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一日一書 978 春と修羅 あるいは「シン・ゴジラ」・宮沢賢治

2016-09-01 10:48:49 | 一日一書

 

宮沢賢治「春と修」より

 

半紙

 

草地の黄金(きん)をすぎてくるもの

ことなくひとのかたちのもの

けらをまといおれを見るその農夫

ほうたうにおれが見えるのか

 

 

映画『シン・ゴジラ』の冒頭で

東京湾に漂流するプレジャーボートのキャビンに

おかれていたのが、宮沢賢治の「春と修羅」の初版復刻本でした。

それに気づいたのは、1回目を見たあと、知人からの情報でした。

そのこともあり、また、それ以外のことでも多くの気になることがあったので

もう一度見に行って、「春と修羅」が置かれていたこと

そして、それが初版の復刻本であることを確かめました。

ここには、そうとうな思い入れがあるはず。

 

「春と修羅」という詩集のどの詩を庵野監督は意識したのかと考えたときに

この部分しかないと、その知人も言ったような気がしましたし

ぼくもここだろうと強く思いました。

「ほんとうにおれが見えるのか?」

これは、「ゴジラ」自身の問いかけかもしれない、などと

思う日々です。

 

 

 

 

 

 

 

 


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