Chance is with the music

音楽を糧にしつつ、日々を過ごしてます(家主:yucca)

GRAPEVINE@高松DIME

2008-07-13 23:59:05 | LIVE
高知ライブから一夜明け、ひさびさの日曜市を楽しんだあとは高速バスで高松へ移動。個人的にこの街に来るのは小学校の修学旅行以来だったりします。幸い相方のTさんが香川出身で街に明るかったので、リーズナブルで美味な讃岐うどんにありつくことができました。Tさんありがとうでした!

DIMEはもともと映画館だった場所をライブハウスに改装したとのことで。入場してみると、なるほど小ぢんまりしたスペースながら、とても高い天井や2階席だったらしい部分(今は機材用スペース?)、小ハコにしては高さのあるステージなどが独特の雰囲気をかもしだしています。さらに運良く上手側の2列目にも位置どることができ、昨日と違う意味でワクワク感あふれる展開ですよ、ふふふふ。

というわけで、キョロキョロしているうちに開演。DIMEのステージ上の出入りは、上手側に組まれた鉄パイプの階段(工事現場の足場で組まれてるアレ)を使って上の階の楽屋方面と行き来するという、これまた個人的には初めて見るシチュエーション。そこからまるでジェット機のタラップを降りてくるVIPのように5人が出て来る現われる光景は、なんとも不思議かつ愉快でありましたわ。

メンバーが定位置につくと、今日は昨日とはうってかわって西川さんと高野さんが抜群によく見える。それだけでもう感激もひとしおなわけですが。1曲めのCOREが鳴り出すと、響き渡るその独特の音にびっくり。昨日のX-ptはスピーカーやモニターの音を耳がやられるほどダイレクトに感じられる、いかにも小ハコらしい音だったのですが。それに比べDIMEは高い天井と音響に配慮されているらしい壁のおかげか、2列目にいてもやたらガンガンしすぎることなく、バランスよく5人の音が聴こえます。おおお、これは新鮮ですばらしい!

でもって、あらためて正面に目を向けると、そこにいるのはレスポールを抱え、前日よりはいくぶん髪も落ち着いているように見える西川さんなわけで。COREの間奏でのワウの絶妙な踏み込みっぷりやらアウトロでの左手人差し指の動き、そしてそこから放たれる音にしょっぱなか骨抜きにされる始末。あああ何ですかこの絶景は。

2曲目の冥王星では、アウトロでの田中&西川さんによるギターハモリを堪能。田中氏が楽しそうに西川さんのギターに絡み、西川さんがそれを気にする風でもなく弾きまくるあの光景は、何度観ても微笑ましくて大好きです。ええとそれから、高野さんがイントロで楽しげにムービー撮影をしてたのはI Must Be Highでしたっけ。高知では高野さんをほとんど観られなかったので、まさかそんなおちゃめなことをやっているとは知りませんでしたよ。いやもうこの人たち、しょっぱなから本当に楽しそうだわ。

驚いたのが5曲め。聴こえてきたイントロはCOME ONではなく、なんと前夜のアンコールナンバーだったSuffer the Childではありませんか!うおおおナイスチェンジ!昨夜はこの曲でかなり好き勝手に弾いていたはずの西川さんが、今日は一転して曲中は割合音源に忠実にプレイしてましたね。それで油断していたらば、間奏のアニキタイムでヤバすぎるソロをかまされるという西川マニア殺しの展開。相変わらず罪だぜ兄さんたち!(←意味不明)

中盤あたりで目を引いたのは、普段あまりがっつり拝む機会のない高野さんのご活躍っぷりでした。基本的にはステージに対し横を向いているので、至近距離から見ると手元がよく見えて、鍵盤の音色が埋もれがちな場面でもバンドの音を支えるプレイに徹しているのがよくわかりました。あと、浜松高知では全く見えてなかったのですが、今回高野さんのギタリストとしての出番が多いのには驚きました。FLY以外にたしか想うということ、また始まるために、Glareでの3曲でもって、椅子に座ったままエレキを弾いていたはず。なるほど、今回高野さんの担当するコーラスが少ないのは、こういう役割を任されているからなのかもですね。

それにしても、5人バンドでエレキギター3本って、冷静に考えるとかなりギャグっぽい状況だと思うんですが。しかし今回高野さんがギターに加わっていたのはすべて、曲がドラマチックに展開するにあたりギターの音の厚みがポイントになる場面であり、実際観る側としてはごく自然にその音と状況を受け入れることができていました。常識やイメージにとらわれず、5人の持ち味を最大限に活かしベストの音を聴かせてくれるこのバンドの力を、改めて思い知らされた場面です。

金やんは今日も田中氏からいきなりMCをふられていたのですが、しかし今日の金やんにはさすがに余裕がありました。中学校の頃まで高松に住んでいたという話のあとに、「バインの高松ライブはいつもすごくいい感じなんだけど・・・それは俺の街だからです!」と断言。これにはフロアだけでなく田中氏も手を叩いて大爆笑ですよ。きっとこれはアレだ、金やんは既に四国をまるごと俺様の街にしてしまっているのでしょう。ああ、四国が金やんの傘下で本当に良かったーー(←馬鹿)

あと中盤では何がありましたっけ。エレウテリアでの西川さんのスライドギターを穴が開くほどガン見したり、田中氏のアコギの音の響き具合がすばらしかったり、豚の皿では何が気になりだすのかやっぱり聞き取れなかったり(菊池寛と玉藻公園だったそうで)、そんな感じだったかと思います。某所で話題沸騰だった、西川さんの「豚の皿でのピキーン」を目の前で確認した瞬間はさすがに殺されるかと思いました。

さらに終盤に差し掛かったあたりでは、どうやら西川さんのエフェクターのスイッチの調子がおかしかったらしく、アンチ・ハレルヤ前ではスイッチを何度もガンガン踏み続けまくり。それでも直らなかったのか、アンチの曲中妙に眉間にしわを寄せてプレイをしておられたのが印象的でした。かと思えば、女たちではところどころで指弾きを披露する罪すぎな場面も。ああ、そのほかにもしゃがんでエフェクターをいじる瞬間とか、「ピックをチェンジするために今使ってたやつを床に落とす」瞬間とか、西川さん萌えの場面を思い出したらキリがありません。

ちなみに女たちのラストは、高知とはまたちょっと手法を変えてきてましたね。高野さんの様子を伺いながら楽しそうにドラムを叩く亀ちゃんがとてもステキでした。フラニーとかFLYとか超えるあたりは全然記憶がないのだけど、たぶんひたすら楽しんできた自分がいたはず。

本編が終了すると、上手の階段を登って退場するメンバー。疲れた体にあの高い階段はキツそうだなあと思いながらその背中を見送りつつも、今日もすばらしかった本編の余韻とアンコールへの期待で、顔はニヤケるばかり。そして数分後に再び姿を現したメンバーの手には、スーパードライの缶。ああ、こうなっちゃったらもう、アンコールが楽しくないワケがない。

ここで田中氏から「去年の高松ライブのときに、そこの無印良品でアイロン台を買いまして・・・今年は専用のバッグに入れて持ち運んでいます。・・・まあ無印良品なんてどこにもあるんやけど(笑)」という意表をついた告白が。ツアー先でアイロン台を衝動買いするバンドマンなんて普通いないだろうよ。そうツッコミを入れたくなる衝動の一方で、田中氏がこんなシロモノを愛用しているだなんて想像しただけで、さらにニヤケ顔がエスカレートしてしまいますってば。はああ、何をしても味のある男はいいなあーー(←意味不明)

そんな田中氏の横で、今日はジャンボサイズのマーブルチョコの筒をシャカシャカと振る金やん。でもって、昨日同様フタを空け客席にチョコを1粒放り込んだところで、その様子を見た田中氏が「エサやっとるみたいやなあ」と爆笑しておりました。いやーこのシェイカーシリーズ、いったいどこまで続くんでしょうね。ちなみに高野さんのムービーはここでも一部始終を激写しておりました。あれは後で打ち上げでの格好のネタになるに違いないとみた。

そんなワケで、いつものようにまずは楽な感じで報道を1曲。でもって次の曲に入る前に田中氏が「じゃあ懐かしいやつを」とつぶやいたものだから、「君待ちか?いや白日か?」と一瞬ありがちな方向に想像をめぐらせたのですが。聴こえてきたのは、意表をついたあのギターの音。

・・・羽根!?ええええ、マジでーーー!?

何気に最近ごぶさただった往年の名シングルであり、実はこの2日間ここまで1曲も鳴らされていなかった西川さんの曲でもあるこのナンバー。それをまさかこのタイミングでやってくれるとは。私にとって西川祭りに他ならないこのライブを象徴するかのような1曲に、ただただ感動でありました。しかしあまりに舞い上がりすぎていたのか、ステージ上の具体的な記憶がまるでありません。ううう。

そしていよいよラスト1曲となり。ここはやっぱり今日もその未来かなーと身構えたらば、何と次の瞬間目に入ったのは、ベースを鳴らしながら前に歩み出る金やんの姿ではありませんか。もしやこの展開は確か浜松でも見た・・・ナポリ、なのか?(爆笑)

一体どうしてこんなにナポリに大ウケしちゃってるのか自分。そんなツッコミを自分に入れつつも、愛すべきあの重くてねちっこいサウンドと田中氏のしつこいシャウト、そして西川さんのレスポールが唸るさまをめいっぱい目と耳に焼き付けて。そして、全てを堪能しつくしたところで、ついにこの日のライブはお開きになったのでありました。あああ、本当にほんとうに来て良かった。どうもサンキュー、兄さんたち。

そんな感じで。実際のところこの感想文を書いている今は、ライブのあった日から10日も経過し、既に今回のバインツアー前半戦も終わってしまってる状況なのですが。各地のネタバレを見比べ、そしてあのライブ今あらためて振り返ってみても、やはりセットリスト的には高松が最強だったんじゃないかと、個人的にはそう思います。まだまだ夏フェス、ツアー後半戦とバインライブの予定はめじろ押しですが、あまりに楽しすぎたこの2日間の思い出と、来年以降もまた四国遠征するのだという強い決意は、ちょっとやそっとや揺るがない気がしますよ。あああ、四国に生まれて良かったーー。


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