウルトラ・ギャラクシー 大怪獣バトル」及びその続編「ウルトラ・ギャラクシー 大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY(ネオ)」の続編になっている。

太古に宇宙に君臨したというレイブラッド星人の負の遺産たる怪獣コントロール装置「バトルナイザー」。それを用いてゴモラやリトラらとともに、レイブラッドの後継選びという運命に打ち勝ったはずの地球のレイオニクス(レイブラッドの遺伝子持つ、あるいは植えつけられた者)であるレイ。そして彼の仲間であるZAP SPACYのスペース・ペンドラゴン・チームが登場する以外は、ヒビノ・ミライ(彼は自らそう名乗る!)、ウルトラマン人間体(ハヤタとは名乗らない)、ウルトラセブン人間体(モロボシ・ダンとは名乗らない)の三人のM78星雲人の地球人体が登場するが、M78星雲人は光の巨人誕生の歴史(プラズマスパーク・タワーの建造と、その影響で皆が変身してしまうところ)の場面以外ではすべて「ウルトラマン」または「ウルトラウーマン」である。その他、本編で行方不明になったままだったウルトラマンダイナ=アスカ・シンが登場するが、これは元来光の国のウルトラマンとは違う時空の存在で、それこそ「ウルトラ・ギャラクシー」において異次元怪獣ブルトンが介在することにより崩壊したパラレル・ワールドの境界という設定のためである。

それでも、「ダイナ」最終回からアスカの帰りを待っていたリョウに、セリフだけとはいえ「お帰り!」と言わせしめた「超ウルトラ8兄弟」といい、本作といい、失踪という不遇なエンディングのアスカ・シンはそれゆえに作り手に二次創作的楽しみをもっとも提供しているといえそうだ。

そういう点ではハヤタの姿でウルトラマンがレイに礼を言うところは、テレビ・シリーズ「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル」において石化した謎の巨人として彼にテレパシーコンタクトし、最終的には救われていながら、人間体では交わらなかったことから、やっと言えた2度(セブンの分も入れれば3度)目のお礼ということになり、こんな配慮も憎い。

ネーミングではM78星雲→獅子座L77星(ウルトラマンレオの出身星)という、Mが「メシエ星雲・星団目録」を編んだフランスの天文学者シャルル・メシエの名前の頭文字だということを無視した安易な変換をわざわざ踏襲、レオとゼロの修行場にK76星などという名前を与えたセンス、ウルトラの父・母の本名がケンとマリーだという突然の思いつきとしか思えない信じられない名づけも含めて楽しませてもらった。

ただ、惑星ボリス(ボリス・カーロフ)、ヴィンセント島(ヴィンセント・プライス)、ベラルゴ・シティ(ベラ・ルゴシ)、惑星ハマー(ハマー・フィルム・プロダクション)という具合に怪奇映画関連で続いてきた「ウルトラ・ギャラクシー」の名づけで、今度わずかな時間だが意味ありげに登場した惑星デント、デントってなんだぁ? 元ネタわからん。

と、まあ、楽しみましたが、

実写初のウルトラ大群衆劇、やっぱり「仮面ライダーDeCaDe」のライダー大戦の影響でしょうかね?

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3 コメント

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レイブラッド (yuimor)
2010-05-02 17:58:52
そういえば、「レイブラッド」はSF作家レイ・ブラッドベリからのネーミングに相違ないが、おそらくは「ゴジラ」に影響を与えたとされる「原子怪獣現る!」の原作者である点、そしてその特殊効果を担当したもうひとりのレイことレイ・ハリーハウゼンの名前もダブルイメージになっているに違いない。
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Unknown (森と海)
2010-05-09 14:00:45
まあ見ましたよと。
アンドロメロスお疲れ!という感じで、内山まもるの声の出演もありでニヤリとさせられました。
しかしながら引き出しがないのか、どこかで見た設定や絵が多すぎて、苦笑させられました。
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森と海さま (yuimor)
2010-05-11 20:58:48
いやー、森と海さまもかなり幅広くご存知で。

内山まもるの「ザ・ウルトラマン」の単行本てんとう虫コミックス版が出版されていた頃既に大学生でした、自分。

居村眞二の「ウルトラ超伝説」が大都社から発売された頃には仕事を持っていました。

そんな作品もある程度知ってこその「ウルトラ」ですね。
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