湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇家から最も近い本屋さん「長崎次郎書店」

2015年03月19日 12時01分34秒 | 日常・その他
熊本県内で最も古いのではないかと云われている本屋さんが
「長崎次郎書店」さんです。

    ※創業明治7年

自宅から最も近い書店です。(歩いて行くには遠い距離ですが)

2年生と3年生のときの2年間を通った某市立中学校の校区内にあります。

その頃はよくお世話になっていたという記憶があります。
(立ち読みでだったかもしれませんが)

長崎次郎書店」さんです。


画像のとおり趣のある建物です。
大正13年に建てられたその社屋は「国登録有形文化財」になっています。

   長崎次郎書店さんのWebサイトには、設計者が「保岡勝也」さんと書かれていました。
   「保岡勝也」さんは明治・大正期の有名な売れっ子建築家ということで、
   日本初の鉄筋コンクリート建築「三菱14号館」も手がけられたそうです。

   思いがけない発見だったのが、
   川越市にある「旧 山吉デパート」(現在は1階に歯医者さんが入居)も保岡さんの設計だったこと。
   以前私が神奈川に住んでいた頃、家族と川越見物(NHK朝の連ドラの舞台だったので)に
   出かけたことがありますが、
   そのとき記憶に残った建物が、川越で有名な木造の町屋ではなくこの歯医者さんの建物でした。
   昔の銀行のような造りの建物の中に歯医者さんがあり、印象深かったのだと思います。

   保岡さんは、三菱を辞められたあとは住宅建築に専念され、それも上流階級の豪邸ではなく
   暮らしに密着した中流層の中小規模の住宅設計に力を入れられたそうです。
   
   三菱財閥の技師長という経歴がありながら、高層・巨大な建造物ではなく、生活に密着した
   住宅のほうを選ばれたことに、なんだか親しみが感じられます。

日が暮れたばかりのとき

     ※「長崎次郎」という商号看板と店内からもれる暖色系の灯り。
      路面電車の線路と石畳、レトロな感じの街灯。
      隣のマンションと自動車が写っていなければ、40年前の写真といっても通用しそうです。


  本離れと言われて久しく、電子書籍などもでてきた厳しい商い環境のなかでは
  事業継続されていくのは大変ご苦労であるかと思いますが、
  私も微々たる小遣いの中から少しでも利用させて頂ければと思っています。


・・・・・・・・・・・ ギャラリー 001 (ウィンスロー・ホーマーさんの絵) ・・・・・・・・・・・



                                     ライセンス:  (パブリック・ドメイン)
 ・画家:ウィンスロー・ホーマー(Winslow Homer)
 ・タイトル:お父さん帰って来て!(Dad's Coming!)
 ・制作年:1873年
 ・収蔵:ワシントン・ナショナル・ギャラリー(National Gallery of Art)
 

    ※水彩画も描き始められた37歳頃の作品だと思います。(これは油彩のようですが)
    ※男の子は『早く帰って来て一緒に遊んでほしい』という気持ち(?)
      男の子の視線に入っていないお母さんには少し心配げな表情が出て、
      『無事に帰って来てください』という思い(?)
           抱かれている女の子は、何もわかっていない(?) ・・・

        であればよいのですが

       
        まさか、遭難したお父さんの死を受け入れられずに帰りを待ち続けている家族
         という哀しい情景ではないですよね、 ホーマーさん

          未だ陽が高い穏やかな海を眺めているに相応しくない、お母さんの感情を抑えた目、
          前のめりでなく腰を落として座っている男の子、
          沖に浮かぶ帆掛け漁船と、波打ち際に残されている船、
          干されている網、干された魚が一匹もない砂浜

          私の推理は当たっていてほしくありません