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読書日記です。っていうほど読書量が多いわけではないけれど。。。

なぜコンピュータの画像はリアルに見えるのか 梅津信幸

2011-08-17 | 評論
なぜコンピュータの画像はリアルに見えるのか―視覚とCGをめぐる冒険
梅津信幸 著
エヌティティ出版

 

 見えるということの説明のため、目や脳のしくみから、光と色の関係などをとてもわかりやすく説明したのち、少しずつコンピュータ画像の説明にはいっていき、コンピュータ-関連のノウハウ本のようなテイストではなく、素人むけの科学読物という感じでしたので、素人の私にはとても楽しめました。

 私も毎日コンピュータを扱って仕事をしていますが、CGについては特に詳しく知らなくても大きな支障はありません。それでもこのようなベーシックな仕組みを知っていると、毎日見ている画面が少し面白く見えてくるような気がします。

 また、旦那は画家ですので、CGとは全く関係ない絵ですが、それでも見せる、見えるということに関しては同じなので、彼の描いている絵を見る目も少し肥えたかな・・・?

 この記事を書くためにい、アマゾンで、著者の他の作品を見ていて、コンピュータ関連ばかりでなく、人にものを伝えるためのノウハウ本(こちら)なども書かれていたのを発見。

 「頭がいい人」の多くは、「難しいこと」を「やさしいこと」へと変換して理解している。だからこそ、説明も分かりやすい。

 と内容紹介にありましたが、本書でも、小さいものを見る顕微鏡の仕組みを、魚(光)と網(物質)の関係に、CG(コンピュータグラフィック)とCV(コンピュータビジョン)を英文読解と、英作文に、データ圧縮を蒲団圧縮袋にたとえたりして、イメージしやすいため、ややこしい話でも、わりと頭にすっと入ってきます。

 ただ、この本のタイトルは、たぶん著者が決めたものではなく、インパクトを考えて出版社が決めたものと思います。

 つまり、何故コンピュータ画像がリアルに見えるかということが結論となるような構成では書かれていないのです。

 むしろ、コンピュータはどのように画像を扱っているのかというような例が沢山集められているというような感じです。

 というより、最後の方で、だんだんと専門的になってくるので、私がその結論を理解しきれなかったというのが本当のところかもしれませんが(汗)。

 

 余談   本書の参考図書の筆頭に挙げられていた、”見る”(サイモン・イングス著)という本を私も以前読んだのですが、ほんとに面白い本でした。が、これまた内容が豊富すぎて、まとめきれず、記事にできていなかったことを再認識・・・。珍しく自分で購入した本で家にあるので、もう一度読んでみようかなぁ・・・。

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