一緒に世界の将来について考えよう

世界の将来について、一緒に考えていくブログ
-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

イラク首相府、「クルド自治区旗」の掲揚を非難

2006-09-04 18:27:49 | 中東問題
5/1、8/28の投稿で取上げたクルド人問題は、より深刻さを増している様だ。自治区政府のバルザーニ議長は「(旧フセイン政権による)脅しの時代は終わり、何者もクルド系住民に指図できない」と激しく反発し、「独立宣言が我々の利益になるのならば、そうすることになる」とまで発言している様で、このまま行くと、対立はより先鋭化するだろう。8/7に書いたのは、シーア派とスンニ派の対立であるが、それに乗じたいクルド人の動きと合わせ、イラクが分裂するリスクについても、注視が必要である。


◎イラク首相府、「クルド自治区旗」の掲揚を非難
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060904AT2M0400B04092006.html

「REITバブル」考

2006-09-04 12:56:25 | 世界経済
現在の世界同時好況は、将来「REITバブル」と呼ばれる時代が来るのではないだろうか。

度々書いている通り、米国の不動産市場は、とうとう飽和状態に達したが、日本においては、不動産暴騰の熱狂が、都心中心部から拡散し、地域を拡げて拡大している様だ。この秋には新価格と呼ばれる一段上の価格帯の物件が出てくる様で、とどまるところを知らないようにも見える。

REITの仕組みは、私の理解するところ、金利と不動産利回り、賃貸価格と資産価格のアービットラージをするビジネスだろう。市場金利に対して、不動産利回りが高い限り、多くの資金がREITに集まる。賃貸価格が相対的に、資産価格よりも変動が遅いために、地価が大幅に下落したにもかかわらず、思ったほどには賃貸価格は落ちず、不動産の運用利回りが向上する、という構図が過去数年の絶好調の理由だった様だ。

とすると、利回りを落とすことで、次々と高値の物件購入に走るREITは、市場金利の上昇による相対的にREITの魅力低下、不動産価格の高騰により利回りの低下などのビジネス環境の悪化に、いずれ直面する。私の見る限り、日本においても不動産価格の上昇のピッチは非常に急速であるが、米国と違い、少子高齢化で人口が減少する日本社会においては、団塊ジュニア世代は、40歳台に近付く今後数年はまだ良いとして、その後急速に市場環境は悪化しよう。

REITという制度によって、より効果的に不動産開発に資金が集まる仕組みが出来たのは、一つの進歩とも言えようが、結果として世界的に巨大なバブルを産み出しているとすると、日本の過去の経験からしても、その痛手は長く深いものとなるかもしれない。