Chance is with the music

音楽を糧にしつつ、日々を過ごしてます(家主:yucca)

アナログフィッシュ@渋谷CLUB QUATTORO

2007-07-21 23:50:13 | LIVE
アナログさんのライブを観るのは、AX以来ちょうど半年ぶりだったわけですが。この半年の間、アナログさんの曲をほとんど聴かずじまいだったり、金欠という理由でライブをスルーしたり、なんとなく自分の中でアナログさんへの愛情の温度が下がり気味でありました。そんな自分に首をかしげつつ、テンションが上がりきらぬままクアトロへとゴー。

しかし、そんなローテンションもメンバーが登場すると簡単にこっぱみじんになりました。おや健ちゃん、相変わらずの暑苦しい格好だけど、ちょっと髪切った?痩せた?下岡くんは、サイケな長袖シャツを着ているのが新鮮ですね。そして州ちゃんが・・・淡い色のボーダーに紺色のサロペット&アロハ調の麦わら帽子&サングラス。ずいぶん奇抜な格好なんだけど・・・に、似合う。つーかそれ、かわいいいい!(←落ち着け)

そんなわけであっさり舞い上がっているうちに、1曲目が鳴りはじめてまたびっくり。私は初めて聴く曲だったんですが、これまでにない明らかなツインボーカル構成の曲で、力強くてわくわくさせられるような感じが、まさにオープニングにぴったり。アナログさんの魅力を忘れかけていた自分にとって、「目を覚ませ!」と張り手を食らわされたような衝撃でした。

そしてたたみかけるように、LOW→ジョイナー→アンセム。なんですかこの流れは!しょっぱなから手加減無さすぎて、しばらくの間軽くテンパっていました。

その後は、健ちゃんジャケ脱ぎタイムを挟んでから、のどかないなかのしずかなもぐら→世界のエンドロール→Town、という更にものすごい展開に。このへんから、各自のプレイが明らかに前よりパワーアップしていることにも気づかれさつつありました。下岡くんのギターは、エフェクターなどを前よりも活用して音に幅が広がり、聴きごたえじゅうぶん。世界のエンドロールでの、州ちゃんのドラムには舌を巻きました。あんなプレイをしてたら、そりゃあ序盤からサングラスもぶっとぶって話です。健ちゃんはリードボーカルをとっている時にも、せわしないプレイや個性的なフレーズをしっかりこなしてて。・・・これほどまで力量のあるバンドだったとは。

中盤は、新曲を続けざまに披露。最初は健ちゃん曲を2曲。1曲めがとてもキャッチーでコーラスもかわいくて、なんかこういう感じの曲あるよなあと思いながら楽しくノっていたのですが。曲が終わったあと「今の曲のタイトルは『ABC』、仮タイトルは『ジャクソン5』でした。」と言われて大爆笑。確かに言われてみれば、まんまそういう感じでしたねえ。

下岡くんの新曲2曲は「おとぎ話」と「さよなら90'S」というタイトルだったと思います。これがどちらも下岡節の真骨頂というか、私の大好きな下岡くんの歌詞の世界観が炸裂し、曲が展開するにつれ演奏がスケールアップしていくのが本当にすばらしくて。こういう名曲を次々に作りだせる下岡くんの才能って、すごすぎると思う。そして、それを見事なアレンジと演奏で披露してくれるバンド自体も。

新曲タイムで集中しすぎてややくたびれたところで、ナイトライダー→世界は幻。これまた絶妙の流れですね。余談ですがアナログさんのセットリストは、個人的には今回みたく、リードボーカルが1曲から2曲ごとに入れ替わる形のほうが好きです。1曲1曲がとても新鮮に楽しめるから、同じ曲でも違った発見がある気がするのです。もしかしたら、演ってるほうは楽じゃないのかもしれませんが。

そして、ここで珍しくカバーを1曲披露してくれました。The Whoの「SUMMERTIME BLUES」です。実は、入場時にお客さんには画像のようなチラシが配られていて。どうも、曲の歌詞を健ちゃんが全部カタカナで書いて持ってきたのが面白くて、急きょお客さんに配ることにしたらしいのですが。「みんなで歌おう」と言われても、これじゃかえって読みにくくて歌えそうもありませんよ健ちゃん。つーか、実際には客電すら点けてくれなかったので、「読めるかよ!」状態だったのですが。でも楽しかったし、とてもステキな演奏だったのでOKです。

そういや、下岡くんがこの曲のときだけギブソンSGを使ってたのには驚きました。ほほう、今後はオリジナル曲をやる時にも弾く機会があるでしょうか。

あと、これはSUMMERTIME BLUESのときだったか自信がないのですが。間奏で州ちゃんが突如立ち上がったかと思うと、頭上でタンバリンを叩きながら、満面の笑顔でドラムセット付近を楽しげに歩き回って。あの州ちゃんのかわいさといったらもう、ある意味欣ちゃんとすら張り合えると思いましたね。州ちゃんはそのあとのドラムソロもすごかったし、別の曲では「立ち上がって頭上でハンドクラップをしながら、足はバスドラを踏み続ける」という芸当も見せてくれました。

終盤は、Hello、確信なんてなくてもいいよ、アンセムあたりできっちり盛り上がり。本編ラストは、「バキューム」という健ちゃんの新曲。これがすごく良かった。去年のアルバム収録の佐々木曲がほとんどピンとこなかった私にとって、「ひさしぶりに佐々木曲に名曲誕生!」と思わされるような素晴らしい1曲でした。ラストにこういう静かな曲調の、しかも新曲を持ってくるって勇気がいると思うのだけど、それを見事に聴かせてくれた3人に拍手。

アンコールでは、3人が異なる物販Tシャツを着て登場。ここではまさかの白黒ック(!)とマテンローをやってくれました。が、締めにもう1曲やってくれるだろうと思っていたら、それで終わってしまったのにはあせりましたね。これはダブルアンコールをお願いしないことには、帰るわけにはいきません。

そんな期待に応えてくれるように、Wアンコール。州ちゃんはなぜか、ふたたびTシャツからサロペットに着替えての登場です(笑)。で、ここでまた意表をつかれました。恐らく下岡曲の、シングル系のアッパーな曲がくるんじゃないかと思っていたのですが、なんと最後の1曲はテキサス!BGMでもLiving in the CityでもMagicでもなく、こういう1曲をWアンコールに選ぶこのひとたちの潔さ。そのすばらしさを実感させられた、最後の1曲でありました。

そんな感じで。開演前のローテンションはどこへやら。2時間ちょっとの間に、アナログさんの魅力をめちゃめちゃ再認識せずにはいられない、すごいライブでありました。このバンドはやっぱり、まだまだもっと上にいける力がありますよ!RIJFのステージがフォレストからウイングに格下げというのが信じられないくらいに。もうボケてこのナイスな3ピースの魅力を忘れることのないように、今後のライブやリリースを心待ちにしていたいと思います。


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