今日の出来事

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「聖域」シリーズ:倉科るり(講談社花丸文庫)

2004-09-25 | 
 今は商業活動をしていないBL作家、倉科るり。今から作品を手に入れるのはたいへんですが、HPが出来たから助かります。(Linkにあります。)切ない系の王道です。バイク小説で、『好きになった相手がたまたま同性だった。』という、私の好きな設定です。細部の書き込みが巧みで、感情移入してしまいます。主人公の水澤視点と晴臣視点の両方からストーリーを追えるのも嬉しい。つい、2冊並べて読み比べたりして。Happy Endでよかったなあ。でも、どうして商業活動をやめちゃったんだろう。
 聖域「シリーズ」ですから、連作です。詳しく説明しますね。

第一部「聖域」
 陸上で行き詰った水澤駿一郎が、病弱な永瀬春臣に出会い、バイクのスプリントレースにのめりこんで行く。その過程で二人の絆が深まっていくのが、必然的かつ官能的。
第二部「サンクチュアリ」
 第一部は水澤視点で描かれているのに対し、こちらは春臣視点。駿は単純な性格だけれど、春臣は病弱という生い立ちのせいで、かなり屈折した正確なので、切なさがひとしおです。
第三部「領域」
 想いが通じ合った駿と春臣だけれど、そこに駿に恋するクラークが絡んで、事態は複雑になっていく。こちら裳、倉科得意のストイックな心模様全開です。しかし、前2作に比べて、よほどアダルトなので、BLに抵抗がある人にはお勧めできませんなあ。
番外編
 HPにUPされている作品群。第三部に登場するクラークと貴文がメインの長編もあります。これもまたなかなか読み応えがあります。

http://homepage2.nifty.com/room3on3/index.html

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