自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

今夜は爽やかに・・・?

2007年07月23日 | Weblog
  羅、これ何と読むとお思いですか?
  和服では女性の盛夏の外出着として、絽(ろ)、紗、明石、透綾(すきや)などの薄絹でつくった単衣(ひとえ)を用いる。これらを、羅という。羅は「うすもの」と読む。これは読めない字だ。俳句の本を斜め読みしていて、
   羅や人悲します恋をして    鈴木真砂女
という句に出会ったのだが、最初の字が読めなくて、巻末の解説で教えられた。
  いい句だと思う。女性が羅を着て恋をすると悲しむ男が居る。夏にはそんな事も起きる。遠き昔日の僕も悲しんだ一人であると言っても誰も信じないだろうが。今や羅は死語なんだろうか。
  顧みてみると、羅の女性に茶を点ててもらったのは紅顔の美青年だった。その青年が、信じられないことではあるが、何を隠そう僕である。本当に信じられないことではある。
  今夜は昨日と比べると過ごしやすい。だが、羅の女性を想い出して、老いたりと雖も爽やかな気分にはなれない。