Music Mania

No Music No Life

オジー・オズボーン「月に吠える」

2015年01月31日 | 音楽
ギター名曲シリーズ第9段

アーティスト:オジー・オズボーン
ギタリスト:ジェイク・E・リー
アルバム:月に吠える
発表年:1983年



久しぶりのギター名曲シリーズはオジー・オズボーンから。
「月に吠える」という曲、この邦題を見ることがほとんどなくなったので、すでに使われていないのかと思ったが、今も国内盤
では使われているようだ。
僕は邦題を大事にしたいので、あえて「月に吠える」でいきます。

今回のギタリストはジェイク・E・リーという人で、今の若い人はほとんど知らないのではないだろうか?
1983年当時はギターヒーローとして、日本のメタル小僧たちの間ではかなり人気があった。
その人気のきっかけとなったのが、この「月に吠える」だ。
初めて聴いたときから、メチャクチャカッコいい曲だと思った。
イントロからエンディングまで、全てがカッコいい。
そして、当時のハードロック、ヘヴィ・メタルの中では最先端のセンスがあった。

まず、このスピード感あふれるリフだ。
解放弦とコードトーンを組み合わせたリフは、古くはレッド・ツェッペリンの「コミュニケーション・ブレイクダウン」やブラック・サ
バスの「悪魔のしるし」、キッスの「果てしなきロック・ファイアー」などがあり、ノリのあるリフが出来る。
それら70年代の曲が8分音符で弾かれていたのに対し、80年代に入ると16部音符で刻まれるようになる。
たとえば、ランディー・ローズの「アイ・ドント・ノウ」や「クレイジー・トレイン」がそうだ。
そして、それをさらに複雑に進化させたのが、この「月に吠える」だと思う。
この曲、すごくテンポが早いように聴こえるが、実際には150BPMくらいで、そんなに早いわけではない。
それだけスピード感のあるリフだということだ。

ギターソロも素晴らしい。
安定したテクニックで、派手に弾きまくっている。
なんといっても「見せるギター」を弾いているのだ。
たぶん、もっとスムーズに弾くことが出来るに違いない、いや、そのほうがラクだと思うが、この人は派手に弾くことを心がけて
いるように思えてならない。
とくに曲の後半、アルペジオ風の速弾きがあるが、もっとラクなポジションで弾けるのに、わざと指をガバッと広げて難しい弾き
方をしている。
これについては、こちらで上手に解説されてますので参考に。

10年ほど前、僕はこの曲をコピーしてユーチューブやmixi動画にアップしていたことがある。
ガラケーで撮ったもので画質も音質も悪いし、何より、演奏がヘタだったので、今は削除した。
今、これを弾けといわれてもムリだ。
少なくとも、半年は猶予がほしい。

Bark At The Moon ジェイク・E・リー


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ネーナはいいな

2015年01月25日 | 音楽
今年最初のCDは、またしても格安ボックスセットから。
皆さんの予想に反して、今回買ったのはネーナ5枚組だ。



「ネーナ?知らねーな」
という人のために簡単に紹介しよう。

ネーナとは、80年代に「ロックバルーンは99」という世界的大ヒット作を出したドイツのロックバンドである。
この曲はドイツ語の歌であるにもかかわらず、日本を含むあらゆる国でチャートの上位に入り、全米でもトップ3に入る快挙
を成し遂げる。
そして、この1曲のみで忘れらていった世界的一発屋なのだ。
ドイツ本国では一発屋ということではなく、その後もヒット作を出すものの、アルバム4枚で解散。
その後2002年に再結成され、再びシーンに復活し、ドイツ本国では80年代同様の人気バンドとなる。
今のところ、ドイツ語圏以外への進出はないものの、新曲もコンスタントに発表されているようだ。

Nena - 99 Luftballons


80年代当時から、シングルだけでなく、きちんとネーナを聞いていた人は、実は楽曲が非常に優れていたことを知っている。
ではなぜ、彼らは一発屋になったのだろうか?
いろいろ理由はあるが、一番の問題はドイツ語の壁だと思う。
基本的にアメリカでは英語以外の曲は受けない。
今の日本で、日本語以外の曲が受けないのと同じだろう。
しかし、問題はそれだけではないと思う。
当時の最先端のポップシーンに対し、常に遅れをとっていたのだ。
時代をリードするには、今の流行りのサウンドを取り入れていたのではすでに遅く、次のステップに踏み出していなければなら
ない。
主なファン層である若者にとって、「新しいか新しくないか」は非常に重要なポイントなのだ。
それと、もう一つあげるとすれば、彼らの垢ぬけなさ、ローカル感だろう。
紅一点、ボーカルのネーナ・ケルナーの服装、髪型、化粧、どれも当時のトップクラスの女性シンガーと比べて田舎くさいよう
に感じる。
こういうことは音楽とは直接関係ないものの、「売れる、売れない」には影響するのだ。

しかし、そんなことも2015年となった今では関係ない。
素直に彼らの優れた楽曲に耳を傾けよう。

とくに1枚目と2枚目のアルバムは粒揃いだ。
ポップだけど哀愁漂うメロディライン、ヘタウマだけど味のあるボーカル、センスのよいキーボードなど、良い作品だ。

Nena - ?(Fragezeichen)


それに対し、3枚目のアルバムは、ちょっと気合いが入り過ぎてるような気がする。
オーバープロデュースというか、やり過ぎというか、もうちょっと肩の力を抜いたほうがいい。
しかし、曲そのものはいい、さすがだ。
ここでも美しいメロディは健在だ。

4枚目は、産業ロック。
80年代後半にもなって産業ロックか、という時代錯誤はおいといて、出来そのものは悪くない。いや、かなりいい。
フォリナーやボストンあたりが好きな人だと気に入ると思う。
1曲の「Engel der Nacht」という曲は、ドラムがツェッペリン、ギターがU2みたいだ。




ここまでがバンドの作品で、5枚目はネーナ・ケルナーのソロだ。
普通に悪くない。
プロがプロの仕事をした結果、それなりにいいものが出来た、という感じ。

今、日本でネーナを聴いている人はとても少ない。
2ちゃんねるのネーナスレッドは、2004年に開設されて以来、10年以上経過してまだ400くらいしかレスがない。
ただ、このまま忘れられていくには、ちょっともったいない楽曲があるので、興味のある人は聴いてみてほしい。


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土鍋を買う話

2015年01月24日 | 日常
寒い時期は土鍋で煮込んだ味噌煮込みうどんが食べたいものだ。

というわけで、土鍋を買いに出かけたのである。
それも信楽(しがらき)まで。

何も土鍋ごときを買うのに、わざわざ信楽くんだりまで出かける必要などなく、近所のショッピングモールやホームセンターで
買うことが出来る。
もっと手っとり早く、アマゾンでポチっとすれば家に届く。
合理的で賢い人はそうするだろう。
しかし、焼き物の町で、お気に入りの一品を選び、買う、そういうのを楽しんでみるのもいいと思う。

信楽というところは、それこそ石を蹴飛ばせばどこかの焼き物店に当たるくらいに、焼き物店だらけのところだ。
もし誰かが冗談で「この町の人は、一家に一台、Myろくろを持っている」と言ったら信じてしまいそうだ。
とくにタヌキの置物(?)が有名で、ほとんどの店先には、大小さまざまのタヌキが所せましと並んでいる。







いくつかの店を回り、いい感じの土鍋があったのでそれを買った。
僕は陶芸に詳しいわけではないので、鍋のどこかを見ればいいモノかどうかがわかる、みたいな知識はない。
手頃な値段で、信楽焼という歴史あるブランドなら大丈夫だろう、というその程度のものだ。



土鍋というのは、意外に扱いが面倒なものだ。
ヘタに使うとすぐ割れてしまう。
現に、今まで使ってた土鍋は、扱いが悪かったため、割れる寸前の状態になっている。

買ったらまず、目止めをしよう。
目止めのやり方は、小麦粉を使う方法や米を使う方法などがあるが、今回やったのは、米のとぎ汁に米を少量入れて、弱火
でじっくり煮立たせるやり方。
沸騰して数分たったら、一晩かけてゆっくり冷ます。
これをすることによって、土鍋が丈夫になるのだ。



目止めも終わり、充分乾燥させて、さっそく味噌見込みうどんを作ってみた。
火を止めても、しばらくグツグツ沸騰した状態が止まらない保温性は土鍋ならではのものだ。
はい、美味しゅういただきました。




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バッハでいこう!

2015年01月17日 | ギター
よし、今年はバッハでいこう!

ふと、そう思った。



バッハでいく、とは何を意味するのか?

A.ドイツの超高級車マイバッハを購入する
B.バッハみたいな髪型にする
C.バッハの曲を弾く

答えはC、バッハの曲を弾くだ。
正確には、バッハの曲にチャレンジする、といったほうがいい。

といっても、宝くじが当たって、ストラディバリウスを買ったとか、教会ごと買い取ってパイプオルガンを弾くとか、そういうのでは
ない。
もちろん、家にチェンバロがあるわけでもなく、「初心者向けヴァイオリン教室」のパンフレットをもらったわけでもない。

ギターで、リュート協奏曲第1番ホ短調が弾きたいのだ。

実は、先週の記事のコメントで、ビリーさんがクラシックギターを再開し、「インギーのComing Bachを課題曲に」との書き込みが
あり、それに触発されたのがきっかけである。
ここでいう「インギーのComing Bach」とは、バッハのリュート組曲第1番ホ短調をイングヴェイ・マルムスティーンがカバーした
もので、実にかっこよく弾けていると思う。

COMING BACH by YNGWIE MALMSTEEN (2分00秒~2分50秒の間で弾いてます)


原曲はこちら。

J. S. Bach: Bourree in e-minor


僕はずっと前に、この曲のインギー版を途中まで練習したことがある。
なぜ途中までかというと、当時は難しすぎてそこまでしか弾けなかったからだ。
今はYoutubeで、この曲を弾いている動画もたくさんあるし、楽譜もネット上にいくつもある。
それじゃ、久しぶりに弾いてみようか、と。
以前と違って、最近はアコギを弾くことが多いので、今ならいけるんじゃないか、と。

楽譜はこちら

というわけで、ボツボツと練習している。
なんとなく、いけるような気がする。
弾けるようになったらyoutubeにアップしますので、乞うご期待!
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堕ちた天使

2015年01月10日 | 音楽
最近よくテレビCMで、J・ガイルズ・バンドの「堕ちた天使」を耳にする。
流れているのはスズキ・アルトの宣伝だが、イントロの部分とエンディングの「ナーナーナナナナー」が使われているのだ。
もう30年以上前の曲だが、ほとんど古さを感じさせないのはさすがだ。
たまに「J・ガイルズ・バンドは、堕ちた天使だけの一発屋だ」という人がいる。
たしかに日本では一発屋の印象が強いが、この曲を発表した当時、すでにデビューから10年以上が経過しており、アメリカ
ではライブバンドとして人気を確立していたのだ。

さて、「堕ちた天使」、原題は「Centerfold」。
どうして、センターフォールドで堕ちた天使なのだろう?
ちょっと歌詞を見てみよう。


彼女は歩くのかな?
彼女は話すのかな?
彼女は完璧な女の子だろ?
オレのクラスのあこがれの天使
オレは机から立ち上がって
いつも見ていたんだ

誰にも汚すことができない
真っ白の雪のかけら
オレの天使の想い出は
楽しいことばかりだった

時が流れ
オレは本屋でエロ雑誌を見てたんだ
そしたら 俺のあこがれの天使が
見開きページに出ていたんだよ!

血が凍りついたよ
オレの想い出が汚されてたんだ
オレの天使が見開きページに
あの真っ白な天使がヌードクイーンに

やわらかくてふわふわしたセーター
神秘的で触れることもできなかった
なのにあんな姿の彼女を見て
ホントに信じ難かったよ

オレの青春の一部分が切り裂かれたけど
オレの心の一ページがあらわになっちゃった
ああだめだ だめだ もう我慢できない
ああそうさ 
この雑誌 今すぐ買ってくよ



学生時代の憧れの女の子が、あろうことかヌードグラビアになっていた、オーマイガー、オレの青春は終わった、という歌詞だ。
雑誌のホッチキスでとめてある真ん中の見開きページのことを「Centerfold」というらしい。
「堕ちた天使」という邦題は言いえて妙で、日本のティーンエイジャーにわかりやすく、センスがいい。
で、歌詞のなかの「オレ」は、なんだかんだいって、その雑誌を買って帰るのだった。

世の中に、AV女優とかそういう関係の人ってどれくらいいるのかわからないが、「堕ちた天使」を実際に目の当たりにした
人って、けっこういるんだろうな。

堕ちた天使  J. ガイルズ・バンド


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