湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

♡ 我が家の屋根瓦が新しくなりました

2015年03月10日 14時48分31秒 | 瓶覗色の思い[歓喜悦慶]
今年1月に飛び込み営業で来られた方の奨めもあり
屋根瓦を葺き替えました。

  これまでにも時々営業の方が来られて
  壁の塗装や屋根の葺き替え・塗装を盛んに奨められました。

    ご近所の建物と比べたら際立って古い我が家を
    狙い撃ちで来られているようです。

  そのときはいつも
  『先立つものがないので、宝くじに当たったら検討します』などといって 
  お断りしていました。

1月に来られた会社の方は真面目そうな方で
強引な勧誘をされるわけでもなく信頼が置けそうだったので話をおききし、
2度目に来られた時に決めてしまいました。

  私は100円ショップの財布を買うときも
  時間をかけて幾つもの種類の中からあれこれ比べてから決めます。

  そのように優柔不断なところがありますが
  高い買い物ををするときは以外と決断がはやくなります。
  今回の工事についても他社との見積り比較などしませんでした。

  自己分析してみると
  商品選択の際に人が介在しないときは、商品の良し悪しや好き嫌いで決めるので
  対象となる商品の多くを比較している。 
  一方、営業の方の話を聞いてから決めるというケースでは、その人柄から商品
  (工事)の良し悪しを推し量ることになるので、信頼できると思える営業の方が
  現れたら、決めるのは早い。
  こういうことのようです。
  営業と工事の品質が相関するとは限らないことは十分解かっているのですが、
  どうも情に左右されやすい性格のようです。


営業の方が提案されたのは中国製の陶器瓦でした。
いぶし和瓦などの話はでませんでいした。
高い品物の提案は無駄だろうと読まれたのかもしれません。

中国製瓦は「安くて」、「強くて」、「軽い」というのが売りでしたが
私としては”安い”と”軽い”というのが決め手でした。

  なにしろ築100年ぐらい経っていると思われる古ーい木造家屋なので
  大地震のときのことを考えると、潰れにくくするためにも屋根が重くない
  ほうが良いのではと考えたのです。
  今回の中国製瓦はこれまでの瓦より30%近く軽くなりますので、柱などへの
  荷重が数トン軽減されます。

  うちの古い家は入母屋と寄棟が混在した造りなので、
  大棟や隅棟が軽い感じになるので中国製瓦は合わないかもと考えましたが ・・・
  大仰になるものよりシンプルイズベストと自分に思い込ませて納得させました。


以下に、葺き替え工事前と工事中状態と新しくなった屋根の写真を掲載します。
(離れて暮らしている子供にも我が家の変化を見せたいので冗長になっています)

・東側-施工前


・東側-古い瓦が剥がされたところ


・東側-新しい防水シートが貼られた状態


・東側-施工後(新しい屋根瓦)


・北側-施工前


・北側-古い瓦が剥がされたところ


・北側-新しい防水シートが貼られた状態


・北側-施工後(新しい屋根瓦)


・北西側から見たところ-施工前(古い屋根瓦)


・北西側から見たところ-施工後(新しい屋根瓦)


  きれいになりました。

    太陽のもとでの実際の色はバーントアンバーに近い色ですが、
    カタログにはブラックと表記されています。
    営業の人が実物見本を持ち歩いている意味がわかります。



施工担当者の中に日本人でないように見える方がおられました。
工事最終日は若い(30代前半(?))その方一人来られて工事をされました。

  『最後の仕上げは、いつも私がやります』と言われて、
  破風の下の部分に熨斗瓦を積む作業などをされました。

  失礼かとも思いましたが、日本の方かどうかをたずねてみました。
  『○○○○ドといいます。随分前にフィリピンから日本にきました』と言われました。

  施工会社の先代社長の養子ということでした。
  (そのいきさつに興味が湧きましたが、それを聞く不躾はできませんでした)

屋根瓦の工事をジックリ見たことは今までありませんが、慣れた手つきのように見えました。
最後の仕上げを任されているということは、腕が確かなのでしょう。


日本人は手先が器用とよく言われますが、
その器用さは民族の素質として生まれたときから備わっているものでしょうか?

  フィリピンから来られた○○○○ドさんの丁寧な仕事ぶりをみていても
  必ずしもそうではないように思えます。

素質も要素の一つかもしれませんが、別の要素も大きいように思います。

長年の経験で身につけた高度な技術・技能を若い者へ伝えなければという熟練者の心意気、
全てを学び取りたいという若者の貪欲さ、
連綿と受け継がれてきた技術・技能が途絶えない仕組み(仕事の仕方)、
が日本にあった(過去形?)からではないのでしょうか。

少なくとも、○○○○ドさんが働く小さな会社には
それが残っているのかもしれません。