キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

娘のレジリアンス

2013-01-14 06:49:01 | アメリカ中学校事情

重い気持ちで週末を迎える。

娘の方は、おそらく面接に呼ばれないだろうと分かってから、誰にも言われることなく、少しずつ気持ちの切り替えを始める。

金曜日の夜。まずは、アカデミー高校に行かないことで、どういう利点があるのかをリストにして、書き出してみる。

  • マーチングバンドに熱を入れる
  • 生徒会に入る
  • アドバンスクラス(PreAP, AP classes)を全て受講する
  • 日本文化クラブに入る
  • 医療科学クラブに入る

高校のウェブサイトを見ながら、どういうクラブがあるのかを調べて、既に高校生である兄に質問しながら、自分がやってみたいことを思いつらねる。アカデミー高校は、サイエンスフェア、インターンシップ、研究大会などで忙しいスケジュールなので、それがない分余裕ができる時間に自分が何をやりたいのかを考えてみたのだろう。

娘のレジリアンス(困難からの回復能力、弾力性)に、心から拍手を送る。このような柔軟性と強さは、娘に与えられた賜物、あるいは育くんできた素質ともいえるのかもしれない。 

しかし、土曜日にフェイスブックで、自分が知っているある女の子が面接に呼ばれたことを知り、かなりショックを受ける。娘の話によると、その子は娘より2学年下の数学のクラスを受講し、いつも宿題を忘れる子らしい。いったいどういう基準で面接者を決めるのか、親としてもかなりショックを受け、混乱したが、娘は涙しながらも少しずつ立ち直る。

日曜日にはいつも通っているチャーチで、思い煩わずに神様の導きを信じることをオットとともに改めて教えられる。理由の分からないことが起こる時、それをいつまでも根にもって、苦い気持ちで過ごすのか、それを乗り切って前に進むのかは私たちに与えられた選択である。しかし、どのように決定がなされたのか不思議なので、高校に連絡して問い合わせてみようと思う。

不合格になったり、不採択になるというのは、自分があるいは自分の能力が否定されるという辛い経験だ。付け加えになったのかは分からないが、私自身ジャーナルが不採択に何度もなり、それらを何回か投稿してようやく掲載されたこと、また賞をもらったことなど、挫折がよりよいものを生産する経験につながるということを娘に伝える。 

日曜日の夜、娘に「明日学校で大丈夫?」と尋ねると、「私よりももっと辛い経験をしている人がいるから、こういうことくらいで、落ち込んでいることを皆に知られたくない」という。その健気さには脱帽するが、あまり気持ちを押し込めるのも、精神衛生上よくないということを親として心配する。娘なりに、どういう方向性で自分の問題を対処すべきかということをしっかり把握し、それに向かって考えや感情を修正しようとしているのだろうと思う。

親の私ができないことを、娘がやり遂げていることに感動する。子から教えられる。

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする