Music Mania

No Music No Life

エアギター世界選手権

2018年08月26日 | 音楽
フィンランドで開かれた世界エアギター選手権で、日本の名倉七海さんが優勝したという。
それも今回の優勝で2回目らしい。

世界大会の前にはもちろん日本大会があって、日本エアギター協会主催の予選が6月30日からスタートし、7月14日に最終予選が行われた。
そして、7月15日鹿児島にて国内決勝大会が行われ、名倉さんは最高得点を叩き出し優勝している。
そして、8月24日にフィンランドでの大会で世界を制したのである。
では、世界1位になった名倉さんことSEVEN SEAのパフォーマンスを見てみよう。

Nanami "Seven Seas" Nagura (JPN) 2018 Air Guitar World Championships


おそらくシンデレラをイメージしたパフォーマンスで、なかなか迫力があっていいと思う。
メタルの聖地といわれるフィンランドで認められたというのは、かなりスゴイことだ。

このエアギターパフォーマンスをもっと音楽に生かすことは出来ないのだろうか。
例えば、バンドの正規メンバーにエアギター担当の人がいてもいい。
ギタリストはステージの後ろのほうで、黙々と演奏に集中する、
座って弾くほうが安定するのであれば、座って弾けばいい。
そして、エアギター担当者がステージの前面に躍り出て、ハデなパフォーマンスを繰り広げる。
何も演奏する人とパフォーマンスをする人が同じ人でなければいけないことはないのだ。

これをもっと進化させて、エアボーカルの人がいてもいいだろう。
ボーカル担当の人は、ステージの後ろのほうで歌うことに徹する。
もちろん歌詞を見ながらでも構わないし、棒立ちで問題ない。
そしてエアボーカルの人がステージの隅から隅まで走りまわって、口パクをすればいいと思う。

エグザイルとかは、歌ってるのは中央の2人だけで、あとの人はダンス担当である。
ならばバンドであっても、一音も出さないけれどステージにいるって人がいてもいいのではないだろうか。

コメント (2)

ビートルズの演奏

2018年08月25日 | ビートルズ
先日、友人のビートルズカバーバンドのライブを見てきた。
初期、中期、後期とまんべんなく選曲され、安定した演奏と見事なコーラスで、素敵なビートルズサウンドを聞かせてくれた。
ビートルズってそれぞれの役割分担がしっかりしていて、これをばっちり決めるというのはかなり難しいと思う。

ビートルズがそういう演奏技術やコーラスハーモニーを身に着けたのは、ハンブルグでの連日連夜にわたる過酷な下積み時代があるからだ。
数ヵ月単位でハンブルグ巡業が行われたのだが、毎晩4~6時間のライブを休日なしで行われたという。
でも、そのわりにはジョージ・ハリスンのギターソロやピート・ベストのドラムの腕はよろしくないように聴こえる。
これだけのライブをこなしてるのに?

まず、ピートのドラムは、歌のバックを支えるという役割についてはプロとしての技量があると思う。
あくまでも裏方として、フロント3人の邪魔をせず、大人しくリズムを支えている。
しかし、ハンブルグのクラブでビートルズの対バンだったリンゴ・スターの腕前をみて(ときには共演して)以来、ピートの腕に不満をもつようになり、デビュー直前に解雇となる。

ジョージのギターは、ギターソロ以外はかなり上手いと思う。
おそらくVOXアンプに直接プラグインした音色で、上手く強弱をつけながら、ボーカルを見事に支えている。
こういったセンスは、度重なるライブ活動で得たものだろう。
ビートルズのデビューアルバムは、ほとんどスタジオライブで、全曲が一日でレコーディングされたのは有名である。
つまり、デビューアルバムで聴ける歌と演奏は、そのまま彼らの実力といっていい。
そう思うと、この時点ですでにプロのバンドとしての力量は十分備わっているのがわかる。
しかし、BBCライブなどのラジオ出演での生演奏を聴くと、曲によってはミスが多くて酷いときがある。

やはりハンブルグ巡業という特殊なライブ経験が、良くも悪くも彼らのバンドサウンドに大きな影響を与えたと思う。
おそらく、ハンブルグへ行くまでのビートルズは、ベースがド素人のスチュワート・サトクリフだったこともあり、演奏力は普通のアマチュアレベルだったと思われる。
演奏の基礎がしっかり備わっていない時点で過酷な連日ライブを行ったせいで、バンドの基本となるアンサンブルについてはプロレベルになったけど、個人プレイのようなテクニックは身につかなかったのだろう。
毎晩4~6時間のライブ、それも港町の荒っぽい船乗りや不良少年などを相手に、演奏を続ける。
当然、無茶なリクエストもあるだろうし、それに応えなきゃ暴れる客もいただろう。
おそらく、100曲くらいレパートリーがあっただろうし、常に最新のヒット曲をコピーしてもいただろう。
毎晩、ライブが終わったら、もっと受ける曲はないかとラジオを聴き、レコードを聴き、耳コピして、明日のライブでの披露の準備に入る。
若い彼らのこと、女の子とイチャイチャする時間も必要だし、とてもじゃないが、楽器の練習をする時間などないのである。

最後に、ジョージは元々は「すごいテクニックのギター少年がいる」とポールがジョンに紹介したことでバンドに加入している。
ビル・ジャスティスの「ローンチー」という曲を完璧に弾いてみせて、ジョンを感心させたという。
1994年のビートルズアンソロジー企画のとき、ジョージ、ポール、リンゴの3人で、この懐かしの「ローンチー」を演奏している。


The Beatles - Raunchy(1994)

ヤスバラジオ(後編)

2018年08月17日 | 音楽
今日は後編5曲いきます。
前回も書いたけど、僕はみんなが知らない曲とか、知る人ぞ知る曲とか、世界中で限られた人しか知らない曲とか、そういうのはぜんぜんわかりません。
なので、ブログ執筆12年の中で、ほとんど取り上げていないアーティストからの曲ってことでご勘弁を。

まずはサードワールドだ。
うーん、夏だね。
って言いたいところだけど、今年の夏は暑すぎて、とてもこの曲の雰囲気にあわない。
ジャマイカ出身の彼ら、70年代後半頃からわりとヒット曲を連発していて、80年代の日本でもそれなりに人気があったと思う。
僕の友人連中でもレコードを買ってる人がいて、聴かせてもらっていた。
僕の好みとはちょっと違ったけど、シングルカットされたこの曲は好きだった。
で、僕は初めて知ったんだけど、この曲って放題の「ラブ・アイランド」に対して、原題はぜんぜん違ってたのね。

ラブ・アイランド  サード・ワールド


変態ギタリスト、エイドリアン・ブリューのファースト・アルバムから、表題曲。
世の中には、どうしても人と違うことをやらなければ気が済まない人っていうのが一定数いて、ブリューも間違いなくその一人だ。
キング・クリムゾンの「エレファント・トーク」という曲で、ギターで像の鳴き声を再現してたけど、こちらはサイの鳴き声をギターで弾いている。
きっとブリューは、サイの鳴き声を再現する必然があったのではなく、まずサイの鳴き声ありきで曲を作ってると思う。
どうせならアルバム1枚ぜんぶ動物シリーズにして、ネコとかサルとかいろいろやったらいいのにって思うけど。

Adrian Belew - Lone Rhinoceros


続いてはアメリカンガールズロックバンド、ゴーゴーズだ。
当時はミュージックライフ誌なんかでも大プッシュされてて、来日公演の模様はFMでもオンエアされた。
僕よりも少し上の世代だとランナウェイズなんだろうけど、けっこうランナウェイズの再来みたいな感じだったのではないだろうか。
曲調もストレートなロックンロールで、わりとお気に入りだったけど、なんとなく「ゴーゴーズが好き」とは恥ずかしくていえない空気があったと思う。

ウィ・ガット・ザ・ビート  ゴーゴーズ


続いてはスティーブ・ペリーのソロアルバムから。
ジャーニーのボーカリストとして有名な人だけど、初めて「フロンティアーズ」を聴いたときはそんなにいいボーカルとは思えなかった。
それから半年後くらいにはソロアルバムを発売と同時くらいに買ってるんだから、人の好みの変化なんてわからないものだ。
アルバム全体としては、ジャーニーのような産業ロック臭さは皆無で、AOR的な曲が多い。
僕としてはシングルになった曲より、2曲目に入ってるこの曲がお気に入りだ。

Steve Perry-I Believe(Street Talk)


次もグループのボーカリストのソロから、ダリル・ホールだ。
ホール・アンド・オーツは僕くらいの年代の人間だと今も根強い人気がある。
よく、ホール・アンド・オーツは、9割くらいがダリル・ホールの実力で、ジョン・オーツはオマケみたいに思われてたけど、いざダリルだけになると、けっこうホール・アンド・オーツとは違う音楽になってる。
この曲は96年発表のアルバムからの1曲で、なかなか大人のポップスだと思う。
ちなみにシングル曲「ジャストフライ」は、とてもキャッチーで、ホール・アンド・オーツみたいな曲だった。

Daryl Hall: Let Me Be The One [ Can't Stop Dreaming CD ]


コメント (4)

ヤスバラジオ(前編)

2018年08月16日 | 音楽
先日、作家の村上春樹のラジオ番組を聞いた。
村上氏本人がDJをして、自らが選んだ曲をかけるというもの。
相当な音楽マニアで知られる村上氏がどういう曲をかけるかということで、放送前からいろいろな予測があったけど、フタを開けてみれば、意外にロックやポップスが多く、どの曲も聞きやすいものばかりだった。
ほとんど知らない曲で、それもそのはず、普段ラジオでは流れないような曲ばかりを流したとのことだ。

こういうのを聞くとついつい自分でもやってみたくなる。
もちろん、僕がラジオに出演なんて出来ないんだけど。
ここでふと気が付く。
僕は自称音楽好きでありながら、基本的にメジャーなアーティストのメジャーな曲ばかり聴いてるせいで、”ほとんどラジオでは流れない曲”みたいなのは知らないのだ、
仕方がないので、約12年間のブログ執筆のなかで、ほとんど取り上げていないアーティストからの選曲としよう。


まずはラヴァーン・ベイカー「I Cried a Tear」
20歳頃だったと思うけど、友人がアトランティックレーベルの古いレコードを集めるのにはまっていて、僕もよく聴いていた。
ほとんど50年代から60年代初めころのレコードだったけど、素敵な曲が満載で、はまる気持ちがよくわかった。
でも、あまりにも曲が多すぎて、誰のなんていう曲なのかが、まるでわからない。
そんななかから、数少ない歌手と曲名がわかったのがコレである。
カセットの1曲目に録音してあったこの曲は、僕にとって「リズムアンドブルースとはこういう曲のことである」というようなナンバーだ。
それが正しいのかどうか今もよくわかってないんだけど、90年代ころJ-POP界にリズムアンドブルースブームが沸き起こったときは、「これのどこがリズムアンドブルースやねん」と思ったものだ。

I Cried a Tear☆Lavern Baker


そのアトランティックレーベルのレコードには、当たり前だけど有名な歌手のレコードもあって、例えばベン・E・キングなんかもそうだ。
ベン・E・キングといえば「スタンド・バイ・ミー」が有名だけど、他にもいい曲はたくさんあった。
その他、ベン・E・キングが所属していたドリフターズというコーラスグループ(ラストダンスは私に、などのヒット曲がある)にもいい曲は多い。
というわけで、ベンのソロからこれをチョイスしてみた。
「ヤングボーイブルース」

Ben E King - Young Boy Blues


次はアーサー・アレキサンダーである。
この名前を聞いてピンとくる人は、ビートルズマニアかストーンズマニア、あるいは超ブラックミュージック好きの人だろう。
この人自身はヒット曲がなく、無名に近い人なのに、彼の曲をビートルズやストーンズがカバーしたことにより世界的に知られているのである。
僕が面白いと思うのは、例えばビートルズが選んだのが「アンナ」という曲で、いかにもジョン・レノンが好みそうな、どこかガールポップの味があるのに対し、ストーンズが選んだほうは、よりブラックなフィーリングがある曲だということ。
こういう些細なところにも、ビートルズとストーンズのキャラの違いで出ている。
では、今日はストーンズがカバーした「You Better Move On」。
ストーンズ版のどこかまだ青く甘酸っぱい味に対し、アレキサンダー版はより大人の味が感じられる。

Arthur Alexander - "You Better Move On" - Stereo HQ


ここから突然雰囲気を変えてみる。
キャラバンである。
プログレマニアや、カンタベリーロックに詳しい人なら知らない人はいないバンドだけど、一般的な知名度は恐ろしく低い。
カンタベリー系というと、やたらと曲が長くて、インプロヴィゼーションが長くて、ポップさの欠片もない音楽のイメージがあるかもしれないけど、これは違う。
名盤「グレイとピンクの地」の1曲目で、すごくほのぼのとして、ポップで聴きやすい曲だと思う。

Caravan - Golf Girl


スリードッグナイトが、ポピュラーミュージック界において、どういう立ち位置なのかはわからない。
日本での人気なんかもわからないけれど、僕よりもうちょっと年上の世代からすると、けっこう知ってる人も多いようだ。
僕がこの曲を聴いたのは中学2年のときで、AMラジオからエアチェックして夏休みの間、毎日聴いていた。
AMなので、モノラルだし、1分くらいしかなかったけど、よく聴いたものだ。

An Old Fashioned Love Song/Three Dog Night


前半はこれでおしまい。
後半につづく。

コメント (5)

マイ電柱を建てる人

2018年08月12日 | 日常
世の中にはオーディオマニアという人がいる。
もちろん、そこには入り口に入ったばかりの人から、奥の奥まで入り込んで常人では理解できないレベルに達してる人までいる。
今回紹介するのは、そんな奥まで入り込んでしまった人の中から、いい音で聴くために専用の電柱を建ててしまった人だ。

一見、オーディオと電柱なんてどう関係あるの?って思ってしまう。
たぶん、ほとんどの音楽好きの人にとっては、そこまでのこだわりは意味がないと思うけど、奥の奥まで進んでしまった人にとっては、どうしてもやらねばならないことのようだ。
詳しくは動画を見ていただくとして、電柱の上のほうに設置されてる「トランス」という機械は、通常これ一つで20軒分くらいの電力供給に使われるらしい。
そのため、20軒の家の住人が、テレビをつけたりレンジでチンしたりエアコンを稼働させるたびに、電圧の変動があるという。
それが微妙に音質に影響を及ぼすという(←ホントか?)。
そこでオーディオ専用のトランスを設置することにより、電圧の変動に影響されないオーディオ環境を手に入れることが出来るようだ。

工事費、各種書類申請の代行、電柱、トランスなど、いろいろひっくるめて約200万円。
一般人からすると「バカじゃね?」な値段だけど、ハイエンドオーディオのマニアからすると、かなり安い投資だ。
行くところまで行っちゃってるマニアの場合、オーディオシステムは1000万円超えは普通らしいからだ。

動画では、タモリ氏らがマニアのご自慢のオーディオでジャズを聴いている。
もちろん、この動画からは、どれくらいスゴイ音なのかはわからない。
おそらく、マイ電柱を突っ立てる人のオーディオは高級車がラクに買えるようなシステムだろう。
電柱の影響の有無以前に、素晴らしい音色であることは間違いない。

この視聴のシーンを見てて思うのは、わずかな電圧の違いが許せないほどの人の場合、着ている服の吸収率は気にならないのかってこと。
これってかなり重要だと思う。
冬にセーターを着こんで音楽を聴くのと、夏にTシャツだけで聴くのではかなり変わってくるはずだ。
もしかすると、普段はリスニング専用の服に着替えてから聴いてるのかもしれないが。

(注)オーディオマニアと音楽マニアは似て非なるものです。

タモリ倶楽部 2016年9月30日 160930