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香水に遠く暮らしてナースたり:池田雅かず

2021年08月14日 | 俳句
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香水に遠く暮らしてナースたり:池田雅かず
昨今の医療従事者の献身的努力には頭が下がる。患者に一番身近な白衣の天使がナースである。清楚な彼女らに香水の雰囲気はない。さりながら病室での頬笑みにどんなに心癒やされることだろう。今このコロナ禍にあってそんな笑みも消えてしまったかも知れない。不滅のコロナウイルスに対抗する医療の最前線の過酷さが思いやられる。人類よ忍えよ。明るい明日が待っている。<香水のをなご先生頬笑みぬ:やの字>:朝日新聞『朝日俳壇』(2021年8月8日)所載。