泣くと次の日、まぶたにシャドウがうまくのらない。ほれ、見たことか、とn時間前のわたしが言う。
奴が岡山に行ったら2、3は泣かなければいけないであろうことはわかっていたし、わかっててもどうしてもそれを阻止できないということもわかっていたし、そしてああ結局この問題は別れることでしか決着がつかないのだなと再確認することもわかっていたし、だから全部織り込み済みのことなんだけど、やっぱり疲れる。n年前のわたし(たち)が様子を見に来る。うんうん、やっぱりそうなったか。だってわたしもそうだったもん、とn年前のわたし(たち)が言う。そういう時やつは「仕方ないんんだから仕方ない」と言うよね、仕方ないのはわかってるけどわたしが悲しんでいるということにちょっと心を痛めてくれたらそれでいいのにね、わたしが悲しいのは我慢するのが当たり前とおもわれているのが悔しくてとてもかなしいよね、それをうまく伝えることはいつまでたってもうまくならないから電話は長引くし長引けば長引くほどどうしようもないんだよね、ずっとずっと何年も待ってたことを意味がないって言われてるみたいでまったくひどい徒労感におそわれて自分に絶望してしまうんだよね、とn年前のわたし(たち)が口々に言う。みんなわかっているのだ。みんな知っているのだ。n年前のわたし(たち)と今この瞬間のわたしはとても密接につながっている。
泣いても意味ないよ、とn年前のわたし(たち)が教えてくれる。うん、知ってる。そう、まあ、それでもやめられないならしょうがないけどさ、わたし(たち)はわたしの味方だよ。うん、それも知ってる。
もういつ別れることになってもしょうがない、だけどわたしが別れると決める必要もない、そのときがきたら抵抗せずにそうしよう、とn年前のわたしが決めて、それ以降のわたし(たち)はその決定を大事に守っている。わたしが決めたことだから。だからしばらく泣いたあとは、そのときが来るのを静かにまつのだ。n年前のわたし(たち)が泣き止むまでそばにいてくれる。時間がたてば感情が沈静化するのを、もちろん、n年前のわたし(たち)は経験から知っているし、それをわたしにおしえてくれる。
わたしだけがわたしの唯一の味方だ、とある時発見した。だからわたしは、大事なことはn年前のわたしと相談して決める。その決定をn年後のわたしに伝える。そうするようにしてい以降、わたしは後悔というものをしたことがない。だって全部わたしが決めたことだから。そしてわたしはいつだって、「絶対に」わたしの味方だから。
長く付き合うと新鮮さがなくなる、というのは、付き合い始めのドキドキ感がなくなる、というようなぬるいレベルのことではなく、2人の間に生じる感情すべてが見知ったものとなるということだ。悲しみも悔しさも、もう全部一度以上味わったことしかでてこない。それ以上はないのだ、ということに安心を覚えるか、絶望感を覚えるか、それは人によって違うだろうけど。とにかくそういうこと。ぜんぶ知ってるし、ぜんぶわかってる。だから今さら悲しんだりする必要はちっともないはずなのだが、一応儀式として泣いたりわめいたりする。でも、あとには引かない。予定調和だから。全部。
疲れたなぁ。でも別れるのも疲れそうだから、疲れた時はなにもしないのが一番いいよ、とこれもn年前のわたし(たち)がおしえてくれる。わたしは素直にそれに従う。
というわけで、これから同期の子とレインボーブリッジの見えるホテルでレディスプランを堪能してくるのさ。夏休みは、つくるもの。
奴が岡山に行ったら2、3は泣かなければいけないであろうことはわかっていたし、わかっててもどうしてもそれを阻止できないということもわかっていたし、そしてああ結局この問題は別れることでしか決着がつかないのだなと再確認することもわかっていたし、だから全部織り込み済みのことなんだけど、やっぱり疲れる。n年前のわたし(たち)が様子を見に来る。うんうん、やっぱりそうなったか。だってわたしもそうだったもん、とn年前のわたし(たち)が言う。そういう時やつは「仕方ないんんだから仕方ない」と言うよね、仕方ないのはわかってるけどわたしが悲しんでいるということにちょっと心を痛めてくれたらそれでいいのにね、わたしが悲しいのは我慢するのが当たり前とおもわれているのが悔しくてとてもかなしいよね、それをうまく伝えることはいつまでたってもうまくならないから電話は長引くし長引けば長引くほどどうしようもないんだよね、ずっとずっと何年も待ってたことを意味がないって言われてるみたいでまったくひどい徒労感におそわれて自分に絶望してしまうんだよね、とn年前のわたし(たち)が口々に言う。みんなわかっているのだ。みんな知っているのだ。n年前のわたし(たち)と今この瞬間のわたしはとても密接につながっている。
泣いても意味ないよ、とn年前のわたし(たち)が教えてくれる。うん、知ってる。そう、まあ、それでもやめられないならしょうがないけどさ、わたし(たち)はわたしの味方だよ。うん、それも知ってる。
もういつ別れることになってもしょうがない、だけどわたしが別れると決める必要もない、そのときがきたら抵抗せずにそうしよう、とn年前のわたしが決めて、それ以降のわたし(たち)はその決定を大事に守っている。わたしが決めたことだから。だからしばらく泣いたあとは、そのときが来るのを静かにまつのだ。n年前のわたし(たち)が泣き止むまでそばにいてくれる。時間がたてば感情が沈静化するのを、もちろん、n年前のわたし(たち)は経験から知っているし、それをわたしにおしえてくれる。
わたしだけがわたしの唯一の味方だ、とある時発見した。だからわたしは、大事なことはn年前のわたしと相談して決める。その決定をn年後のわたしに伝える。そうするようにしてい以降、わたしは後悔というものをしたことがない。だって全部わたしが決めたことだから。そしてわたしはいつだって、「絶対に」わたしの味方だから。
長く付き合うと新鮮さがなくなる、というのは、付き合い始めのドキドキ感がなくなる、というようなぬるいレベルのことではなく、2人の間に生じる感情すべてが見知ったものとなるということだ。悲しみも悔しさも、もう全部一度以上味わったことしかでてこない。それ以上はないのだ、ということに安心を覚えるか、絶望感を覚えるか、それは人によって違うだろうけど。とにかくそういうこと。ぜんぶ知ってるし、ぜんぶわかってる。だから今さら悲しんだりする必要はちっともないはずなのだが、一応儀式として泣いたりわめいたりする。でも、あとには引かない。予定調和だから。全部。
疲れたなぁ。でも別れるのも疲れそうだから、疲れた時はなにもしないのが一番いいよ、とこれもn年前のわたし(たち)がおしえてくれる。わたしは素直にそれに従う。
というわけで、これから同期の子とレインボーブリッジの見えるホテルでレディスプランを堪能してくるのさ。夏休みは、つくるもの。