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風鈴に青錆深き音色あり:望月清彦

2021年08月04日 | 俳句
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風鈴に青錆深き音色あり:望月清彦
使い古しの風鈴だろうか青錆が深い。夏毎に暑さが厳しくなってゆく気がする。対抗する人間は五感を騙す知恵を巡らせる。目に噴水耳に風鈴舌にはかき氷だろう。近年ではクーラーが各戸に設置され風鈴もとんと少なくなった。しかしながらクーラー嫌い派も多々在り端居して風鈴を聴いている。お気に入りの風鈴がお気に入りの音色を奏でちる。飯田蛇笏に<くろがねの秋の風鈴鳴りにけり>あり。南部鐵の錆が濃い。<風鈴の鳴りて三階見上げけり:やの字>:朝日新聞『朝日俳壇』(2021年8月1日)所載。
<筆者高齢により近々に筆を置かせていただきます>