野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

子どもの本がおもしろい㉕--農業小学校の博物誌--

2018-08-06 | 資料を読む

自然体験をするための施設として農業小学校がいろんなところにあるのに気が付く

それで、農業体験だけかなとおもっていたら、その原点であろうと思われる本を見つけた。

農業小学校の博物誌 盛口満, 今西祐行著 木魂社 1962年 

今西祐行氏は有名な児童文学者である。そして自然観察で有名な盛口満氏との組み合わせ

どういうことかなと気になってページをめくった。

今西祐行氏が山本有三記念路傍の石文学賞の受賞の賞金で300坪の山を手に入れ、農業小学校を開いた。
山を手に入れようと思ったのが、西岡棟梁のことば、

「木を買わずに山を買う」


西岡棟梁が寺社を作るのに、よい木をだけ選んで買い、それで神社を作るのではなく、一山かって、そこの木を使って建てるという
ことばから、今西氏も山を手に入れようとされたみたい。

その農業小学校の動植物の博物誌を描いたのが盛口満氏


イネはどれとエノコログサなどのほかのイネ科の植物の観察したスケッチを示して話を進める。

盛口氏は自由の森学園で理科の先生、今は沖縄大学人文学部准教授。
この学校で教鞭をとった人で「でんじろう」氏も有名。
ゲッチョ先生としても多くの著書がある。
なぜ「ゲッチョ」なのかは てら子屋コラム『【ゲッチョ先生コラム】呼び名を与えてくれる者』にくわしい。

さて、この本は、花と虫の関係、野草と作物の関係、害虫と作物の関係、鳥と木の実の関係、タヌキとアケビの関係など
盛口氏のスケッチと軽妙な語り口で農業小学校の動植物の個性的な自然を紹介している。

今農業小学校は全国に賛同者をえて数多く展開、きっとそれぞれに博物誌があるだろうが、
盛口氏の博物誌がなければ、農業体験学校だけになったかもしれない。


国際協力--2008年「小農家へのアグロフォレストリー推進支援による森林回復と荒廃地回復 植林事業」-- 

2018-08-06 | 野生生物を調査研究する会歴史

2008年度~2013年度まで 

「小農家へのアグロフォレストリー推進支援による森林回復と荒廃地回復植林事業」

〈事業内容〉

トメアス市内の小農家の協会を対象に、毎年2つの小農家生産者協会において、共同作業による組織強化の支援をし、苗づくりから植栽・育成等の技術指導と周辺の荒廃地回復を目的に水源涵養林回復植林を実施した。

2008年度から2010年度の3年間はマリキタ川流域の地域を対象とし、

2011年~2013年度の3年間はトメアス川、アカラ・ミリン川流域の地域とを対象として実施した。各年の実施地は以下のとおり。

実施年度

生産者協会名

協会員数

苗畑面積

苗生産能力

2008年度

クアルタ・ヘジオン

14名

600㎡

2.4万本

アグア・アズル

12名

600㎡

2.4万本

2009年度

マサランドゥーバ

50名

600㎡

2.4万本

ブレウジーニョ

30名

600㎡

2.4万本

2010年度

ノバ・ベテウ

25名

600㎡

2.4万本

マルパウーバ

40名

600㎡

2.4万本

2011年度

トゥレ・ドイス

16名

500㎡

2.0万本

フォルテ・デ・カステロ

19名

500㎡

2.0万本

2012年度

トロピカリア

15名

500㎡

2.0万本

バイショ・クシュー

15名

500㎡

2.0万本

2013年度

マリキタ・ホザーリオ

30名

500㎡

2.0万本

イピチンガ

14名

500㎡

2.0万本

 


2010年特別集中セミナー有馬富士

2018-08-06 | 野生生物を調査研究する会歴史

■実施日/2010年8月5日(木)~6日(金)
■内容/阪神間、大阪府の幼小中学校の教員および教員系の大学生を対象に植物、昆虫、水辺の生き物、学校園庭でできるビオトープなど、
今回は天体「太陽の観察」も自然観察の方法について有馬富士公園内でのフィールド研修会を実施しました。

1日目

>>(午前)昆虫採集をしよう。トンボの話からハチとアブの違い。身近な昆虫を捕まえ、観察の視点を学びました。

①昆虫の概論から   
②ハチとアブの違いは  
③まず網の組み立て  
④どんな昆虫がいる  
⑤トンボをつかめた

>>(午後)水生生物を観察する!三田市立野外活動センターの前を流れる清流羽束川での観察です。
 
①上流の様子
②採種の方法を伝授  
③捕まえた?!     
④石の下を見てみよう 
⑤これから説明します・・

2日目
>>(午前)里山の植物について。人はどのように植物とつきあってきたか。植物観察の基礎を学びました。

①植物の基礎知識      
②庭に昆虫を呼びたいならば 
③樹木を観察するには   
④途中プランクトンの取り方  
⑤見方のポイント説明

>>(午後)ビオトープとは、太陽の観察の仕方。そして、もう一つはプランクトンの観察の方法を学習しました。

①ビオトープとは    
②太陽を観察     
③黒点まで見えた!! 
④プランクトンを見よう  
⑤この種類は・・・


今年度の感想から
(参加者の感想から)
1.二日間、盛りだくさんの内容でいろいろな経験ができてよかったです。
2.夏だけでなく、四季折々の生物を見れたらよいなと思いました。
3.久しぶりに虫取りしたり、川に入ったり自然に触れて楽しかったし、自然っていいなぁと感じました。
4.また、来年も参加したいです。(多数ありました)
5.日帰りでなく、泊まりがあったらいいと思いました。(多数ありました)
6.現職教員も、もっと参加したらよいと思います。今回のセミナーに参加された方々が保育士や小学校教員、俣保護者になって子どもと関わってくれることを願っています。
7.多くの知識を得ることができました。本当に力になりました。
8.とても楽しかったです。教えてくださった先生方が丁寧で、熱意があって、内容も工夫されていてよかったです。
9.いろいろな発見ができてすごくいい体験ができました。これから保育者になるために勉強を続けていきます。参加してよかったです。
10.参加する前は、虫がにがてなので少し心配だったけど、触れてみると意外と大丈夫だったので、少し克服できた気がしました。二日間ありがとうございました。