野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

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観察シート

2018-12-10 | フィールドガイド--水生生物--

水生生物の観察シートの裏です

武庫川 猪名川で見つけた水生生物からつくったシートです

1995年に制作しました


水生生物の観察シート

2018-12-08 | フィールドガイド--水生生物--
指標生物
水生生物とは
川の中には、ヤマメ・ウグイなどの魚類、カゲロウ・トンボ・トビケラなどの水生昆虫類、サワガニの仲間、カワニナなどの貝類、ヒルやミミズの仲間などさまざまな生きものが住んでいます。これらをまとめて水生生物と呼んでいます。
指標生物とは
水生生物の中でも、とくに、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものは、水のきれいさのていど(水質)を反映しています。
したがって、どのような生きものが住んでいるか調べることによって、その地点の水質を知ることができます。
全国水生生物調査では、29種類の水の中にすむ生きものを選び川にどの生きものが多く見られたかを調べることで、水のよごれの程度を判定しています。
このように、生きものを使って水質を判定する方法を「生物学的水質判定」といいます。判定に使う生き物を「指標生物」といいます。
川の中にすむ生物の種類は、水の中に溶けている酸素の量(溶存酸素)と深い関係にあります。
川の水に溶けている酸素の量は、水温と水のよごれの程度によって変わります。
水温が低いほどたくさんの酸素が溶け、水温が高くなれば溶ける量は小さくなります。
酸素は水中の植物によってもつくられます。一方、汚れている川では、水中に溶けている酸素が細菌などによってたくさん使われることから、酸素の量が少なくなってしまいます。
生き物の中には、川の中の酸素の量が少なくなると生きられない種類と、酸素の量が少なくても生きられる種類があります。水のよごれには、有機汚濁(家庭や工場、農地などからの排水に含まれる有機物による汚濁)と無機汚濁(化学物質による汚濁)があります。
水のよごれの指標には、pH、DO(溶存酸素量)、BOD(生物学的酸素要求量)、総窒素、総リン、SS(浮遊物質量)などがあります。
総合的に水のよごれの程度を判定するために、「生物学的水質判定」といわれる指標生物を使って調べる方法があります。
いろいろな川にすむ生き物を調べることによって、水のよごれの程度とそこにすむ生き物の種類の関係が研究され、その生き物がすんでいるかどうかによって、水のよごれの程度を判定できることがわかってきました。
水のよごれの程度の判定に使う生き物を「指標生物」といいます。(環境省のホームページより)

指標生物
水質階級I
10種類
アミカ類、ナミウズムシ、カワゲラ類、サワガニ、ナガレトビケラ類、ヒラタカゲロウ類、ブユ類、ヘビトンボ、ヤマトビケラ類、ヨコエビ類
水質階級II
8種類
イシマキガイ、オオシマトビケラ、カワニナ類、ゲンジボタル、コオニヤンマ、コガタシマトビケラ類、ヒラタドロムシ類、ヤマトシジミ
水質階級III
6種類
イソコツブムシ類、タニシ類、ニホンドロソコエビ、シマイシビル、ミズカマキリ、ミズムシ
水質階級IV
5種類
アメリカザリガニ、エラミミズ、サカマキガイ、ユスリカ類、チョウバエ類
 
私たちの観察する場所でよく見られる指標生物だけをシートにして観察会で活用しました。

ヒゲナガカワトビケラ

2018-08-27 | フィールドガイド--水生生物--

ヒゲナガカワトビケラ(ヒゲナガカヮトビケラ科)

成虫は、直接潜水して砂礫に卵を産みつけます。 1ケ所にかためて産みつけ、2000~15000個にもなります。幼虫は、巣のまわりに、屋根状に捕獲網を張りめぐらし、そこにかかる藻類(そうるい)を食べます。


ヒラタカゲロウのなかま

2018-07-22 | フィールドガイド--水生生物--

カゲロウのなかま

幼虫は3本の尾があるので見分けることができます。しかし、2本に見える種類もいますが、実は中央の1本が短くなっているからで3本あります。

エルモンヒラタカゲロウやフタバコカゲロウなどが2本にみえるカゲロウです。

ヒラタカゲロウのなかまは平たい体をしており、複眼は背面についています。

エルモンヒラタカゲロウ 

上流から下流まで見られます。鰓(エラ)に小さな斑点が見られるのが特徴です。(右写真は亜成虫)

シロタニガワカゲロウ

中下流部でみられます。流れが緩やかな場所でも生息することができ、河原にできた水たまりでも見つかることがあります。

※シロタニガワカゲロウは盛んに鰓(えら)を動かしているのに対してエルモンヒラタカゲロウは鰓を動かしていません。エルモンヒラタカゲロウは自分で鰓を動かすことができないので、常に流れがあり溶存酸素も豊富な河川にしか生息できないのです。

クロタニガワカゲロウ

体は黒っぽく、斑紋はありません。上流域に生息し、流れが緩く、水深の浅い場所で見つかります。成虫は前翅に淡い斑紋があります。

ウエノヒラタカゲロウ
目はからだの上のほうについていて、尾は2本です。流れの速い場所に生息し、石についた藻類などを食べています。

ユミモンヒラタカゲロウ
名前の由来は顔の前の部分に弓の模様があることから。外観はエルモンヒラタカゲロウに似ているけど、ユミモンヒラタカゲロウはエラに斑点が全く無いところで見分けます。

 

 


猪名川上流の水生生物

2018-07-17 | フィールドガイド--水生生物--

猪名川上流奥猪名健康の里で捕まえた水生生物です

シマゲンゴロウ(準絶滅危惧(NT))

止水性のゲンゴロウでため池、湿地、水田などに生息する。5〜7月頃は幼虫で、夏以降に成虫として見られる。

フタスジモンカゲロウ

河川上流でふつうにみられるモンカゲロウ。砂泥底に潜っている。6~8月に羽化し、森林内をよく飛んでいる。

タイコウチ

カメムシ目タイコウチ科に属する水生昆虫。体が扁平で、全体に暗褐色でほとんど光沢がない。前足を動かす仕草が太鼓を打つのに似ていることから、この名前がついた。

ガガンボ

成虫は『大蚊』という字をあてるように、蚊を一回り、二回り大きくしたような形態をしています。蚊のように人間を刺すことはありません。
幼虫は芋虫のようで、土の中で植物の根を食べて成長する。


カクツツトビケラ

中上流部に生息するトビケラの仲間。幼虫は枯れ葉の堆積した場所に生息しています。食性は雑食ですが、落ち葉やその上に生える藻類、生の葉を主に食べます。

ウルマーシマトビケラ


中上流部に生息するトビケラの仲間。 体は全体的に褐色で、腹にはふさふさしたエラがたくさん生えています。落ち葉や藻類を食べます。

 


カワゲラ

2018-07-14 | フィールドガイド--水生生物--

カワゲラ

 清流の指標になる生物のひとつ

2本の尾をもち,胸部は3つに分かれて見えます。この写真ではわかりにくいですが,足のつけねに綿毛のようなえらがあり,足の先には2本のつめがあるのがカワゲラ類の特徴です。同じ場所で見られるカゲロウのなかまには、つめが1本しかなく,えらも腹部の周囲についています。

 

カワゲラの幼虫が生息するためには,水中の酸素が十分であることが必要ですし,逆にカワゲラがいれば,その川の水には酸素が多くとけこんでいて,きれいな川といえるでしょう。

このことから,川の水質検査に水生生物を調査する方法では、きれいな生物としてとりいれられています。

 

カワゲラの羽化期は、種類、そして地域によって違いますが、4月~6月頃。そのころ、川ではながぼそい「ガ」が草木に体を休めているのに気が付くと思います。

日本ではキタカワゲラ亜目の 9 科が河川の源流~中流域に棲息しています。


指標生物以外の水生生物

2018-07-12 | フィールドガイド--水生生物--

そのほかの水生生物

 指標生物以外にもたくさんの水生生物がいます。トンボの幼虫(ヤゴ)は水中で生活しますが、1年間に何度か世代を繰り返す種類もいれば、幼虫の期間が何年もかかる種類もいます。成虫も水のそばで生活するものもいれば、長い距離を移動する種類もいます。成虫で冬を越す種類もいます。たくさんの種類の生物が生息していることは、生物にとっての自然環境が良いことです。生物の種類や生活を知ることは、水質や水辺環境の大切さ、そして人にとっての自然環境の大切さを知ることになります。

モクズガニ

有名な上海ガニとは同じ仲間のカニです。食べることができます。

ミナミヌマエビ

 西日本の淡水域に生息する、ヌマエビのなかま。

ヨコエビ

きれいな水の石の下などの隙間に棲む。体を横に倒して生活することが多く、和名が「ヨコエビ」とつけられている。

ハグロトンボ

抽水植物や沈水植物が繁茂する河川や用水路で見られる。成虫は翅が黒いのが特徴で、斑紋はない。オスは体色が全体的に黒く緑色の金属光沢があるのに対し、メスは黒褐色である。ひらひらと飛んでいる

アサヒナカワトンボ

オオカワトンボをニホンカワトンボ,カワトンボをアサヒナカワトンボと称するようになりました。

 


ワークシート

2018-07-06 | フィールドガイド--水生生物--

水生生物は、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものが、水のきれいさのていど(水質)を反映しています。
どのような生きものが住んでいるか調べることによって、その地点の水質を知ることができます。

当会では、観察会でみられる代表的な水生生物をシートにまとめました。

水質指標にあわせてならべています。


水生生物の調査をはじめる

2018-07-05 | フィールドガイド--水生生物--

 水生生物を調べる--川の生き物から川を知る--

 川の上流・中流・下流域で確認される水生昆虫や貝・カニなどの武生(ていせい)動物には、たくさんの種類があります。
 川にすむ生物は、水に溶けている酸素の量(溶存酸素)と深く関係しています。酸素は水温が低いほどよく溶け、高いほど溶ける量は少なくなります。また、酸素は光合成の際、植物によってもつくられますが、汚れている川では細菌等によってたくさん使用されるので酸素の量は少なくなっています。
 酸素の量が少なくなるときれいな水にすむ生物はすめなくなり、汚れたところの生物が多く見られるようになります。それぞれの生物は、溶けている酸素の量との関係で自分にあった「環境の幅」をもっています。そこにすむ生物を調べることで、水質などの川の環境が分かり、そのことを教えてくれる生物を「指標生物(しひょうせいぶつ)」といいます。このようにして水質を調べる方法を生物学的水質判定法といいます。
 水のきれいさの程度は、きれいな水(水質階級Ⅰ)少しきたない水(水質階級Ⅱ)きたない水(水質階級Ⅲ、大変きたない水(水質階級Ⅳ)の4階級に分け、30種類の指標生物を用いて調べることができます。

調査結果のまとめ方と留意点
1 採収場所:流れの中心、左岸、右岸と書く
 *右岸(左岸)とは、川の上流からら下流を見て、
  右側(左側)の川岸のことです。
2.流れの速さ:3段階で記入します。
     段階   流れの速さの目安
     おそい  30cm/秒以下   
     ふつう  30~60cm/秒   
     はやい  60cm/秒以   :
  *流れの速さを正しく測りたい場介は、3ないし5mの浮きのついたひもを足元から落として、ピンとはった時点までの時間を計り、その時間で割ると1秒あたりの速さが計算できます。
   (例)3mのひもで6秒かかった場合
        300cm÷6秒-50cm/秒
3 水質階級の判定
 1)調査結果を左の表のように記録します。
  ①見つかった指標生物をそれぞれの欄に○印を記入します。
  ②数が多かった上位2種類には●印をつけます。
 2)調査場所ごとに水賢階級を判定します。
  ①○印と●印の数の合計を「水質階級の判定]
    1の欄に記入します。
  ②●印だけの合計を各水質階級ごとに2の欄に
   記入します。
  ③3の欄に1・2欄の合計を記入します。
  ④3の欄の最も人きい数字がその場所の水質階級と判定、一番下の欄にⅠⅡⅢⅣの数字で記入します、
 3)水質階級が同じ数字になった場介は、数字の小さい方をその地点の水質階級とします。

 

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どんな生き物で調べるかはこんど


まとめ
 調査結果を一覧できる図にまとめ、村落・住宅・団地・市街地・工場などの位置を比べたり、同じ場所での調査結果を毎年比べると、身近な川の状況が分かり、汚れの原因や川づくりのヒントが見つかります