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児童書The War That Saved My Life を読む

2018-08-31 14:53:02 | 映画・本・テレビなどを語る

8月に入って、オーディブルで児童書The War That Saved My Life を聞き始めました。

アメリカ合衆国における最も優れた児童文学の著者に与えられる賞、ニューベリー賞の佳作(Honor)を得た本です。

機会があれば、ニューベリー賞に輝いた児童書を読むようにしていますが、これも大変面白く考えされることの多い本でした。

舞台は、第二次世界大戦のイギリス。小さい頃からClub Foot (先天性内反足)でそれゆえに母親から身体的、精神的な虐待を受け、アパートに閉じ込められていた主人公のエイダが、戦争がきっかけに脱出する機会を得ます。その頃は、イギリスの子どもたちは田舎のケントに疎開させられていたのですが、エイダは弟のジェイミーが疎開する日を目指して歩行訓練を母親には隠れて毎日行い、どうにかケント行きの列車に乗ります。疎開先では、足の悪いエイダと弟をペアで受け入れてくれる家族はいなかったのですが、最後に残った二人が連れられたのは、スーザンの家。オックスフォード大学で教育を受け、牧師の家庭に生まれたスーザンも、悩みと傷を抱えていました。スーザンと子どもたちが、どのように心を開いていくのか、また乗馬によってエイダが心のよりどころを見つけていくことにも好感が持てます。

残念ながら和訳はされていないようですが、虐待を受けた子どもがどのように周りを信じて、愛を受け入れる子どもへと変わっていくのかということが良く描写され、そのために必要な忍耐や限りのない愛情などについても教えられました。

続きの本、The War That Finally Wonも思わず読んでしまいました。二作目の方がよかったようにも思います。

オーディブルで聞くと、ブリティッシュイングリッシュの朗読が聞けます。綺麗な英語なので、聞きほれてしまい、声優であるJayne Entwistleの大ファンになりました。

Susanの子どもたちへの言葉かけが、一貫性がありかつ愛情に溢れており、私も見習おうともう一度聞いています。

https://www.amazon.com/War-That-Saved-My-Life/dp/B00QTTUZDI/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1535746586&sr=8-1&keywords=Kimberly+Brubaker+Bradley

 

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