Music Mania

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努力は報われるのか

2016年08月28日 | 日常
最近、NHKの子供の貧困を特集した報道番組が批判されてるという。
僕はその番組を見ていないので、番組についてどうこうはいえない。
ただ、その報道番組で取材されてた高校生が言った言葉、

「努力した人間が、その努力の分、評価される社会にしてほしいです」

について、ちょっと考えてみる。

何かの目標をもって頑張る、努力する、そして目標が達成出来たら嬉しいと思う。
これが、努力が報われた、ということだとしよう。

では、こういう場合はどうなんだろう?
(例1)
・ギターが上手くなりたい、だから毎日練習する、誰よりも練習する、気が付いたら人から上手いといわれるようになった、でも自分じゃまだまだだと思う。
(例2)
・ギターが上手くなりたい、だから毎日練習はする、だけどしんどいから練習時間は短い、でもけっこう上手くなったし、みんなも上手いって言ってくれる。

おそらく客観的にみたら、例1の人のほうが上手いだろう。
しかし、満足度でいえば、例2の人のほうが努力が報われてるような気がする。
もし、「世界一のギタリストになりたい」と思う人がいたら、かなりの確率でどんだけ努力しても世界一にはなれないだろう。
オリンピックに出場するアスリートが、誰もが金メダルがほしいと思っても、ほとんどの人が取れないのと一緒だ。

努力が報われるかどうかは、目標値をどこに置くかでかなり違ってくるんだと思う。
努力は必ず報われるなんて言ってる人は、単に目標値が低いだけかもしれないし、いくら努力しても報われないって人は目標値が高すぎるのかもしれない。

で、話を最初のNHKの番組に出てた高校生に戻す。

この高校生が言ってるのは、たぶんこういうことだろう。
いい暮らしがしたい、だけど、こっちは100の努力をしてるのに貧乏だから少しも暮らしがよくならない
でも世の中には50の努力でいい暮らしを手に入れる人、あるいは、なんの努力もしてないのにいい暮らしをしてる人がいるじゃないか、なんて不平等なんだ。
こんな不平等なことのない社会にしてほしい、という意味だろう。

僕は思うんだけど、生まれながらにして裕福な人がいるのは仕方のないことだと思う。
でも、貧困層に生まれても、這い上がれるチャンスがなければいけない、と思う。
今の現実でいえば、貧困から抜け出すチャンスというのは、ゼロではないかもしれないけど、ものすごく困難なことだと思う。
努力でなんとかなる問題ではない。

結局のところ、この手の問題の解決法で最も有効なのは、貧困層への援助ではなく、景気そのもののような気がする。
それはすごく遠回りなことだと思うけど。
そして、再び、高度経済成長の頃とか、バブルみたいな景気にはならない、と思うけど。
さらにいえば、好景気になったとしても、その甘い蜜を吸うのは結局のところ、大企業と一部の資産家なんだけど。
でも、不景気が続けば、その歪は弱いところに行くのは間違いない。

アースシェイカー

2016年08月27日 | 音楽
先日買ったマルチエフェクターZOOM G5nの情報を集めてたとき、久しぶりにあるギタリストの音を聴いた。
その男の名はシャラ。
そう、あのアースシェイカーのギタリスト、石原”シャラ”慎一郎だ。

アースシェイカーとは、80年代初め頃にデビューしたジャパメタ(日本のへヴィ・メタル)バンドの一つで、当時はラウドネスと並び、大変な人気だった。
ファーストアルバムこそ、ブリティッシュ・へヴィ・メタルみたいなノリだったが、セカンドからはどちらかというと、LAメタルを意識したような路線になり、徐々にポップ色を強めていった。
シャラのギターはへヴィで、テクニックを追及するより、一音一音大切に弾くタイプ。
深いビブラートと強烈なピッキングハーモニクスが印象的だった。

今現在のシャラは、ZOOMの広報ギタリストというか、新作が発表されると製品が送られてきて、専用パッチを作成したり、楽器店などで製品紹介セミナーとかしているようだ。
で、ブログも書いてるようなので、それも読んでみる。
ふむふむ、なんかいい感じだなぁ。
この人って、こんな人だったんだ。
いくつになっても永遠のギター少年みたいなところがあって、実に微笑ましい。
石原‟SHARA”慎一郎 オフィシャルブログ

僕は80年代の頃、シャラのギターはけっこうコピーしたと思う。
ざっと思い出してみると、モア、記憶の中、アースシェイカー、ウォール、夢の果てに、レディオ・マジック、TOKYOあたり。
ああ、当時、これらの曲って本当に多くのバンドがコピーしていて、とくにモアなんて定番中の定番だったなぁ。

「MORE」 25周年デビュー記念ライブ EARTH SHAKER


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ノンフィクションもの2つ

2016年08月27日 | 読書
先日、福田ますみ著書「でっちあげ~福岡『殺人教師』事件の真相」を読んだことを書いた。
これが思いのほか面白かった(というのは不謹慎だけど)ので、それ以来ノンフィクションものにはまってる。

清水潔「桶川ストーカー殺人事件 遺言」



これも「でっちあげ」同様、一日で一気読みしてしまった。
1999年埼玉県でおこった殺人事件について、写真雑誌の記者が真犯人を特定し、警察の腐敗を暴いた事件簿。
被害者となった女子大生は、生前から警察にストーカー被害を訴えていた。
このままでは殺されてしまう、と切実な思いで訴えていたにも関わらず、警察はなんの手も打たなかった。
そして殺害されてしまう。
それも、ストーカー本人が手を下したのではなく、仲間に金を渡して殺させたのだ。
警察は、実行犯のみ逮捕して、事件を解決済みにしようとする。
被害者の友人から詳しい話をきいた雑誌記者は、警察の不祥事と真犯人の行方を追う。

次々と恐ろしい事実が浮き彫りにされていき、闇の部分が明らかにされていく様は読んでいて痛快である。
世の中には本当に悪いヤツっているんだな、と、ゾッとする。
そして庶民の味方になるべき警察が、この事件ではまるで他人ごとで、かなり腹立たしい。


豊田正義「消された一家~北九州連続監禁殺人事件」



やはり、これも一日で一気読みするくらいはまった。
僕って、こんなに人の不幸に対する興味や野次馬根性が強いんだっけ?とイヤになるけど。

この事件については、数年前尼崎であった連続監禁殺人事件の報道時に、「北九州の連続監禁殺人事件に似てる」といわれていたので、少しだけ前知識があった。
読んだら、あまりの壮絶な内容に身の毛もよだつ。
この事件の主犯の残虐さは、もはや人間のレベルを超えており、まさに鬼畜だといえる。
詳しくは書けない。
主犯の鬼畜は、ある一家を監禁し、財産を没収し、連日拷問のような虐待を繰り返し、命を落とせば遺体を解体し証拠隠滅を図る。
金づるがなくなると、次のターゲットを探し、監禁、虐待、遺体の解体を繰り返す。
酷すぎる犯行は、読んでいて気持ち悪くなる。
前の2作と違い、警察や検察に対する挑戦や真実を暴くといった趣向は少なく、監禁、虐待の実態が証言を元に書かれている。


この二つの事件の犯人像で共通する部分がある。
人に対する不信感が異常に強い。
自分が絶対的に正しく。人の意見はきかない。
そのため、人を支配し、自分に服従させる。
規約、ルールといったものが大好きで、無理にでも納得させ、守らないと激高する。

もし皆さんの周りにこういうタイプの人がいたら、気を付けたほうがいいと思う。
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ZOOM G5nの使い勝手は?

2016年08月21日 | ギター
まずは、予めメーカーが作ったパッチを確認してみよう。
ここには、E・ヴァン・ヘイレンやジミー・ペイジ、マイケル・シェンカーなど、世界の有名ギタリストの音色をシミュレートしたパッチや、ハードロック風、ブルース風、ブリティッシュロック風といった、すぐに使える(かもしれない)パッチが100種類ある。
100種類すべて試してみた結果、このままの設定で実際に使えるのは5種類くらい、せいぜい10種類といったところか。
まあ、こういうのはこんなもんだ。
細かい設定は自分でやらなければ、自分好みの音にならないのは当たり前なのだ。

まず、歪系の音がG2.1Nuとは比較にならないくらい良くなっている。
G2.1Nuでもきちんと設定すれば、使える音は出るんだけど、こっちはもっと自分好みの音に設定できる懐の深さがある。
とくに僕が気に入ったのは、マーシャルJCM800をシミュレートしたもので、僕の耳にはマーシャルそのものの音が出てるような気がする。
もうね、歪はこれだけでいいのでは?というくらい、見事にクランチで味のあるサウンドなのだ。
これでもっとガツンとした歪がほしい場合、伝説のエフェクターと言われるゴールドのケンタウロスをシミュレートした、ゴールドドライブというエフェクトを加えれば、サスティーンの効いたパンチのある歪が得られる。
ディレイなどの空間系は、もともとZOOMの得意とする分野なので、相変わらずのハイクオリティで納得できる。

次に使い勝手。
あらゆるニーズに応えるため、いろいろな使い方があるようだけど、僕の使い方は異なる設定のパッチを4つ並べる、というもの。
で、この「異なる設定のパッチを4つ並べる」状態を50種類も作ることが出来る。
僕の場合、基本となる設定はこんな感じ。



1つ目 ギターソロ用(マーシャルJCM800、ゴールドドライブ、その他)
2つ目 バッキング用(マーシャルJCM800、その他)
3つ目 クリーンバッキング(コンプ、リバーブ)

クリーンの設定は前のG2.1Nuと同じにしている。
歪系はマーシャルを基本にしたので、今までとはちょっと違った感じになった。
例えば、アンプにローランドJC120を使った場合、クリーンのバッキング時はJC120なのに、ギターソロになるとマーシャルサウンドになるという、変則的なもの。
ただ、僕の経験上、同じギター、同じアンプを使ってる関係で、それほどチグハグな感じにはならないと思うけど。

また、レベッカの曲はディレイを効果的に使ってる曲が多く、ご存じのようにディレイの設定は曲ごとに変えなければならない。
なので、曲単位でディレイのパッチを作り、パッチ名に曲名を入れた。
これだと迷うことなく、一目瞭然だ。



それと、G5nは、ノイズの少なさもかなり進化した。
家でやってる分には、ほぼ無音に近い。
G2.1Nuだと、とくに歪系のエフェクトを入れると、サーってノイズが出たものだ。

ダメなところもある。
一番ダメなのは、パッチの切り替え時にちょっと音がもたつくときがあること。
とくにディレイが絡むと、立ち上がりが悪くて、これはいけない。
G2.1Nuは、この点の問題はなかったのに、どういうことか?
進化してないだけならともかく、退化したらいかんでしょ、退化したら。
それと、内臓のリズムボックスの使い勝手がすこぶる悪い。
これも使いやすかったG2.1Nuから大きく退化してる。

と、まあ、いろいろ書いたけど、全体的にはコツさえつかめば使い勝手はかなりよい。
僕は30代後半にギター復活してから、ずっとZOOMのマルチを使ってるけど、もうコンパクトを並べるって方式には戻れない。
シーンごとにエフェクトを個別にオン、オフするより、パッチごと切り替えるほうが自分のスタイルにあっている。
あとは、切り替え時の問題をなんとかクリアせねば。
(ディレイ使用時のパッチのエフェクト数を最小限にしたところ、けっこう改善されたように思う)
(実はディレイが原因なのではなく、アンプシミュが原因のようだ。アンプシミュを外してみたところ、全く問題なく立ち上がるようになった。8/21)

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新型マルチ導入

2016年08月20日 | ギター
僕はセッションなんかだとギターを直接アンプに繋いだりするんだけど、レベッカバンドをやるときはエフェクターを使っている。
というより、エフェクターに頼りきっている。
しかし、今のZOOM-G2.1Nuでは限界を感じてたりもする。
音そのものはいいんだけど、フットスイッチが2つしかないため、パッチの呼び出しがアップかダウンしかできない。
出来るだけワンアクションで切り替えを実施しようとした場合、同じパッチを何個も作成して、複雑な並びにしなければならないのだ。

なので、こんな感じでセッティングしてたりする。

A2 歪リード、ディレイ
A3 歪リード
A4 歪バック、ディレイ
A5 歪バック
A6 クリーン
A7 クリーンリード
A8 クリーンリードディレイ
A9 歪リード
B0 クリーン、コーラス
B1 クリーンリード
B2 クリーン
B3 歪リード
B4 歪バック
B5 クリーン
B6 クリーン、ディレイ
B7 クリーン、ワウ
B8 クリーン
B9 歪ディレイ

これを曲に応じて、例えばラズベリードリームなら、出だしはB9で始まり、リズムが入るとB8、途中B7になり、サビでB8に戻る、ブレイク部分でB9、サビでまたB8、といった具合だ。
しかし、今後レパートリーが増えると、もっと複雑になり、自分がついていけなくなりそうだ。
ライブ中に、ふとド忘れなんかしたら、アウトである。
ちなみに、フットペダルがついているので、これでボリュームやワウの調整をすればいいんだけど、ZOOMのペダルは使い方にクセがあって、僕にとってはすごく使いにくい。

というわけで、新たに新兵器を導入することにしたのだった。

ZOOM G5n、購入。



これはBOSSでいえば、ME-80に相当するもので、ZOOMのフラッグシップモデルという位置づけだ。
ME-80の無数のツマミがついた硬派なイメージと違い、G5nはZOOMらしくモダンな雰囲気がある。
実物をみると、艶消しブラックのボディは金属製で、なかなか質感が高い。



それにしても、このZOOMの最新モデル、それもフラッグシップモデルときたら、さぞかしたくさんのエフェクトが入ってるようなイメージがある。
しかし、実はそうではないのだ。
前モデルのG5はおろか、下位モデルのG3よりも少ないのである。
なんとG5が123種類ものエフェクト内臓だったのに対し、G5nは約半分の68種類。
アンプシミュレーターとしてのモデル数でいえば、G5の22種類に対し、G5nはたったの5種類となっている。
これは一昔前のG2よりも少ない。
これはZOOMが量より質を重視した結果なのか、それとも単なるコストダウンなのか?

(つづく)
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