たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

タックス・ヘイブン

2006-07-28 19:30:56 | Weblog
 タックス・ヘイブンとは税の逃避地のことで、企業などが税制上特に有利な国などへ拠点を移し、日本より低い税金で済まそうとする方法をいう。
 ハリー・ポッターの翻訳者・松岡佑子さんが日本より税率の低いスイスへ住居を移し、現地で税務申告をし、日本で申告をしていなかった。しかし、東京国税局の税務調査を受け、3年間で35億円以上の申告漏れを指摘されたことが現在大きな話題となっている。
 日本とスイスとでは税率に10%の差があり、単純計算で35億円の10%は3億5千万円となり、スイスで税金を払った方がかなりの節税となる。何十億という所得金額は庶民とって縁遠い話で実感が湧かないが、節税分3億5千万円といえば、仮に年収600万円とした場合の約50年分である。東京国税局は、生活の本拠が日本にあり、申告が必要と判断。追徴課税は過少申告加算税を含め7億円を超えるといわれる。
 日本の最高税率が他国と比べて高いため、有能な人材が日本から海外へ出るともいわれているが、どうも高額所得者としてはけち臭い話ではある。定年退職者が年金を有効に使うため、為替レートの安い国へ移住し、少ない年金で、日本と比べてかなりゆったりと生活することができる方法を選ぶのとは事情が違う。