Music Mania

No Music No Life

バーニー・トーメを聴こう

2019年03月31日 | 音楽
バーニー・トーメが亡くなったらしい。

バーニー・トーメと聞いてすぐにピンと来る人はなかなかのロック通だ。
ディープ・パープル脱退後のイアン・ギランのバンド「ギラン」のギタリストで、その後短期間だけオジーオズボーン・バンドのツアーに参加している。
オジー・オズボーン・バンドといえば、優れた若手ギタリストを次々に発掘してきたことで有名だけど、その中でバーニー・トーメの影はすごく薄い。
薄すぎて、彼がオジーバンドにいたことを知ってる人も少ない。
なぜなら、彼がバンドにいた実績がないからである。
初代ギタリストのランディー・ローズや、その後のジェイク・E・リー、ザック・ワイルドなどはアルバムレコーディングをしているし、ライブアルバムや映像などもあるので、その鮮烈なプレイはいつでも聞くことができる。
ツアーだけ参加したブラッド・ギルスも、ライブアルバムが出てるし、その後のナイトレンジャーでの活躍も目覚ましい。
しかし、バーニーがオジーバンド時代に残した音源はない。
僕はバーニーという人がどんなギターを弾いていたのかを知りたくて、ギランのアルバムを2枚買ったことごある。
すごく上手いギタリストであることはわかったけれど、どうも琴線に触れないのは、楽曲が好みではなかったからかもしれない。
タイプとしてはストラトでアーム多用のジミヘン、リッチー系列だ。

GILLAN - Mr. Universe


バーニーがオジーバンドに入った経緯は、初代ギタリストのランディがツアー中に突然死したからであり、おそらくその時点で、すぐにオジーバンドの曲をマスターしてツアーに参加することが出来る人はほとんどいなかっただろう。

Ozzy Weekend at Bernies Mr. Crowley Live 1982


このミスタークロウリーを聴くと、中間部のギターソロはほとんどアドリブで弾いてることがわかる。
しかし、エンディングのギターソロは途中まではランディのプレイをコピーしていて後半だけアドリブという、その後のブラッド、ジェイクと同じパターンである。
たぶんオジーの指示なのだろう。

結局バーニーは、日本ではブレイクしなかったし、今後も見直されることはないだろう。
同じく元ギランのヤニック・ガーズは、バーニーと同じジミヘン、リッチータイプのギタリストだけど、その後アイアンメイデンに加入したことで名声を得られた。
運とかチャンスとか、ロックの世界も何がきっかけで、どう転ぶかわからないものだ。

イチローの10分

2019年03月30日 | 日常
イチローが引退するという。
野球界のスーパースターの引退もまた、平成の終わりを感じさせる。
昭和の野球界のスーパースターといえば王貞治だ。
僕より上の世代だと長嶋茂雄というだろうけど、僕の世代では圧倒的に王選手なのだ。
だが、それはまあいい。

で、イチローである。
彼の高校時代のエピソードが味わい深い。
イチローは素振りを10分、毎日したという。
3年間、休まずに。
簡単そうでありながら、これが出来る人は滅多にいない。

達成するのが困難なこと、ダイエットとか、英会話とか、ギター弾けるようになるとか。
それを何か画期的な習得方法があるかのように、「1日たった10分〇〇するだけで!」という謳い文句の広告がある。
この手の広告に吊られる人は、たいてい僕みたいに何をやっても長続きしない、ヘタレな人が多いはずだ。
努力とか苦労とか大嫌い、少しでもラクに習得したい!
「そうか、1日10分だけならボクにも出来そうだな」と手を出してしまう。
で、ヘタレ人間は10分って意外に長いことに気がつく。
最初の3日くらいは続けるかもしれないけど、それが一日置きになり、一週間に一回になり、ついにはやらなくなる。

何かを成し遂げる人というのは、このたった10分を毎日何年も続けられる人なのだ。
毎日10分続けられる人は、おそらく15分でも30分でも続けられると思うし、あるいは、10分の内容をよりハードにすることも出来るだろう。

1日10分という短いようで、内容によってはとてつもなく長い時間は、効果が出てくる実感がないのも辛い。
1日10分、一週間続けてもなんの効果もなく、まるでやりがいがない。
一カ月続けても、目に見える効果は極小でしかない。
1年くらい続けて初めて、効果が実感出来てくるものだと思う。
なんの効果もない(ように感じる)ことを毎日続けるというのは相当な忍耐が必要なのだ。

というわけで、僕も毎日10分、スケール練習でもしてみようかしら(と口先だけ言ってみる)。
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フラワートラベリンバンドを聴こう!

2019年03月23日 | 邦楽
内田裕也が亡くなった。
この人のこと嫌いという人は多いと思うけど、スゴイ生き方だったことは間違いない。
おそらく、この人なりの信念に基づいて、一本貫き通したと思う。
周りから変人だと思われてただろうし、面倒くさい人だったんだろう。
普通は自分自身がそれに疲れて、丸くなるものだけど、ずっと尖ったまま生きるのは相当な精神力だったと思う。

彼は口を開けばロックンロールと唾を飛ばしていたが、いったいどれくらいロックンロールだったのだろう。
わりと早い時期に、自らが表舞台に立つことをやめ、若手の育成に育んできたように思う。
ここで伝説のバンド、フラワートラベリンバンドの登場である。
この1970年デビューの全英詞バンドは、どれくらいロックしているのか聴いてみようじゃないか。

まずデビューアルバムから

Flower Travellin' Band - Anywhere 1970 * (full album)


僕の予想を大きく裏切って、かなり本格的なロックアルバムだ。
ほとんど同時期のロックカバーで、「ブラックサバス (曲)」や「21世紀の精神異常者」などをやっている。
1曲目は知らない曲(マディー・ウォーターズのカバーらしい)だったが、16分くらいある。
当時(昭和45年)の邦楽界といえば、演歌と歌謡曲とグループサウンズしかない時代、こんな本格ロックサウンドのアルバムを出すなんて、まさにロックンロールだ。
完全にイかれてる。

しかし、本当にイかれてるのは次の「サトリ」というアルバムだ。
こちらはオリジナル曲で、LPレコード1枚にサトリしか入っていないというキチガイっぷりである。

Flower Travellin' Band - Satori Pt 1


"Satori Part 2" (1971) - Flower Travellin' Band


FLOWER TRAVELLIN' BAND - Satori Part III


Flower Travellin' Band ► Satori Part IV [HQ Audio] 1971


このアルバムは、同時期のツェッペリンやパープル、フロイドやクリムゾンらと充分対抗出来るレベルにあると思う。
ヘヴィで難解で、ギターソロが異様に長い。
東洋の匂いが感じられるメロディラインも秀逸だし、演奏テクニックもある。

当然、彼らは日本では売れなかった。
しかし海外ではなかなかの評価だったらしい。

こういうアルバムは、ビジネスとしては失敗するのは目に見えている。
それでも、あえてGOサインを出したというのは、内田裕也という人間のロックンロール魂だと思う。
ご冥福をお祈りします。
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Kai☆Six ライブ EGGホワイト

2019年03月17日 | ギター
先週に引き続き今週もライブ。
昨日は、Kai☆Six主催のライブショーで、高校生バンド2組と大人バンド2組という異例の組み合わせだった。



僕らの時代もそうだったけれど、高校生バンドはお披露目の機会が少ない。
そんな音楽好きの少年少女の夢を叶えるための企画である。
本格的なライブハウスのステージでしっかり演奏を楽しんでもらう。
もちろん、同級生の友達たちにも見に来てもらう。
そして、大人バンドの演奏も楽しんでもらうというものだ。

高校生バンドのフレッシュなステージは、とても微笑ましいものだった。
緊張感と、10代ならではの怖いもの知らずさ、そしてひたむきな姿勢が素晴らしい。
そして同級生と思われる女の子もたくさん来ていて、黄色い声援を浴びて実に楽しそうに演奏していたのが印象的だった。





大人バンドの方、まずはG-SPC。
何かと関わりの多いこのバンド、今回は基本的にはトリオ演奏ということで、いつもとは違う感じ。
曲はディープパープルほか、洋楽、邦楽いろいろ演奏してたけれど、流石に余裕あるパフォーマンスだった。



さて、トリは我々Kai☆Sixの出番ということで、たっぷり11曲。
この日一番の盛り上がりとなった。
Kai☆Sixのライブは3回目(僕が参加してからは2回目)で、初めてのツインギター体制となった。
なんといっても相方とは音色もプレイスタイルもぜんぜん違うのがいい。

漂泊者(アウトロー)Kai☆Six (2019-3-16)


1.きんぽうげ
2.東京の一夜
3.裏切りの街角
4.最後の夜汽車
5.バス通り
6.感触(タッチ)
7.ポップコーンをほおばって
8.テレホンノイローゼ
9.漂泊者(アウトロー)
10.HERO
11.安奈










次はイエス?まさかね

2019年03月16日 | ギター
先週の日曜日のDIRTY WHITE BOYSのライブは、複数のライブ動画があがっている。
僕の撮った動画は、またしても重低音でブレていて若干見苦しいのだが、重量感あるサウンドはライブの迫力が伝わると思う。
スタジオ246は、空間的にはライブバー程度なのに、かなり本格的な音響システムになっていて、ステージ中音も素晴らしい。
次回もここでやりたいくらいだ。

1.Long long way from home
2.I Need you
3.Dirty White boy
4.Jukebox hero
5.Head Knocker

I Need you


次回はおそらく来年だと思うけど、次もフォリナーをやるのかどうかは未定。
腕のいいキーボード奏者が加われば、イエスなどのプログレがやりたいんだけどね。
それも、「危機」とか「儀式」みたいな20分以上ある難曲をビシッと決めてみたい。
お客さん的には、よほどのマニアでないと難解すぎてウケが悪いと思うけど(笑)
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