佐藤春夫「少年の日」より
半紙
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佐藤春夫の「少年の日」は、「殉情詩集」に収められた名詩です。
1~4までありますが、これは1の全文。
佐藤春夫が亡くなったのは、1964年。
今年で没後50年を過ぎたので、書きやすくなりました。
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本文は以下の通りです。
野ゆき山ゆき海辺ゆき
真昼の丘べ花を敷き
つぶら瞳の君ゆゑに
うれひは青し空よりも
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高校時代からずっと好きな詩です。
佐藤春夫の抒情は、ほんとに初々しい。
佐藤春夫というと
すぐに「秋刀魚の歌」が広く知られていますが
他にも名詩が数多く
とても素晴らしい詩人です。
けれども、最近はほとんど忘れられているようです。
その魅力を書にすることで
知ってもらいたいなんて、殊勝なことも考えたりしています。