

上海に4年近く滞在していたわりに、ふかひれを食べる機会は数えるほどしかありませんでした。
最後の晩餐をふかひれにしようかとも思ったのだけど、最後の夜はゆっくりしたいというコンセプトにあわないため、ふかひれランチにすることにしました。
向かったのは、上海一という方もいる魚翅撈飯です。
店は南京西路のプラザ66と伊勢丹の間にある梅龍鎮の5階。ここのランチではふかひれのセットが188元で食べられるのです。
初めはふかひれだけで味わって、その後にご飯を入れてふかひれ雑炊にして食べます。トロトロとした味わいが美味。
ふかひれ自体はただの春雨みたいなものなんだけど、高級食材ふかひれにあうようなうまみを凝縮したスープを作り出したことを想像し、その過程やこだわりなどに尊さのようなものを覚えます。食べきるのがもったいないような、そして食べきりそうになると少しも残したくないような思い。これもふかひれの魔力なのでしょうか。
魚翅撈飯のふかひれは、私にとってはちょっとトロミがありすぎな印象で、“帰国前に食べるべきシリーズ”に入れることはできなかったものの、ランチ価格でこの味が楽しめるのであれば、週末ランチ・アテンドなどではかなり使える印象でしたね。
★★★★☆(4)
魚翅撈飯
上海市南京西路1168号 中信泰富広場5楼
Tel: 021-5292-8588


上海最後の夜は、ハイアットオンザバンドで過ごすことにしました。本当は和平飯店に泊まりたかったのだけど、改装中なのでしょうがないですね。
東方明珠塔や浦東の夜景が見える部屋は、最終日にふさわしいです。昨日までの部屋をケチケチで過ごしたので、ギャップの大きさがすさまじい。
最終日はこのホテル内でゆっくり過ごしたかったので、最終のディナーは館内でビュッフェを食べることにしました。最後の夕食はどこで食べるだろうと色々考えたのですが、結局は特にチビのためにというのと、食後を考えてのことです。
ハイアットのビュッフェということで、料理はそつなく美味でした。ほぼ開店時間から入ったのだけど、食べ終わる頃には思いのほか混雑していて、ビジネスでかなり利用されている様子が見えました。


食後は、外灘の船に乗ってみようということで外へ。実は今まで乗ったことがなかったのです。
すこし小雨の中外に出て歩いてふと後ろを振り返ると、大きな虹が出ていました。最終日にこのような虹を見ることができるとはね。
上海も最後にいいプレゼントを準備してくれているじゃないの!感動しました。
黄浦江の船はいろいろな場所で呼び込んでいるのだけれど、結局時計台の向かい当たりにある、一番大きなブースで発売している88元の船に乗ることにしました。
チケットを買うとバスが来て、バスに乗り込みます。乗ったバスは何とハイアットオンザバンドのすぐ近くの船着場に到着。ずいぶんいい船を選んだものです。

船から見る外灘の夜景は聞いていた話どおりいいものでした。ライトアップした外灘、浦東の夜景が水面に映りこんで、右を見ても左を見ても美しく幻想的でした。
森ビルもかなり完成に近づいているようで、世界一の高さに威厳が感じられました。しかも船だと栓抜き以外の様々な角度から見ることができて、それもナカナカ面白かったです。
やはりこの観光船も観光ルートに入れるべきコースのようでした。
こんな風に、上海最後の夜はふけていったのでした。


結局今日も会社に顔を出してしまいました。
他の方が帰っていく頃から「上海の最後は何を食べる?」などという質問をよくしていたものですが、私の場合は一部は心残りがあるものの、帰国が決まった1ヶ月程度で行くことができたので、最後の料理にはそれほどこだわらずにすみました。
というより、お会いできなかった心残りの方がとても大きかったですね。