湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 近くにある史跡「叢桂園(ソウケイエン)」

2015年03月30日 21時43分46秒 | 日常・その他
私が住む熊本市西区島崎地区にある史跡をご紹介します。

島崎地区は市中心部からそんなに離れていないのですが(熊本城から直線距離で2km前後です)
金峰山系の麓に連なっているので緑が多く、
熊本市風致地区に指定されているエリアもあります(ウチも含まれています)。
  ※別の表現をすれば”田舎”です。

また、江戸の昔から別荘地としても利用されてきたので史跡も多くあります。

今回ご紹介する「叢桂園」もその一つです。




    ※石と緑と水のほかは何もありません。

叢桂園は江戸時代肥後の医学教育に貢献した村井家歴代の別荘跡です。
村井家は藩の医学校「再春館」(*)の師役でした。

     * : 基礎化粧品「ドモホルンリンクル」のCMで知られる
        「株式会社再春館製薬所」(熊本に本社)の社名は
        藩の医学校「再春館」の名に因んだものと思われます。

庭には「釣耕園」(叢桂園の隣にある史跡)の水を引き曲水をつくり、その下に中国の洞庭湖に模した池が
設けられています。







簡素な茶室もあり(現在は礎石が残るだけ)、西側の小窓からは荒尾山がその枠内に入り、
一幅の絵となる造りとなっていたそうです。



案内文です。


   叢桂園のマップ


園内を流れている曲水の源は近くにある湧水「延命水」です。


    ※道路脇にあり、小さな祠により清められています。
    ※昔は近所の方が洗い物などで利用されていたようです。

この近くには「長命水」(**)という名の湧水もあります。
「延命水」も「長命水」も金峰山湧水群(キンボウザンユウスイグン)に含まれており、
熊本水遺産であるとともに、環境省から「平成の名水百選」に選定されています。

     ** :「肥後國誌」が長命の水と伝える歴史ある湧水だということです。
        その昔には、茶の湯に重宝された名水で、
        この水を樽に入れて市街地に売りにいく人もいたそうです。

「延命水」と「長命水」
人の願望をその名としたのか、この水の霊感あらたかな効能が名前となったのか ・・・

  何れにせよ、この地に住んでいると長生きできそうな気がしてきます。