キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

IEP と心理学者との面談

2007-10-16 04:50:06 | 自閉症アメリカ教育事情
 先週は、引越し先の新しい学校で、息子のIEP(個別教育計画)のミーティング。

 IEP はほぼ年に1度の割合で行われているが、親がリクエストしたり、学校側が必要と判断した場合は、臨時で召集してもらうことも可能。息子の場合、私たち以外には、担任教員、特殊教育教員、言語療法士、カウンセラー、そして校長か教頭が加わるが、時には、地区の自閉症専門家やケースワーカーなどの人に頼んで参加してもらったこともある。

 引越しの多い私たちは、これまでいろいろな学校でIEPを経験してきたが、今回はちょっとオドロキ。スタッフの間がギクシャクしていると言おうか、意見が相反して、親としてどう意見を出していったらいいのか、今回は迷ってしまった。自分の子どもの利益を優先するのが親の義務であるが、後からオットと首をかしげて、なんだったんだろうね~?と腑に落ちないような感触。

 その次の日は、息子を連れて心理学者のところへ。前に住んでいた地域には、自閉症専門のクリニックやリサーチセンターがあったが、そういう機関のない小さい町では、まず専門家探しから開始。

 この日のアポですごく気になったのが、息子の多動な振る舞い。小さかった頃はそんなに目立たなかったが、体が大きくなるにつれ、その行動の場違いさを目のあたりに見せられてしまう。

 心理学者の先生の部屋に入るなりに、飾ってあるものに触りだしたり、ソファーのあちこちに座ったり。しばらくすると、その先生の隣に突然座りだし、親の私をはらはらさせてしまう。

 こういう新しい場所に行ったり、新しい人に出会うのが嬉しいらしいが、体が必要以上に反応してしまうみたいで、飛び跳ねているような応答の仕方。訓練次第で改善されるんだろうかと不安になってしまう。

 人の目が気になってしまう、私の受け入れの器が小さいからなのかも。傍目では、障害児に見えない息子は、「お行儀の悪い子」に見られてしまう。同時に、私たち親は、「しつけのできない親」に見られる。これは、軽度の障害児を抱える親たちの共通の悩み。以前、子どもの服に、「ボクは自閉症です」というような内容のラベルを貼るといった対処の仕方を聞いたことがある。しかし息子は、障害児に見られたくないので、これがまた、事をややこしくしてしまう。

 一人立ちさせたい、というのが私とオットの息子への願いであるが、それに向けての道のりが、まだまだ長いというのが実感。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« チョコレートを愛するアメリカ人 | トップ | 孫から学びました »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mam)
2007-10-16 13:05:52
親にとってIEPの制度はありがたいことですね。
その子に合った教育がなされることを祈りましょう。
道のりは険しいでしょうが、同じ思いの人が世の中にいっぱいいると思いますよ。

苦手なことが少しずつクリア出来ますように

返信する
Unknown (キキのしっぽ)
2007-10-17 01:14:14
そうですよね。一人ひとりの必要に応じての指導をしてもらえるわけで、そのクウォリティーには当たり外れあるものの、制度としては感謝しなければならないですよね。
返信する

コメントを投稿

自閉症アメリカ教育事情」カテゴリの最新記事