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一日一書 987 九月の冗談クラブバンド

2016-09-14 19:46:46 | 一日一書

 

九月の冗談クラブバンド・監督 長崎俊一

 

半紙

 

かずら筆

 

 

 

 

今活躍中の映画監督でもっとも好きなのは誰? と聞かれたら、

迷うことなく長崎俊一と答える。

ぼくは、若い頃の8ミリ映画の回顧上映会にも参加したことがある。

長崎俊一は、栄光学園卒業生の映画監督第1号なのだ。

 


その映画のどれを選ぶかは迷うところだが、

やはり「九月の冗談クラブバンド」(1982)こそを取り上げるべきだろう。

今では、見る人も少ない映画かもしれないが(DVDはまだ入手可能)、

映画の中の暴走族の暴走シーンの撮影中に事故が起き、

監督自身がその事故に巻き込まれ重傷を負ってしまった。

映画の完成も危ぶまれたが、

奇跡的に回復した監督によって完成したのだった。

まさに命をかけてつくった映画だ。

 


今はなきATG映画で、

長崎監督の初の35ミリ映画である。

まだほとんど無名だった内藤剛志が、とんがった若者を演じている。

この長崎俊一と栄光学園で同期だった保坂和志も、

高校時代長崎と映画作りに関わったことを折に触れて語っている。

長崎、保坂の二人は、栄光学園にとっては宝石のような存在なのだ。


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