野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

時雨虹

2018-12-31 | photo

寒い日が続きます

時雨の時に現れる時雨虹です。

俳句では
「冬に出る虹のこと。虹は、夕立のあとに出ることの多い夏の季語であるが、冬の虹は時雨の空に出たり、荒波の暗い海から立ち上がったりする。夏の虹にくらべて蕭条とした趣がある。」
(インターネット歳時記「きごさい歳時記」より)
西高東低の天気図のとき、日本海からながれてきた雪雲と瀬戸内海の気候の境目での時雨空。
そのときにみえた虹
小雪の混じる時雨の天気
太陽の反対の方角に姿をみせる大きな虹
空の高いところではなく 低いところに見えるのがこの虹の特徴です。

虹のもとには幸福があるとか

今日で2018年はおわり、来年は「災」のない年に

よいお年をお迎えください。

 


資料を読む子どもの本がおもしろい㉜「集めて調べる川原の石ころ」

2018-12-30 | 資料を読む
資料を読む子どもの本がおもしろい㉜
子供の科学 サイエンスブック 
「集めて調べる川原の石ころ」-*名前特徴地質がわかる-渡辺 一夫著 誠文堂新光社 -2010年
著者の渡辺 一夫氏は「川原の石ころ図鑑」「日本の石ころ標本箱: 川原・海辺・山の石ころ採集ポイントがわかる 」「石ころ採集ウォーキングガイド―石ころが拾えるコースマップ付き 」
など川原の石についての本も多い。こんかいはその中の1冊。
 
目次
第1章 石ころの川原にでかけよう(石ころはどこでひろえる?淵と砂州をくりかえす自然の川 ほか)
第2章 自分流!石ころ標本をつくろう(石ころはさまざまな表情をもっている味くらべをしよう ほか)
第3章 石ころの正体はなに?(石ころのどこを見る?上流、中流、下流、河口まで、石ころの大きさくらべ ほか)
第4章 天竜川は石ころの宝庫!なぜ?(天竜川の石ころの秘密を訪ねよう天竜川はどこからどう流れる? ほか)
第5章 この川この石ころに会いに行こう(川原の石ころは、上流のふるさとの地質を教えてくれる岩石図鑑で調べても石ころの名前がわからないのはなぜ? ほか)
例えば5章
「岩石図鑑で調べても石ころの名前がわからないのはなぜ?
 石ころを手にしたら、その名前を知りたくなります。
まわしりに、学校の岩石の専門の先生や博物館の学芸員だけでなく、岩石にくわしい人がいればいいのですが、そのような運のいい人はかぎられています。 
 石ころの名前を自分で調べたいというときには、難関がまちうけています。
川原の石ころは、川を流れ下っていくうちにけずられ、丸みをおびていき、もとの形や色が変わってしまいます。
しかも鉄分などが酸化して色が変わったものもあります。
石ころの名前を知りたいと思って岩石図鑑をひらいても、植物図鑑や昆虫図鑑のように、形、大きさ、色などを見て正確に同定することはできません。
同じ「花こう岩」でも、白っぽい石ころもあれば赤っぽい石ころもあります。
結晶全体がこまかい石も大きし石もあります。
川原で石ころをひろってきて、岩石図鑑で調べてもなかなか見つからないのはそのためです。」
 
なかなか河原の石の名前がわからないのはどうしてかとわかりやすく説明があります。
 
天竜川を中心に川の石から地質などの紹介を手本に全国の川から代表的な「小石」を案内してある。
天竜川の河口には様々な小石がひろえるので、ほかの本にも紹介されているが、総合的な調べ方までのせているのはこの本だけ
小石の研究する糸口になるだろう

子供の科学はの時代の科学や技術などを紹介した子ども向けの雑誌。
中学生レベルから最近は小学校の5、6年生対象になってきた。
同じ子供向けの雑誌、学研の「科学」や「学習」は、休刊になり、今でも頑張っている科学雑誌。
かなり高度な紙飛行機が付録についているのが特徴。
最近の記事でインターネットでも読めるのが、
子供の科学 2018年7月号
身近なものを利用して生き残れ、サバイバルで自由研究
子供の科学 2018年10月号
集めろ!極めろ! マツボックリの世界
子供の科学 2018年9月号
カブトムシってどんなヤツ?
等が紹介されている。

資料を読む「大阪の森を知ろう」

2018-12-29 | 資料を読む

大阪の森を知ろう

大阪府の環境農林水産部みどり推進課森づくり課

森林環境税の使い方を案内したパンフ

いらない説明がほとんどないすぐれもの

表紙の泉南市の木のない山の画像はびっくり

時代が書いていないので歴史がわからないが

森の歴史を知りたいと思う一枚の画像である。

 


武庫川の魚4

2018-12-29 | フィールドガイド--魚編--
<ドンコ>
ハゼ科カワアナゴ亜科ドンコ属
全長25㎝
河川の上流域下部から中流域の淵に生息しています。
魚食性で、ヨシノボリなどの小魚や水生昆虫などを食べます。
大きな石や倒れた木などの下面にオスが産卵室を作り、メスが産卵室の天井に米粒大の卵をすき間なく産みつけます。
<ナマズ>
ナマズ科ナマズ属
全長60㎝
河川の中・下流域で水草の茂った所や岩の間などの身を隠せる場所に生息しています。魚食性で、小魚やカエルなどを食べます。産卵はオスがメスの腹部に巻き付いて行われます。
<ニゴイ>
コイ科カマツカ亜科ニゴイ属
全長15㎝
河川の中・下流域から汽水域流れがおだやかな砂底部に多く生息しています。雑食性で主にカゲロウ類・トビゲラ類・ユスリカ幼虫・付着藻類・小魚なども食べます。武庫川では生息する魚種の主をしめる魚です。
<ハス>
コイ科ハエジャコ亜科ハス属
全長30㎝
日本のコイ科で唯一魚食生の魚です。仔稚魚期は主としてミジンコ類を食べていますが成長するにしたがいヨシノボリ・コイ科の稚魚などをよく食べるようになります。魚食性が強くなるにつれて口のゆがみも極端になってくるようです。
口のゆがみは獲物を逃さないための形と考えられています。武庫川では、近年ほとんど見られなくなった魚です。
<ホンモロコ>
コイ科モロコ亜科タモロコ属
全長14㎝
タモロコに似ていますが、ホンモロコのほうが体が細長く、口が上を向き、口ひげが短いなど泳ぎやすい体形をしています。主にプランクトン動物を食べ、産卵のため岸に近づくと水生昆虫も食べます。
<ムギツク>
コイ科ヒガイ亜科ムギツク属
全長15㎝
河川の中・下流域にある流れのおだやかな淵や淀みなどの岩場に生息しています。主にユスリカ幼虫などの水生昆虫を食べる雑食生で、石などの表面をつつきながら食べます。卵は石の下などに産み付けます。ドンコ・オヤニラミなどの巣に托卵(卵を別の魚の親に守ってもらうこと)することもわかってきました。
(武庫川大探検 CD版 魚のページより)

常緑のシダ植物<3>

2018-12-28 | フィールドガイド--植物編--

常緑のシダ植物の三回目です。

トウゴクシダ (オシダ科)
ベニシダに似ていて、ベニシダと同じような場所で見つかる。
名前の由来は名古屋市最高峰の東谷山(とうごくさん)で見つかったことに由来する。
表面にやや光沢がある。若い葉はふつう紅色を帯びない。
最下羽片の後部第一小羽片が同長か長く、よく切れ込んでいる。
葉柄基部の鱗片は黒褐色。
オオイタチシダ(オシダ科)
葉表はガラス光沢のものが多い。裂片は裏面に反曲せず、先端に小さな鋸歯がある。
葉柄基部は線状披針形で黒色〜黒褐色の鱗片
よく似たヤマイタチシダは、葉の表面に光沢がなく、葉身の先がほこ形にならず、裂片に鋸歯がない。
オニヤブソテツ(オシダ科)
側羽片は7~18対。葉が厚く、色は深緑色。内陸に生えるものは、葉の質が薄くなる傾向がある。
胞子嚢群(ソーラス)は散在し、丸い包膜は中心部が黒褐色で、白色の辺縁部とはっきり区別できる。
最近の研究によると4倍体有性生殖であるナガバヤブソテツと、無配生殖種のオニヤブソテツが区別されている。
観葉植物としても親しまれている。
ヤブソテツ(オシダ科)
側羽片は10〜25対。緑色で光沢はない。
胞子嚢群(ソーラス)は散在し、円形で、包膜は灰白色。
名前の由来は、葉が「ソテツ」 に似ていて、藪に生えるというところから。
フモトシダ(コバノイシカグマ科)
林下で普通に見られる。
根茎は長く這い、褐色の毛が密生する。葉柄はわら色で下部では淡褐色となり、全面に毛が生え、落ちた跡はざらつく。
胞子嚢群(ソーラス)は裂片の縁に寄ってつく。包膜はポケット状、長毛がある。
コウヤコケシノブ(コケシノブ科)
湿った場所に生える
岩や樹の幹にくっつき、その上を這う
根茎は細く針金状で長く這い、淡褐色の毛が生え、葉は小さくて薄く、分岐する。裂片の縁には不規則な鋸歯がある。
コケと名がついていますがコケではなくシダのなかまです。葉の縁を見て、ギザギザ(鋸歯)があるのでコウヤコケシノブとみわけます。
 

2018年1月28日(日)白旗池のオシドリ

2018-12-27 | 野生生物を調査研究する会歴史
オシドリは守に近い池で群れを作っています。
木の陰の水面を好むので、あまり他のカモとなじまず、木の洞(ほら)に巣をつくるので、森林に囲まれた山の湖や池が観察できる場所です。
また、大変用心深いので、観察にはフィールドスコープは必需品。
いきものふれあいセンターには観察のための施設で十分観察させていただける施設です。
オシドリだけでなく冬の渡り鳥マガモ、ホシハジロ、キンクロハジロなども観察できます

2018年1月28日(日) 白旗池のオシドリ
今月は交野いきものふれあいの里にある白旗池でオシドリの観察会です。
学研都市線津田駅で下車、そこから40分ほど歩きます。途中山道に入り、ふれあいセンターの案内看板の横を通って・・・
このところの寒さで登山道を流れ落ちる水があちこち凍っていていました。、その上にのらないように気を付けながら登って・・・
途中の分かれ道、アサギマダラが見られるんですね。今回は左側のサワガニの小路を行きます。
入り口の看板のところから25分ほどで白旗池に到着しました。この池の対岸の茂みの下あたりにオシドリがいるんですが、肉眼ではほとんど分かりません。
池の横にある方のふれあいセンターの建物に入ると、フィールドスコープや双眼鏡があって自由に見入ることができます。フィールドスコープで見るとオシドリが間近にいるようにくっきり見えました。コンパクトデジカメだと、レンズを当てて写真を撮ることができたんですが残念。
他にはく製や写真がたくさん展示されています。ヤマセミのはく製があったのですがその大きさにびっくり。カワセミと同じぐらいかと思っていましたが、鳩ぐらいの大きさだそうです。ヤマセミは一度青野ダム近くに見に行ったのですが出会えず残念。一度見てみたいものです。
そして野鳥のブローチの作り方手順を示した展示。上:シジュウカラ、した:ヤマガラです。可愛いですね。バードカービングも一度挑戦してみたいですね。
枚方市のマンホールのフタのデザインは「菊」と「三十石船」「くらわんか舟」です。三十石船は淀川の水運で働いていた川船のうちで一番小型のものだそうです。
そして一番下にある舳先が見えているのが「くらわんか舟」です。「くらわんか舟」は枚方を中心に上下一里(4㌔)付近を通る三十石船などに、餅・汁・酒などを商っていた小舟の事です。
(ナチュラリストクラブHPより)
 

武庫川の魚 VOL.3

2018-12-26 | フィールドガイド地質

武庫川の魚 Vol.3
<タモロコ>
コイ科モロコ亜科タモロコ属
全長10㎝ 。河川の中・下流域の淀んだ所に生息しています。
ユスリカ幼虫・イトミミズ・プランクトン・ヨシノボリの幼魚や水草も食べますが、動物食にかたよった雑食生です。
卵は水草や水生植物の根などに産み付けられます。
<ツチフキ>
コイ科カマツカ亜科カマツカ属
全長10㎝ 。流れのほとんどない浅い砂泥底に多く生息しています。
雑食性で、イトミミズやユリスカ幼虫などの底生動物・プランクトン・付着藻類などを食べます。
卵はすりばち状の巣の中に産み付けられ、オスが守ります。
<ドジョウ>
ドジョウ科ドジョウ属
全長 オス11㎝
河川の下流域などの泥底部に生息しています。
雑食性で、ユスリカ幼虫・イトミミズなどの底生動物や動物生プランクトン・底生藻類などを食べます。
よく水面に顔を出して口から空気を吸い、腸呼吸をします。泥底にもぐって越冬します。 

(生きている武庫川「武庫川大探検」CDより武庫川の魚3回目)


実践編ー里山常緑のシダの観察2-

2018-12-25 | フィールドガイド--植物編--

里山の常緑のシダ

観察会ワークシートの2回目

里山観察会 
常緑のシダVol.2
リョウメンシダ
スギ林に多い。里山でも杉の植林の下で見られる。
葉は表裏の質感がよく似ており、区別が付きにくいことからリョウメンシダ。
リョウメンシダの胞子嚢ができるのは冬期。1月~2月が観察で見られる。
ヤブソテツ
林床、林縁に生える。外形がソテツに似ていて、藪に多く生えていることからヤブソテツ。

オオベニシダ
新芽のときはベニシダのように赤くならず黄緑色。ベニシダのような光沢はない。
よく似たトウゴクシダの葉柄下部の鱗片は黒褐色となることで区別できる。
ベニシダ
葉柄は若い時は紅紫色(これからベニシダと名がついた)、基部に線状披針形、全縁の鱗片がつく。
 
イノモトソウ
東北地方南部以南の本州・四国・九州・琉球、台湾・中国・インドシナなどに分布。
胞子葉は栄養葉より長く、幅が狭い。
フモトシダ
 林下で普通に見られる。
葉が毛深いのがフモトシダの特徴で、葉をさわってみるとふわふわする。

みずばしょう公園

2018-12-24 | 資料を読む
ミズバショウといえば尾瀬が有名ですが、兵庫県でも自生しています。
養父市の加保坂湿地です。
4月の中ごろから、約2000株のミズバショウが白い花を咲かせます。(ただし、白い花びらは、中央にある棒状の花の集まりをまもる仏炎苞と呼ばれるものです。小さな花は棒の表面についています。)
ミズバショウはサトイモ科の植物で、本州の中部地方以北、北海道、サハリン、カムチャッカ、東シベリヤの温帯から寒帯にかけて分布し、山中の湿地や湿原に群生する多年草です。
現地にはボランティアガイドもおられ、じっくりと観察できます。

加保坂湿地のミズバショウ発見・確認の経緯と日本のミズバショウ分布域
日本でのミズバショウの南西限のミズバショウを見学に行った時のパンフレットより紹介します。
 ミズバショウは寒帯から亜寒帯及び日本の高山から亜高山の湿地に自生する湿生植物です。1970年以前の日本のミズバショウ分布を見ると中部地方以北です。ところが1970
年春、大屋町(現養父市大屋町)加保の住民のひとりが加保坂峠周辺を歩いた時、大きな白い花に出会い"写真にしよう”と地元の写真家を案内しました。
 写真家は現地の植物体と写真を兵庫県生物学会員に届けました。当時、周辺一帯は農地への高原開発の予定地となっていましたが、生物学会を始め近畿の植物研究者の
"西日本初のミズバショウ湿地を保護すべき"との声の高まりの中、翌々年に湿原植物の専門家である故矢野教授(神戸女学院大学)に再調査を依頼しました。その結果、現地の貴重性が再確認され、天然記念物指定への流れとなりました。
兵庫県北部の山地で、標高僅か500m余の暖温帯域に"自生とは!?”と疑問視されましたが、三好教授(岡山理科大学)によって湿地内ピート(植物遺体)層を調査した結果、深さ95cmでミズバショウの花粉が確認され、
"炭素14年代測定法による分析の結果、約8,000年前のもの"と発表されました。従って、当地のミズバショウは氷河期末期から今日まで生き続けていることになります。
 発見時、湿地にはミズバショウ以外に亜寒帯や亜高山の湿地に見られる植物が次々と確認されています。
西日本の暖温帯域に氷河期末期の植物が今日まで生き残ったわけ。
(1) 当湿地(標高620m)の湧水温を数年に亘り測定した結果は次の通りです。
 4~5月 11.4~11.6℃
 7~8月 13.1~13.6℃
 11~12月 10.8~10.9℃
 年平均は12.1℃です。
比較データとして、鵜縄湿地(標高880m)の湧水温測定結果は次の通りです。
 4~5月 8.7~9.1℃
 7~8月 9.4~9.8℃
 11~12月 8.4~8.0℃
 年平均は9,0℃です。
以上のデータでも分かるように生育環境は亜寒帯や亜高山の湿地に近い条件を備えています。
(2) 地元の古老の話では「加保坂峠付近には"恐ろしい沼地があるので近寄るな!」
と聞いていました。この言い伝えがあったので、牛の餌草刈の人々も近寄らなかったといいます。
 1970年、現地調査に協力した県立八鹿高等学校大屋分校生の一人は、この湿地の泥沼に沈み、引き上げられましたが、長靴は今も湿地内に残っています。
(3)当地は蛇紋岩地でアルカリ性が強く貧栄養なので、新たな植物の進入や繁茂がありませんでした。従って、敗戦直後の農地不足の時代でも地元民は開墾をしませんでした。
(4)この他、但馬の山岳山地の湧水湿地を調べたところ、北方系の寒地性湿生植物のリュウキンカやチョウジギク、オオバミゾホウズキなどが生き残っています。

経過など、インターネットからはわかないところまで詳しく説明してありました。
約2万年前の寒冷な時期(氷河期)から生き残ってきた植物です。大事にしたいものです

実践編ー里山常緑のシダの観察1-

2018-12-24 | フィールドガイド--植物編--
常緑のシダ実践編
里山観察会の時に提示したシダのワークシート
 
里山観察会ワークシートNo.1
常緑のシダ
ウラジロ
本州中部以南に分布し、海外ではアジアの熱帯域にまで広く分布する。
正月のかざりものの一つ。北限の福島県では福島県ではこのウラジロが天然記念物
 
コシダ
ウラジロと同じく本州中部以南に分布し、海外ではアジアの熱帯域にまで広く分布する。
里山では日当たりのよいため池の崖で見られる。
羽片(葉)の分かれ目から二本の羽軸が伸びて2枚の羽片(葉)ができ、この二又分枝を繰り返している。

オクマワラビ
スギの林のじめじめした日陰でみられた。
根茎は太く直立または斜上し、葉を束生する。
葉柄は葉身よりも短く、基部には広披針形~線形の黒褐色の鱗片が密生する。

トウゲシバ
背丈は10から20㎝で、根本や茎の先端で分岐するので、株立ちのように見える。
止血、消炎、解毒作用がある。
胞子嚢(ほうしのう)の観察
直径3ミリほどの割と太めの茎の周りに長さ1センチくらいの小さな葉がたくさんついている。
それそれの葉の付け根に見える白いものは胞子嚢(ほうしのう)。大変小さいので、よく見てみよう。

オオイタチシダ
里山の林縁や斜面に生育する。ベニシダと混成しているので、よく見ないと見逃す。
光沢があり葉はやわからめ、葉の裏はすこし白い。
一番下の羽片が見分けるのは八の字になっているところ。わかりやすい特徴。
 
シシガシラ
日本全国に分布する。日本固有種。里山では、山道の路傍や斜面によく生育している。
斜面方向に葉が垂れ下がる。放射状に葉を広げる。写真では、胞子葉と栄養葉が確認できる。