顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

侵略者たち

2017年09月03日 | 季節の花

庭のウグイスカグラ(サンガリコッコ)の枝を覆うように白い花…、目線の上だったので花が咲いてはじめて、センニンソウが侵略しているのに気付きました。脚立に乗って写真を撮っていると甘い香りが漂ってきます。

実の先端に白い毛があるのを仙人の髭に見立てたことから名前が付きましたが、有毒植物で、別名 「ウマクワズ(馬食わず)」 「ウシノハコボレ(牛の歯毀れ)」ともいわれています。何故か名前に親しみを感じてしまうので、とりあえず花が咲き終わるまではこのままにしておきます。

この時期あちこちでこの白い花が拡がっている光景に出くわしますが、花も上品できれいだし、毒だと言っても別に食べるわけではないし、しかもあのクレマチスもセンニンソウ属で親戚です。

アスファルト脇にこぼれタネでポーチュラカ…肉質の葉と茎をもち、暑さや乾燥に非常に強い植物です。地表を覆うように育ち、ハナスベリヒユとも呼ばれています。
夏の炎天下でも長期間花を咲かせるので、同じ仲間で葉が細長いマツバボタンとともにこの時期の花壇の定番です。

畑に生えてくる雑草のスベリヒユ(Portulaca oleracea)は、名前の通りポーチュラカの祖先とも言われますが、手強い雑草で、抜いても置いておくとすぐに生き返ってしまい、この時期の家庭菜園の強敵です。

しかしスベリヒユ(滑り莧)の名は茹でた際に出るぬめりに由来するとされるように、地方によっては食料として畑作もされるとか、山形県では「ひょう」と呼び、茹でて芥子醤油で食べる山菜として知られており、沖縄県では「ニンブトゥカー(念仏鉦)」と呼ばれ、葉物野菜の不足する夏季に重宝され、トルコやギリシャでは生または炒めてサラダにするそうですが、我が地域ではせっせと抜くのみです。
※「莧(ひゆ)」とは、若い茎や葉を野菜として利用する植物です。

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