最近、『AVCHD対応ビデオカメラ』という言葉を聞く機会が増えてきた。今回は『AVCHD』とはなにかを取り上げる。
AVCHD とは、高精細なハイビジョン映像を、DVD、HDD、SDやメモリースティック上に撮影記録できる新しいビデオカメラの記録フォーマット(規格)。
では、この新規格を採用したAVCHDビデオカメラは、今までのDVカメラ(デジタルビデオカメラ)と、どう違うか?
【1】DVカメラよりもAVCHDビデオカメラのほうが高画質!
最近のカメラはどれも高画質が売り。「高精細ってどのくらい?」かというと、ちょっと前の一般的なDVカメラの解像度(単位:ピクセル)、「720 x 480(34.5万画素)」に対して、AVCHDビデオカメラでは、最大 「1920 x 1080(207万画素)」 と、縦横それぞれ、2倍以上の解像度で、DVカメラにくらべ、よりきめ細かい映像を収めることができる。
小生のハイビジョンカメラは少し旧式のテープ式(HDV)なので、AVCHDを採用している最新型(207万画素以上)より少しきめが粗い(150万画素)ものである。しかし、購入後4年経過であるがさしたる不便を感じない(十分綺麗である)ので買い換えるつもりはない。
【2】見たい映像を簡単に探せる!
従来のDVカメラのような、テープへの録画ではなく、AVCHDビデオカメラでは、ハードディスク等に撮影毎に別ファイルとして分けて保存が可能。
頭出しがとても簡単という利点があるが、テープ式の利点は、テープが格安なので、撮影したテープをそのまま長期に保存できるという大きな利点がある。
【3】高精細なのに、ファイルサイズは小さめ。
画像が高画質・高精細になると、ファイルサイズはが大きくなる心配がされるが、今までの形式と比べ、高圧縮されたMPEG-4 AVC/H.264方式というファイルのAVCHD は、ハイビジョン映像でも、ファイルサイズは比較的小さめ、高画質カメラがどんどん登場している。
高精細・高圧縮な分、パソコンで使用する際には負荷がかかるので、ある程度のスペックのパソコンが必要になるのが使用者の悩みの種である。
おそらく、今後はこのAVCHD のハイビジョンカメラに全面的に移行するのだろう。 技術の進歩は、色々なメリットをもたらす反面、すぐに古いものが対応できなくなるという大きなデメリットも生じてしまう。
綺麗な映像が見たいという望みを満たすためには、最近の進歩に遅れないための大きな投資が必要となっているのである、頭の痛いことである。
補足1;ハイビジョン映像を記録するためのフォーマットには、テープに録画する「HDV(avi)」や、ブルーレイディスク(BD)に記録する「BDMV」など、メディア別の規格があったが、
「AVCHD」は、ブルーレイディスクやDVDディスク、メモリーカードなどのメディアに共通して決められた記録方式。当然のことながら、「AVCHD」に対応した機器が必要となる、すなわち古いものが使用できないのである。
補足2;過去の古いもの、例えばDVDやVHFのビデオテープなどは、古い機械を大切に使用して長く使えるようにしておかないと、せっかくの昔の財産をくずかごに捨てる羽目になる。