たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

芭蕉句碑

2006-07-17 10:31:09 | Weblog
     ~星崎の闇を見よとや啼く千鳥~ 芭蕉
 貞享2年(1685)4月、芭蕉は旅の途中鳴海の地を訪れた。以来、鳴海の俳人達は芭蕉の指導を受け交流を深めていった。貞享4年(1687)11月7日、この「星崎の闇を見よとや啼く千鳥」の句を発句とする歌仙が興行された。千鳥塚は、この俳諧の一巻が出来たことを記念して建てられたものである。塚は天王山の山上にあり、年を経た榎木の根本に建てられている。一帯は見晴らしの良い公園として整備されている。山の北側は緒畑稲荷社の森になっている。
 句碑の表には、右に「武城江東散人」左に「芭蕉桃青」とあり碑文は芭蕉の直筆である。裏には知足はじめ鳴海蕉門の名前が刻まれている。
 名古屋市教育委員会解説「この碑は 貞享4年(1687)冬11月、寺島安信宅での歌仙「星崎の闇を見よとや啼く千鳥」の巻が、満尾した記念に建てたもので、文字は芭蕉の筆、裏面は連衆の名、側面には興行の年月が刻んである。これは、芭蕉存命中に建てられた唯一の翁塚であり、俳文学史上希有の遺跡といってよい。昭和52年名古屋市史跡に指定された。」
 千鳥塚は山王山の高台にある。この場所から星崎方面を眺めると名古屋港まで市街地となっているが、当時はこの山の近くまで海が迫っていたという。