たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

そんなこともあったねぇー

2006-12-31 11:55:42 | Weblog
 2006年も今日で終わりだ。今年も数え切れないほど多くの事件があり、今年のニュースを振り返る番組を見ながら、「そうそうそんなこともあった」とやっと思い出す始末だ。
 名前だけの組み合わせで、堀江・村上、永田・前原・武部、小島・木村・姉歯、彩香・鈴香、斉藤・田中、佐藤・木村・安藤、亀田・ランダエタなどを見ても既に過去の懐かしさすら覚える。次々と報道されるニュースの中に埋没して、つい半年前の事件でさえ記憶から消えていってしまう。あれだけ強烈な印象を残した小泉首相でも、この3ヶ月その映像をほとんど見ることがなくなるとその印象も薄れてくる。時たまTVに映ると「ああ元気なんだな」と思う程度になる。
 「人の噂も75日」という諺があるが、許されない社会事件も時が経つと風化し問題意識も薄れてしまう。新聞がある事件を追及し、長期にわたってその報道を続けると、読者に飽きが来て読まなくなってしまう傾向がある。こうした風潮は政治権力にとっては実に都合が良い。しかしこうした風潮も国民全体の生活がそこそこ充足されているからだろう。がけ犬の救出劇や多摩川のタマちゃんの報道に多くの関心が寄せられたり、ニートと言われようが、パラサイト・シングルと言われようが自分が好むライフスタイルで生きる。勿論心ならずもそうなっている人達も多くいるが、総じて平和な日本社会をありがたく思わないではいられない。ただし、平和ボケにならない程度に。
 来年も平和な年でありますように。

制裁決議は紙切れ

2006-12-26 10:44:22 | Weblog
 報道によるとイランのアハマディネジャド大統領は、国連安保理が採択したイラン制裁決議を「紙切れでイランを恐れさせようとしている。ばかげたゲームはあきらめなさい」と主張した。
 英仏独の欧州三か国は核開発を進めるイランに対する制裁決議の最終案を国連安保理に提出したが、イランと経済関係が深いロシア、中国が限定的な制裁にとどめるよう訴えていたため、安保理はロシアや中国の意向を入れて修正し採択した。ロシアなどの慎重姿勢により決議が当初案から修正されされ、禁輸対象品や渡航禁止の人物団体が大きく緩和されたことで抜け穴ができ、実効性に大きな疑問を残した。現にイランは「深刻な打撃にならない」とみているという。
 イランは安保理について「違法なイスラエルの核保有には反応せず、近視眼的な利益のために安保理を悪用する一部常任理事国の道具箱になり下がっている」と糾弾している。確か何が正義で何が悪かを国際問題として判断する際、その判断基準は難しい。それぞれの国にとって国益になることは正義で、そうでない場合は悪となる。力の強い大国が悪だと判断すれば悪になるし、国益を損なうことがなければ問題とされない。判断基準は相対的で力関係が背景となる。
 イランは今後も核開発を更に強力に推し進めると宣言しているし、北朝鮮も核開発を今のところ止めるつもりは全くない。やはり核は持ってしまえば勝ちになるようだ。

ついに「サハリン2」乗っ取られる。

2006-12-22 21:20:05 | Weblog
 国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェル、三井物産、三菱商事の三社で進めてきたロシア・サハリン沖の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」がロシア政府の圧力で国策会社ガスプロムに乗っ取られた。「サハリン2」はエリツィン政権時代にロシア政府と生産物分与協定に基づいて開発を進めてきたものだが、プーチン政権は最近になってこの事業がロシアの森林などの環境を破壊していると批判し、環境被害による膨大な補償金を求めて提訴すると圧力をかけてきていた。しかし報道によると、この環境問題も事業をガスプロムが支配することで話がついた途端、プーチン大統領は「環境問題は解決された」と述べたという。
 政権が変わったとはいえ、当時の政府と正式に締結した協定に基づいた事業を、環境問題を持ち出して圧力をかけ、いとも簡単に国策会社ガスプロムの支配下に組み入れてしまうやり方は恐ろしい。政権維持のためなら何でもありのこのようなことがまかり通ればロシアへの直接投資はリスクが高く、外資は敬遠するだろう。
 やがてサハリンから石油・天然ガスが日本へ供給されるようになるが、果たして安定価格による安定供給がなされるのか心配だ。ロシアのエネルギーに頼りすぎると、それによってわが国が牛耳られてしまうことになりはしないか。ロシアの意に沿わなかった国が、そのために供給を止められたり、価格を極端に高く引き上げられたりした例が最近にもあった。

バカにされている日本

2006-12-21 08:58:40 | Weblog
 難航していた六カ国協議が1年1カ月ぶりに開催された。しかし今のところ北朝鮮の強気な姿勢ばかりが目立ち何の進展もない。北朝鮮は核保有国の仲間入りをしたとの前提で協議に臨んでおり、これを認めない他の5カ国との間で考え方が基本的に異なっている。議長国である中国も、さすがに今回の協議で成果得ることは期待できないようで、開催できたことに意義があり、年明け以降も協議を継続することにより何らかの成果を期待しているようだ。
 報道によれば北朝鮮は他の5カ国との二国間協議には応じても日本との二国間協議だけは応じていない。基調演説の中でも拉致問題についてはまったく触れず、拉致問題の担当者も北京入りしていないという。日本の存在を完全に無視しているようだ。北朝鮮の新聞では日本を倭国、島国などと蔑称で呼んでいるそうだ。また、日本を米国の属州だとして、協議に参加する資格もないとしている。これだけ見下した態度をとられても日本としてはなす術はないのか。
 北朝鮮に対する日本の対応が甘すぎるのではないか。粘り強く対話を続けるとは言っても相手が聞く耳を持たないようではどうすることもできない。もっと別の強い圧力をかけるしか方法がない。現在の状況では拉致問題など話題にすらならないのではないか。そのうちにアメリカが国内事情もあって大幅に譲歩するようなことになったら日本の立場はどうなるのか。そうならないためにもあらゆる手段を今から講じておかなくてはならない。

ホワイトカラー・イグゼンプション

2006-12-13 14:52:59 | Weblog
 最近ホワイトカラー・イグゼンプション制の導入が問題となっている。労働者の勤務時間は1日当たり8時間、週40時間、それを超えた場合は残業手当を支払わなければならないと労働基準法に定められているが、一定の条件を満たすホワイトカラー労働者についてはこの条項の適用から除外(イグゼンプション)しようとするものである。なぜか。現行の労働時間規制は本来ブルーカラーを念頭に置いたものでホワイトカラーにそのまま適用することは時代に合わなくなってきているからだという。その前提となる一定の条件とは①労働時間だけでは成果を適切に評価できない業種②重要な権限及び責任を相当程度伴う地位③年収が相当程度高いなどであり、例えば研究開発プロジェクトなどに携わるセクションで年収700万円程度以上の労働者を想定しているようだ。
 労働時間規制の適用から除外された労働者は、自分で自分の勤務時間を管理することになる。自分が担当する仕事の進行に合わせて、繁忙の日に12時間働いたら、手のすいた日は4時間にするなどフレキシブルに労働時間を調整することになる。そこには残業手当の問題はは生じない。
 これに対して労働界は猛反発している。ただでさえ残業しても手当が支払われないサービス残業が横行している最中、この制度の導入はサービス残業を正当化し、過労死がますます増えることになると制度の導入に反対している。
 能力不足で勤務時間中に仕事を終えることができないため残業になったり、退社時刻が来ても帰り辛いのでそのまま居残っていたり、サボることと裏腹の「ぶらぶら残業」などの実態がないでもないが、流れ作業でない限り、個々の労働者に無駄のない完璧な効率性を求めることには限界がある。この制度はホワイトカラーの中でも更に限定された部門でしか適用は難しいのではないか。

ブッシュ共和党の政策転換

2006-12-11 14:44:08 | Weblog
 ブッシュ共和党が中間選挙で民主党に大敗した結果、イラクや北朝鮮政策の転換を余儀なくされる情勢になってきている。ネオコンと目されていたラムズフェルド国防長官やボルトン国連大使が更迭され、イランや北朝鮮に対しても今までとは異なる穏健な対応となるのではないか。現に水面下では米朝二国間で六カ国協議の開催に向けて話合いがなされ、今月18日には再開される情勢になったようだ。思い返してみれば、このところ北朝鮮の思惑どおりに事が運んでいるように見受けられる。
 報道によれば、北朝鮮の労働新聞は六カ国協議からの日本排除を再び主張しているという。核保有国でもない日本が六カ国協議に出席し、拉致問題を持ち出すことは問題を複雑にし、円滑な協議の妨げになるだけだとの趣旨のようだ。北朝鮮は核保有国として米国と対等の立場で協議に臨むことができるようになった今、日本の存在など眼中にないと言いたいのだろう。これに対し、18日に開催される六カ国協議で米国がどのような姿勢で臨んでくるのか注目される。検証可能な状況の下で核を放棄する約束を取り付けることが本当にできるのか。北朝鮮は核を放棄する前に多くの条件を小出しにして延々と引っ張って行くのではないか。
 非核三原則を宣言し、核廃絶を世界に訴える日本の立場としては、怯まず、恐れず、現実論に押し流されることなく勇気を持って立ち向かう以外方法がない。

マグロの漁獲制限

2006-12-02 11:50:20 | Weblog
 日本人は昔からマグロが好きで世界最大の消費国だ。お刺身やおすしのネタはなんと言ってもマグロだ。缶詰もあるがやはりマグロは生で食べるのがおいしい。最近は諸外国でもヘルシーでおいしい日本のすしが好評で、これに伴ってマグロの消費量も年々増大している。
 このためマグロの漁獲量が年々増大し、近年マグロが減少していることが問題となっている。このまま獲り続ければマグロが絶滅してしまうのではないかと心配されている。そのため国際協定で漁獲量を制限することとなった。今のところはクロマグロやミナミマグロなど高級マグロの漁獲制限が厳しいがその他の大衆マグロも影響必至の状況のようだ。
 以前、おすし屋さんといえば客席が10数人程度の小さなお店が多くかったが、今では100席以上もある大きな回転すしのチェーン店があちこちにできて繁盛している。またすしのデリバリーも盛んだ。今やおすしは以前のような特別なお祝いとか来客のご馳走として食べるのではなく、日常的な食べ物となっている。
 マグロの漁獲量が減少すれば必然的にマグロの値段は上がるだろう。値段が上がればマグロを食べる機会は減少するが、それに代わるネタは、いわし、あじ、さばなどいくらでもある。これなどは健康にもよく結構おいしい。いかにマグロがおいしいからといって頻繁に食べているとありがたみが薄れてくる。マグロ資源保護のための漁獲量の制限は乱獲のツケが回って来たものだ。マグロについて考えるよい機会だ。