のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



弓道場

2016年06月06日 | つれづれ日記
我が家の近くにこんな所がある。


   

個人宅で、弓道場になってる。
すぐそばに駅があり、住宅に隣接している場所である。

近寄ってそっと覗いてみた。的までの敷地には草が生えている。

時々通るけれど、弓道の練習をしているのを見かけたことがない。
いつやっているのだろう。

近所なのに町内が違うので付き合いがなく、よくわからない。
弓道を趣味とする人はいるとしても、弓道場まで自宅に作る人は珍しいのではないだろうか。



私は高校生の時、弓道部に籍を置いていた。
弓道部があるところは少なかったが、伝統ある母校は他の部活とともに良い成績を残していた。

当時、一つ上の先輩がきりっとしたまなざし、ぴしっとした姿勢で流れるような動いていたのに見惚れたことと、友人が「いっしょにやろう」と誘われたことがきっかけだったように思う。

弦を引き、弓を持つ左の親指の先が的の中心に来るように習いを定める。
焦点が定まったら、右手の弦を放つ。

的に当たると、バシッと音がするとともに、見ていた人から「シャ」という声がかかる。
矢の行方を見定めた後、一連の流れにのっとって礼をして去る。

的に集中し、バシッと射当てたときの爽快感は今もって忘れることのできない感覚である。
名古屋で試合があったとき、2位になったのが私の最も良い成績だった。

そのとき、職場が近くにあった父が試合を見に来てくれたそうだ。
全く知らなかったけれど。

今も母校では45人の高校生が練習をしているという。
真剣なまなざしで1点を見つめる若者の目に迷いはない。

まっすぐに進むのみである。

私の恋も矢のような勢いで突き進んだ結果、今。
見事的中したと言えるかな? 「シャ」は「射」であるが、感謝の「謝」でもあると思う。

声に出して言おう。「謝」