たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

泣く子と地頭、拒否権には勝てぬ

2006-07-16 06:58:10 | Weblog
 日本が提案してきた北朝鮮制裁決議案は中ロの厳しい反対に遭ってなかなか採決に持ち込むことができないまま推移してきた。その間中国は北朝鮮とミサイル発射の凍結、六カ国協議への復帰を求めて精力的に協議を重ねてきたが物別れに終わった。北朝鮮の説得に失敗した中国は、今までの強硬な姿勢を転換し、北朝鮮に対する制裁措置を含まない非難決議案を中ロ共同で提案した。
 これに対し日本は、あくまで拘束力のある制裁措置の削除は呑めないと突っぱねてきたが、中国は第7章による拘束力のある制裁措置の文言が入っている決議案が採決に持ち込まれれば拒否権を行使すると明言してはばからなかった。
 早朝のニュースによると、米英仏各国も両者の妥協点を見出すよう努力してようやく決議案が全会一致で採択される運びとなったようだ。今回は非常任理事国でありながら、日本が毅然とした態度で終始したが、最終的には中国の拒否権に屈する形となった。今回の一連の経緯を見ていると、日本に対する中国の反発が如何に大きいかがよく分かった。