本が好き 悪口言うのもちょっと好き

読書日記です。っていうほど読書量が多いわけではないけれど。。。

千日紅の恋人 帚木蓬生

2011-05-28 | 小説
千日紅の恋人 (新潮文庫)
帚木蓬生
新潮社

 

 本好きの友達が、そのおばさんからどっさりもらった本を読み終えたのでと、そのままどっさり回してくれた中の一冊。

 帚木氏の作品は、『閉鎖病棟』しか読んだことなかったのですが、なにか読みたいなと思っていましたので、まずこの本を選んでみました。

 まあ、なんと、後味の好い作品。

 2度の結婚は、死別、離別に終わり、今は独身の時子さんは、アラフォー。

 亡くなった父親が残した、扇荘の管理人を母にかわってやっている。

 扇荘は、20年前のドラマに出てきそうなアパート。古いが、家賃が安いせいか空室はない。

 困った住人もいるが、ここを追い出されたらどこにも行くところがないだろうと、時子は辛抱強く面倒をみている。

 そんな扇荘に、新しく有馬さんという青年が入居した。

 若いのに、とてもまじめな青年に、時子さんは少しづつ惹かれていく・・・・。

 というような、シンプルな恋愛小説です。

 ドロドロしたものがなくて、ほのぼのとした世界が広がっていて、なんか70年代のドラマを思わせます。

 深く考えさせるとか、目からウロコが落ちるなんてことは絶対にないけれど、読んだらちょっと嬉しくなるような小説でした。

 帚木蓬生って、こういう小説書く人なんでしょうか?

 確かに『閉鎖病棟』も、そのタイトルや精神病院という舞台から想像するより、ずっと心温まるような小説だったような気もしますけどね。

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