闇夜の烏の変な世界

とりあえず、何にでも興味持ちますw
日々、気になった事を日記感覚でアップしてみようかと。

初の大井川鉄道 蒸気機関車

2020-02-16 22:36:19 | 日記

先日に続き、蒸気機関車の魅力に目覚めた知人が乗りたくて仕方ない。
高崎発の列車はチケット確保が面倒だし、運転日が限られる。

と、いう事で、基本毎日 SLが運航してると聞いてた 大井川鉄道に足を伸ばしてみました。

初の大井川鉄道です。
高速で約2時間、「アクセラ」 のクリーンディーゼルはMRCCで絶好調。

思えば東名高速はしるのも久しぶりです。

記録を見る限り、往路復路とも 軽油でリッター 22㎞/L と2名乗車だとやや値が悪い。

現地に着くと、係員が駐車場へと案内してくれる。
これは有難い。

 

ふと横を見ると、どこかで見たような流線形グリーンの電車の向こうに、かなりの人だかりが。

もう蒸気機関車が入ってました。

 

急いで駅舎の向かい、「プラザ・ロコ」でチケットを予約番号と引き換えに購入です。

…う~ん、乗車券とセットとはいえ、私鉄だからか「高い」💦💦

プラザ・ロコの中にはこんな展示もありました。

この建物の中で、弁当を購入。

正直、弁当も高い(涙

さきのチケット代で散財気味だったので、2番目に安いお弁当を確保。

知人はひとの財布だからと上の価格のモノを、おおーい💦

 

駅の周りはアジア系の方が多い様子。

観光地といえば中国人がごった返すのがパターンだが、例のコロナウィルスのせいで東南アジア系しかいないのかも。

正直、中国人は遠慮とかルールとか無視する傾向が強いので、観光地に恩恵あるかもしれないけど 「邪魔」「近寄りたくない」ってのが本音、かなぁ。

 

この画像に写ってる添乗員さん、後に凄く貴重な思い出を沢山いただける事に。

若い方がテキパキと案内するのもいいけれど、こうした味のあるベテランを使う辺りに大井川鉄道の懐の深さを垣間見るのです。

 

列車が新金谷駅を出発。

昭和一桁台に製造された蒸気機関車がけん引する、昭和20年代の客車。

確か大井川鉄道は実働する産業博物館みたいな位置づけで、日本唯一と聞きます。

なので、他の列車のように、近代装備を追加したり、快適装備に改造されたりという事を一切しない。

分かってはいたけど、実際に乗ってみると 「これが戦時中くらいの頃の汽車旅なのか」って感慨深い。

車内の様子も当時のままだという。

木の床、懐かしい手触りのシート生地、木枠の開閉できる窓枠、灰皿(禁煙)、サークル蛍光灯等々。

結構ガタゴトと大きく揺れるのがまた味わい深い。

 

沿線でカメラを構えたり、手を振る人に手を振り返すのが超絶楽しいという知人にはちょっと不満気味。

毎日運航されてるかれでしょうか、沿線で見かける人が少ないというか、民家もまばらというか。

でも、先の添乗員さんがハーモニカで車両を回ったり、ツボを押さえた笑い話に私も知人もどんどん引き込まれて行って…。

 

途中、大井川を横目に 「機関車の不調で少々止まります」 って 古い四角いスピーカーからアナウンスが出た位で、汽車は順調に山道を登ります。

今回けん引してるのは 「C10」 の8番機。

短距離向きのタンク式蒸気機関車です。

 

初めて乗る、小型蒸気機関車です。

 

途中、川沿いの露天風呂から皆さんが手を振ってくれるのに知人大喜び♪

そういえば、何年か前に大井川鉄道をロケした番組で、そんな場所があると見たのを思い出しました。

 

そんなこんなで昭和レトロを全身で感じてると、終点 千頭駅へ。

楽しい時間はあっという間ですね。

 

さて、列車の中でお弁当食べる予定が、楽しくて終着駅まで網棚で運んだだけw

早速、駅のテーブル付きベンチに陣取り、お茶を購入して広げます。

私が買ったお弁当はレンコンが凄く美味しい味付けで、画像を残さなかったことを後悔してます!
知人の買ったおにぎり系のお弁当は、大根の漬物が超絶美味しかったようで、お土産屋を一生懸命探してました。

う~ん、大井川鉄道、お弁当 侮りがたし!

 

お弁当を満喫して暫くして、機関車が転車台に向かうらしいと聞き、追っかけてみます。

 

機関車が切り離され、単機でバックしていきます。

小型蒸気機関車とはいえ、こうして見ると迫力と美しさがありますね。

ゆっくりとターンテーブルへと機関車が入ってきます。

水上駅にある大型のと比べるとシンプルですが、最近はほとんど見れなくなった転車台。

貴重です。

一生懸命、人力で機関車が回されます。

先ほどのベテラン添乗員さんも加わり、重々しくまわります。

手前の白い手すりの内側にカメラを持った方がカブリツキなのですが、ひな壇の上まで人が。

私は前にとても恰幅の良い方が両腕を広げて撮影してた(汗)ので、フレームに入らないように右端からカメラを突き出して撮影しました。

 

機関車が回転し、止まったところで添乗員さんが真下に来られたので「お疲れ様です。回すのって難しいですか?」ってお声がけしてみた。

「いえ、動き出せば楽ですが、最初と止める時が大変なんですよ♪」って笑顔で教えてくれました。

 

帰りの発車まで駅の周りを散策。

ふと振り返るとこんな画が撮れました♪

自動改札でなく、人が切符に挟み入れる改札の向こうに デッキ付きの茶色い電気機関車と旧型客車が停車する図は、最近では滅多に見ることができない構図ですよねw

 

ほどほどに散策するも、そんなに見るべき所が無かったので、かなり早めに列車に戻りました。

行きは機関車から最も遠い位置だったので、足元のヒーターもなんとなく温い程度。

でも帰りは一番近いから触ると火傷するのではってほど、ヒーターが強い。

 

発車時刻が近づくも、行きとは違って空席が目立ちます。

中ほどにお座敷列車が入ってたのも、帰路は空。

案外、帰路を普通列車で帰る方が多いのに驚きです。

 

定刻に千頭駅を汽車は出発。

元気よく警笛を鳴らして動き出します。

 

私が目立つライムグリーンのジャケットを羽織ってたからか、先の添乗員さんが「帰りもご乗車、ありがとうございます」って懐っこく声を掛けていただきました♪

復路は下り基調なのか、汽車は意外に順調に進みます。

空席が多いからか、添乗員さんがミニハーモニカで演奏しながら「ご一緒に歌きましょう」って声かけても小声だったり、途中でだれも歌わなくなったり。

流石に張り合いが無いのか「今日のお客さんは元気が無いなー。天気はいいのに」って添乗員さんもサービス放棄状態に💦

 

大井川鉄道は鉄道遺産として重要だけど、若い方には珍しく映るのでしょうが、昭和中ごろ生まれの当方には「戦争」という匂いがどうしても切り離せない。

恐らく、この列車で戦地に送られ殉職した兵隊さんもいたでしょう。

終戦を迎え、配給に耐えられず、闇市へと巨大なリュックサックを背負って食材を求めて満員電車で苦労された方もいたでしょう。

家族を支えるため、都会へと出稼ぎに出るお父さんを家族全員で涙で見送るシーンも多々あったはず。

鉄道ってそういった人の歴史を繋ぐって意味もあるんだなって、どうしても考えてしまいます。

 

そんな話を添乗員さんにしたところ、「確かにあの頃は大変でした」「この客車も東海道線で走ってました」等々、かなり貴重な話を伺う事ができました。

「大井川にある機関車の中で、今日の機関車が一番 警笛が低く響くようです」 とかの話も。

「先日、山口線の「山口号」を運営する営業さんが視察に来たので、私が普段通りの仕事してたら感動して帰っていった」なんて小話も。

私は乗ったこと無いですが、山口線のC57 引く列車も集客アイデアで相当ご苦労されてる様子。

そんな中、乗客と鉄道会社の距離が近い接し方(サービス)の方向性を学んでいったって事らしい。

もしかすると、山口号にも名物添乗員さんが登場する日も近い?

 

私は決して聞き上手では無いものの、他の車両ではお客が座ってるだけみたいな雰囲気だったせいか、この添乗員さん。

私たちのボックス脇で気持ちよくいろいろ楽しい話を次から次へww

こう言ったら失礼ですが、懐かしい紳士のお爺さんに出会えたみたいで凄く楽しい♪

 

一番笑ったのが、私が上を指さして「今でも「網棚(あみだな)」って言葉使うけど、金網だったりして「網」なんて使ってない。これが本当の「網棚」ですね」って言った。

そしたら「この網棚の枠、金属に見えるけど「木」でできてるんですよ。塗ってるから判らないけど」って言うと、同車両に乗ってた他の客が話を聞いてたのか、一斉に手が網棚に伸びて、皆さん手触りを確認した事でしょうかw

ただ乗るだけでは分からない話、添乗員さんがのってくるといろいろ伺えるんですねー。

あと、「この蛍光灯は昔からですか?」って聞くと「基本はそうです。反対の端の客車はあとで見てください。裸電球になってますから」って。

その理由が、ドラマや映画のロケで使われることが多い大井川鉄道。

撮影用にとオリジナルな裸電球仕様の客車を残してるのだとか、確かに照明が違う!

「あと、この扇風機も国鉄時代の本物ですよー」って添乗員さん。

よく見ると、「JNR」の掘り込みが、物持ちいいなぁー。

 

そんな添乗員さんと楽しい雑談してたらあっという間に終着駅へ。

う~ん、最初は乗車料金が凄く高く感じて財布に痛いと眉をしかめてたものの、この楽しい添乗員さんが居たことで「また絶対に乗りに来よう」と 満足度120%で終えることができました。

一緒に乗った知人はまだ若く、ご高齢の方に話しかける切っ掛けが掴めず最初こそは困惑してたが、会話がとても新鮮だったようで、「大ファンになっちゃいました!」って満面の笑みに。

来て良かったなぁって大満足。

 

車両を降りて改札に向かうと、前方でお客に機関士帽を貸して記念撮影してる添乗員さんが。

添乗員さんの笑顔が欲しくて、他のお客が記念撮影してる横から一枚♪

とても良い笑顔をしてらっしゃいますw

 

流石にずっと話してたからか、「また是非いらしてください。お待ちしてます!」と添乗員さんから力強い握手をして下さいました♪

「是非、またお会いしましょう。体調にはお気を付けて」と深々と頭を下げ、送り出されました。

 

大井川鉄道、蒸気機関車。

テーマパークとして見ても良し、タイムカプセルとして昭和を味わっても良し。

こんな汽車に子供さんが乗ったら、きっと素敵な思い出がアルバムに加わるのでしょうね。

皆様も是非、夢を見に蒸気機関車の引く客車で旅をしてみませんか♪