湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 無窮に煌めく中に ・・・

2015年11月05日 23時22分26秒 | 日常・その他
建て替えをしていた墓ができあがりました。

 石材店さんにお願いして、
 私のデザインを基調としたものを
 造っていただきました。



周りの意見をきいて当初のデザインから
若干変更したところもありますが、
細かいところはセンチ単位で指定しました。
イメージどおり(以上)のものになりました。



  ツートンカラーで、
  曲線部分がありません。

  中段の位置に配列した小柱(濃い色)は
  墓誌代わりにする故人銘々用のもので、
  前面に4個、側面に5個づつ、背面に9個、
  計23個あります。
   バランスを考えた寸法・間隔にしたら
   私が好きな数字の23になりました。
   まだ刻まれていない私やカヅちゃん用
   のものも含まれています。

斬新なようで、古めかしくもあり、
「変な墓だ」と眉をひそめる方があるかも
しれません。

 私は此れと同じような形の墓を見かけたことは
 ありませんが、そもそも現代の墓の基本形は
 近代に入ってから(明治以降に)出てきたもの
 ですし、洋風のものなども多くなった現在、
 それほど珍奇なものでもないと思っています。


納骨室の扉に刻んでいただいた文字
(格好つけ過ぎた言葉だったかも ・・・)

  無窮に煌めく 万象の恵みと
  花鳥微笑む 慈しみの中に


  「魂」や「霊」の存在を信じるや否や?
  「あの世の存在」を信じるや否や?
     と問われれば
      悟りを開いていない私の返答は
  「わからないをもって答えとす」となります。
         
  浅学の私には、人知の及ぶ世界が "無" から
  できたものとは考えられないので、
  今は未だ知られていない
  「今は "無" と扱っている世界」もあるかも
  しれないと思っています。
  
 この文字は、
 「その "無" の世界にあって、現生の私達への
 恵みや慈しみの根源になってください」という
 意味も持たせた(気持ちを込めた)ものです。


・・・ ギャラリー 035 (「グスタフ・クリムト」さんの絵) ・・・

           ライセンス(4点とも): (パブリック・ドメイン)


 ◆タイトル:ユディト I(Judith I)

 ・画家:グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)
 ・制作年:1901年
 ・収蔵:オーストリア・ギャラリー
  
  (ご存じ方もあるかと思いますが)
   ユディトは「ユディト記」に登場する
   ユダヤ人女性で、手に持っているのは
   自らの手で切り落した敵将アッシリア軍
   司令官「ホロフェルネス」の生首です。
   著名な画家も題材にしている有名な場面
   ですが、他の絵のユディトはこのように
   エロティックな恍惚の表情をしていません。
    

 ◆タイトル:接吻(The Kiss)

 ・制作年:1907年-1908年
 ・収蔵:オーストリア・ギャラリー

   発表してすぐ政府に買い上げられた絵で、
   代表作ともいわれているものです。

   クリムトさんは生涯独身でしたが、
   家には多い時で10人以上の女性
   (裸婦モデル(?))が寝泊りしていた
   そうです。
   多くのモデルと愛人関係にあり、多数の
   子供が存在していたといわれています。
   この「接吻」のモデルは
   画家本人(うまい具合に不細工(?)な顔が
   隠されています m(_ _)m)と、
   最愛(?)の愛人であった
   「エミーリエ・フレーゲ」さんといわれて
   います。
   クリムトさんの死に際の言葉も
   「エミーリエを呼んでくれ」だったそうで、
   そのエミーリエさんは、クリムトさんの死後、
   生涯独身を通されたそうです。


 ◆タイトル:ダナエ(Danae)

 ・制作年:1907年-1908年
 ・収蔵:個人(Galerie Würthle(?))

   手当り次第に手籠めにする全知全能の神
   「ゼウス」に見初められた「ダナエ」さん。
   両肢の間の金色の流れは、黄金の雨の滴に
   姿を変えたゼウスを表しているそうです。
   そしてゼウスとダナエの間に生まれたのが
   「ペルセウス」(*)です。

    * : 怪物「メドゥーサ」の首を切り落と
       した英雄です。 


 ◆タイトル:死と生(Death and Life)

 ・制作年:1910年-1915年(1911年-1916年(?))
 ・収蔵:レオポルト美術館<オーストリア>

   子供、大人、男、女、若人、老人らが、
   忍び寄る「死」を避けるように
   (対抗するように)寄り添い一塊になって
   います。
     
   一塊の中の左上にパッチリ目を開けた女性が
   いますが、
   私にはその女性が「死」に憧れているよう
   にも見えて、気になります。