たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

惜しいことをした

2006-07-22 10:40:06 | Weblog
 ポスト小泉の候補の一人として目されていた福田康夫氏が自民党総裁選に立候補しないと明言した。安倍晋三氏に次ぐ有力候補とされており、国民的人気も安倍氏に次いで常に二番手につけていた。もっとも彼は最初から一度も立候補について語ったことはなかったが、周辺では安倍氏の対抗馬として担ぎ出そうとする動きは高まっていた。
 小泉首相とは対照的なタイプの福田氏が総理になれば、小泉路線に新たな要素が加わってシナジーが期待されたが、残念なことだ。かりに総裁選で敗れたとしても、それはそれで党内に大きな影響を残すことができたのではないか。出馬しない大きな理由は70歳という年齢だという。歳が理由なら最初から分かっていたはずで、当初から不出馬を明言しておけばよかったとも思われるが、やはり情勢を読んでいたのだろうか。
 大衆迎合的な政治が受ける昨今、マスコミに対して必要最小限に振舞い、淡々と行動する福田氏のようなタイプの政治家には主体性と安定性を感ずる。国民の意向に沿った政治をすることは勿論大切だが、国際的視野から国民をリードしてゆくことは政治のトップに立つものの使命でもある。
 次の総理は小泉改革路線の継承発展に加え、停滞している対アジア外交をドラスティックに進めてもらいたいものだ。