たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

「夫は仕事、妻は家事」最低に

2006-09-24 11:15:45 | Weblog
 夫は外で働き、妻は家で家事・育児に専念する家庭は、我々戦前に生まれた世代ではごく普通であり、誰しもそのことに関して疑問を感じなかった。
 22日発表された国立社会保障・人口問題研究所の独身者を対象に実施した「出生動向基本調査」の結果によると、ここ20年の間に若者の意識が大きく変わってきている。
 独身男性が期待する女性の生き方では、「専業主婦」が37.9%→12.5%、「いったん退職し、子育て後に再就職」が、46.8%→38.7%、「家庭と仕事の両立」が10.5%→28.2%となっており、女性自身が望む生き方も同様の傾向を示している。
 顕著な傾向は「専業主婦」としての生き方への期待が大幅に減り、かわりに「家庭と仕事の両立」に対する期待が急増していることだ。女性の社会参画は著しく、女性の管理職もあたりまえの昨今、結婚して家庭に入り家事・育児に専念することに生きがいを感ずることができなくなってきているのだろうか。これまで積み上げてきた組織内の地位を結婚・出産により失いたくない気持ちは理解できる。しかし一面、生まれた子どもが0歳保育、長時間保育、児童保育と親との接触が薄いまま育てられることに対する影響は心配ないのだろうか。
 貧しい中でも母親が家にいて、兄弟姉妹がわいわい言いながら育っていく、我々にとっては見慣れた風景はもう昔話に過ぎないのか。

根室漁船第31吉新丸船長帰国か

2006-09-19 12:45:32 | Weblog
 報道(中日新聞朝刊)によるとロシア国境侵犯と密漁の疑いでロシア警備艇に銃撃され、拿捕された漁船第31吉新丸の坂下登船長は、21日北方領土・国後島で開かれる初公判で、証拠を考慮せず有罪を認め、罰金を支払って帰国するという内容の司法取引に応じたという。これに応じない場合、審理が延々と続く可能性があり、早期帰国を望む坂下船長はこの司法取引を選択したようだ。罰金は国境侵犯罪の86万円と密漁罪の215万円だという。
 歯舞・色丹・国後・択捉の北方四島は本来日本固有の領土であったが、先の大戦の敗戦直前に日本に対し宣戦布告した旧ソ連によって占領され、ソ連の領土とされた。その後の返還交渉は実質的な進捗のないまま現在に至っている。この海域は漁業資源が豊富な漁場となっており、今までも度々領海侵犯などの事件が起きている。
 国際法上はともかくとして、日本にとって昔から漁場としてきた海域に、戦後突然国境線が敷かれ、たまたまそれを侵した漁船が銃撃までされて拿捕されることは理解に苦しむ。やはり国際関係は力(武力)によってその優位が決まるのか。

吉野家牛丼復活!ただし今日一日だけ

2006-09-18 13:47:13 | Weblog
 今朝の朝刊を見て驚いた。1ページ全面カラー広告で、本日 と太く黒々と書かれた下に懐かしい吉野家の牛丼の写真が大きく出ている。そしてその下に、吉野家牛丼復活祭 本日限り あさ11時より売り切れまで と書かれ、最下段には一日全国100万食。数に限りがございますので、お早めにご来店下さい とある。
 テレビでは、吉野家の店先に前日の夜から開店を待っていた男性にインタビューしていた。男性は「復活一番に牛丼を食べようと前夜から待っていた。牛丼の復活を心待ちにしていた」と言っていた。牛丼ファンは多く、再開を待ちわびていた人が満足げに食べている光景もテレビに映し出されていた。そして食べ終わった人にアメリカ産牛肉に不安はないかたずねていたが、さほど不安を感じている様子はなく、2年ぶり牛丼を食べることができたことの満足のほうが大きいようだ。
 アメリカ産牛肉の輸入禁止とともに吉野家の牛丼も中止に追い込まれていたが、輸入再開とともに販売が復活した。しかし輸入量が未だ極めて少ないので、今日一日だけの販売となった。米国へ旅行してビーフステーキを食べなかった人は少ないだろうと言われてきたが、これを機にやがて他の同業者も追随することだろう。

やった!山本昌、ノーヒットノーラン

2006-09-17 06:53:54 | Weblog
 41歳。中日の山本昌がノーヒットノーランを達成した。しかも無四球。ランナーを出したのはサードゴロエラーだけの完璧な内容。史上73人目。テレビ観戦していても、7回頃は、ひょっとしたらと思って見ていたが、8回からは1球1球に息が詰まる思いだった。
 このところ中日に一頃の勢いがなくなり、2位阪神との差が9ゲームあったものが4ゲーム差まで詰め寄られていた。ナゴヤドームでの対阪神戦はめっぽう強いが、ここに来てまさか山本昌がノーヒットノーランをやってくれるとは思いもよらなかっただけに、中日ファンとしてはたまらない。
 試合終了後のインタビューでは照れくさそうに「長いことやって来てますから」とか「とにかく大事な試合に勝ててうれしい。それだけです」と言っていたのはいかにも山本昌らしい。サードゴロをはじいてしまった森野のエラーがなければ完全試合だったが、「すまなさそうな顔をしている森野を見て励ましてやろうと思った」と言っていたようだ。
 ともかくこれで中日のリーグ優勝は確実になってきた。

高校生のモラル観

2006-09-15 14:08:07 | Weblog
 電車の中でお化粧をしたり、路上や電車の床に座り込んだりする高校生をよく見かけるが、彼らはそうした行動をどう思っているのかと、その態度を眺めながら考えてしまうことがある。その答えが高校生向けの月刊誌「高校生新聞」が行ったモラルや人生観に関するアンケート結果(中日新聞記事)の中にあった。
 それによると、「路上や電車の床に座り込む」ことについて、全体で64%(男子では58%、女子は69%)がやってはいけないと思っていることが分かった。この行動は男子に目立つが、やはり男子の場合はやってはいけないと思っているのは58%程度だ。「電車の中で携帯で話す」ことについては、全体で54%(男子53%、女子54%)とほぼ半数で、このことに関する意識は低い。次に「教室で休み時間に化粧する」ことについてはどうか。やってはいけないと思っているのは全体の33%(女子33%、男子39%)程度で、やってはいけないことだとはあまり感じていないようだ。
 電車の中で何の恥じらいもなく、無心に化粧をしている女子高生に、我々の年代は眉をひそめるが、周りに迷惑をかけるわけでもないのにどうしてそれがいけないのかと問われれば「マナーだ。はしたないからだ。」としか答えようはない。そうした光景も見慣れてしまえばそれほど目障りに感じなくなるのかも知れない。しかし嘆かわしいと思うのは年のせいか。

お酒の飲み方、世代に違い

2006-09-12 10:51:44 | Weblog
 キリンビールのキリンお酒と生活文化研究所が1980年代生まれを中心としたバブル後世代と、団塊の世代を含む50代のお酒に関する意識をまとめて発表した。それによると20代はお酒のイメージを、コミュニケーションツールとして捉えているのに対し、50代はより人生を豊かに楽しむためのツールとしてみている傾向があるとしている。
 50代は週に3回は夫婦で晩酌し、飲みに行くときも配偶者相手の場合に一番お金をかけているとの結果が出ている。お酒の効用についても「適量は体に良い」「食事の味を引き立てる」などを挙げている。団塊の世代を含む50代は仕事中心と思っていたが意外な結果をみて驚いた。20代はお酒を飲んで「酔いの気分を楽しみ」「仲間とワイワイ楽しく過ごせる」などにお酒の効用があるとしている。
 団塊の世代より10年以上年上の、われわれ60代後半の世代が現役の頃は、大部分がお酒は仲間や上司とのコミュニケーションの手段として捉えていたように思う。およそ夫婦で飲みに出かけることは皆無であった。妻を相手に語り合いながらお酒を味わう風景は、ドラマなどでは見たことはあっても体験した記憶はほとんどない。
 70歳近くなり、体力も減退し、酒量も落ち始めたこの頃になって、初めて「適量は体に良い」「食事の味を引き立てる」など人生をより豊かにするためのツールと考えるようになってきた。今回の調査で見る限り、今の50代は10年先を行っているように思う。

宮里藍日本一

2006-09-11 08:52:05 | Weblog
 今年から米国ツアーに本格参戦し、優勝こそしていないものの上位に食い込むなど善戦している宮里藍選手が、日本のツアーとしては今年初めて日本女子プロゴルフ選手権に参戦した。
 前日の第三ラウンドでは首位に宮里選手をはじめ4人が並んだが、最後に抜けだし単独首位となった。そして迎えた最終ラウンドは風雨による悪コンディションの中、辛抱して粘り、単独首位をキープし、2位に3打差をつけて逃げ切って日本一に輝いた。
 米国ツアーでは首位と並んで最終ラウンドを迎えることが度々あったが、最後には突き放されて悔しい思いをしてきたが、こうしたことが彼女の精神力を強くしたのだろう。ピンチでも冷静に落ち着いてプレーしている姿が印象的であった。
 米国ツアーに本格参戦した以上は、そこで優勝するのが第一の念願であるが、今回の優勝で更に自信が深まり、米国ツアーに戻っても充実した気分で戦いに臨むことができるので、米国ツアー初優勝も近いのではないか。

滋賀県新知事苦戦

2006-09-10 11:36:58 | Weblog
 新幹線新駅建設凍結を掲げて当選し1カ月余りになる嘉田新滋賀県知事はその後この問題にどう取り組んでいるか。新聞報道によれば新駅凍結に対する地元の反対を説得するのは容易ではない。新駅が建設される栗東市では、既に駅前の地域で土地区画整理が進んでおり地権者200数十人の仮換地手続きも終わっており、これを元に戻すことなど考えられないのが原状のようだ。
 滋賀県全体から見れば新駅建設は県の一部地域の問題であり、直接的には関係のない多くの県民は、「そんな新駅に多額の県費を支出するのはもったいないと思わないか」と問われればそうだそうだということになるだろう。それが新駅凍結を訴えて立候補した嘉田しへの得票につながったと思われる。
 新駅凍結を掲げて当選したのだから凍結は県民の判断だと言われてもいるがそんなに単純に判断してよいか。新駅建設決定までには数多くの民主的な手続きが積重ねられてきており、これら一連の行為は県民の判断に基づいてなされてきたものといえる。これを否定するなら、代表制民主主義を否定することになる。
 もっぱら有権者の情緒的な感情に基づいて行う政治は早晩行き詰まり、そこには混乱のみが残る。

人材もカンバン方式

2006-09-09 09:26:33 | Weblog
 十数年前のバブル崩壊後、不況で物が売れなくなり企業では生産を手控え設備の稼働率は大幅にダウンした。しかし従業員はおいそれとは減員できないため多くの余剰人員を抱えることとなった。これが企業経営を圧迫し困難な時期が続いた。この苦い経験を踏まえ、その後企業では正社員を最小限に抑え、派遣社員やフリーターの比率を高めた。「必要な時に必要なだけの人材を」というわけだ。
 現在新聞各紙は小泉政権の終わりに臨み、5年間続いた政権の功罪が検証されている。その影の部分として「格差社会の拡大」が問われている。とりわけ正社員とそうでない者との間の給与格差は広がる一方だと指摘されている。街角インタビューでも「われわれ派遣社員は会社で使い捨てにされる部品だ」と答えていた。確かにそうした面もある。一方企業側からすれば国際的価格競争を勝ち抜くためには人件費を抑制せざるを得ないとする。
 能力に応じて待遇に格差があるのは社会を活性化させ、生産性も上がる。そうした面で格差社会は一般的には容認される傾向にある。政治家はよく「日の当たらないところに日を当てるのが政治の役目だ」というが、政策としては制度的な機会の平等の確保が限度ではないか。好むと好まざるとにかかわらず、競争原理は世の常である。

核開発は固有の権利?

2006-09-03 14:59:07 | Weblog
 国連安保理がイランに求めていたウラン濃縮関連活動の停止に対し、イランのアハマディネジャド大統領はこれに応じず、演説で核開発継続の姿勢を強調した。その中で「核開発は固有の権利」であると主張している。
 国連が核拡散を防止するため、未だ核を保有していない国が、核兵器を開発することを禁じ、これに従わない場合は経済上の制裁措置を加えるとしたところで、イランのような石油産出国には効き目がない。イランの石油に依存している国は、もし制裁措置に協力してイランからの石油が止まってしまったらその影響は計り知れない。アメリカが直ちに制裁に踏み切ると言ったところで、そうした国々は容易に応ずることはできない。
 そんな事情を見透かすように、イランは予め条件をつけない話合いは今後も続けると言っている。話合いを続ける間に核開発を促進してしまおうとの意図が見える。核爆弾は保有してしまえば核保有国として国際的立場が有利になると考えているようだ。北朝鮮にしても同様だ。
 こうなってくると各国の良識に依存するところが大きい国連の役割は脆弱なものとなる。国連の決議に従わない場合は武力によって解決できるという強力な手段が担保されていなければ国連決議は有効に働かないのが悲しいかな現実だ。しかし、この国連決議も言ってみれば各国の国情、国益の妥協の産物に他ならない。世界が一つの統一国家になるまではこうした問題は解決ができないのかも知れない。