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水の星輝き始む田植歌:藤原恪子

2021年06月02日 | 俳句
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水の星輝き始む田植歌:藤原恪
地球は水の星である。人工衛星で目にした正に「地球は青かった」である。
そんな水の星の日本で田植えが始まった。見た目以上に厳しい労働を励ますべく唄う田植え歌である。通り過ぎる旅人も暫し足を止めて眺めている。<田一枚植ゑて立ち去る柳かな:芭蕉>の往時を彷彿とさせる。さはさりながらこんな風景も大方は時代遅れとなってしまった。多くの農家は近代化機械化されて大型田植え機が活躍している時代である。変わらないのは田を吹き渡る風の匂いと目に映る緑のみである。:朝日新聞「朝日俳壇」2021年5月30日掲載
(空晴れて農協放送田植え歌:やの字)
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