Music Mania

No Music No Life

ディスカバー・ビートルズ その11

2020年08月29日 | ビートルズ


8月23日放送のディスカバー・ビートルズは、アルバム「ヘルプ!」からB面だった。
B面2曲目の「イッツ・オンリー・ラブ」は以前からジョン自身が嫌いと言ってる曲だけど、ここに収録されてるということは、他のメンバーはきっといい曲だと感じてるのだろう。
僕もわりと好きな曲である。
でもライブでは一度も演奏されてないと思われる。
こちらの面で目玉となるのが、歴史的な名曲「イエスタデイ」だ。
有名すぎて、あえて今更これを聴こうと思わないくらい当たり前の曲だけど、ここは初心に戻って、初めてこの曲を聴いたときの気持ちで聴いてみる。
このメロディラインとこのときのポールの声がすごく合っている。
他の誰が歌ってもこの雰囲気は出せない。
歌唱力だって、これ以上上手く歌ってもダメだし、下手でもダメ。
そういう微妙なバランスが奇跡的にうまくいってるように思う。
演奏も実にシンプルで、ムダが一切ない。
これはビートルズの、というよりポールとジョージ・マーチンの作品といっていいものだけど、こういうのもビートルズである。
これ以降、ビートルズのレコーディングはこの手のパターンが増えていくことになる。

今回の特集はビートルズのシャウトについて。
ここでいうシャウトは、初期のロックンロール調の曲でよく聴かれる、間奏に入る前の『ワーオ!」とか「アウッ!」とかいうもの。
これだけに注目して聴くという、これまたマニア向けな企画で、マニアしか喜ばないような特集だ。
この「ワーオ!」とか「アウッ!」はビートルズ起源ではなく、おそらくリトル・リチャードあたりの影響だろう。
70年代以降のロックではあまり聴かれなくなったが、80年代に入ってフィフティーズ再評価みたいな流れになると、ネオロカビリー系では再びこの手のシャウトが効果的に入れられていたと思う。

杉真理氏について

ディスカバービートルズのDJは杉真理(すぎまさみち)という人とトライセラトップスの和田唱がやってる。
トライセラトップスは知ってるけど、杉真理という人は知らなかった。
なんといっても、最初番組HPで名前を見たとき「すぎ まり」という女性かと思ったくらいだ。
調べてみると、70年代後半くらいに杉真理&レッド・ストライプスでデビュー。
メンバーには竹内まりあもいたらしい。
その後、ソロでシンガーソングライターとして活躍しながら、バンドやユニットもいろいろやっていて、現在も現役ミュージシャンとのこと。
まずは聴いてみなくちゃ始まらないので、1983年のソロアルバム「スターゲイザー」を聴いてみた。
80年代前半らしいシティポップで、どの曲も親しみやすいメロディと、杉真理の爽やかなボーカルが夏を感じさせる。
想像していた以上にビートルズ(とビーチボーイズ)の影響が強く感じられるけど、古くささはなく上手くシティポップという形に消化されてる。

MASAMICHI SUGI - STARGAZER(1983) 【FULL ALBUM】