資料を読む
「ふるさと景観 -播磨・但馬に広がる市川流域のまち-」(柴田泰典著 2014年 牧歌舎発行)
今年4月からいよいよ
「生きている加古川」の編集にかかる
これまでにない構成を考えている
ほかの河川の参考文献はないかと探し出したのがこの本。
筆者は市川流域に暮らしており、市川の年とともに変わりつつある様子をじっと見守っている
子どもの頃の思い出に
「市川は兵庫県にある2級河川としては流路延長が約78kmと最も長く、
朝来市生野町から姫路市飾磨までの流域人口約13万人の生活を支えている。
ま た、姫路市では水道水使用量の約半分を市川の表流水に依存しており、市川
は姫路人口約53.2万人の命を支えている。
市川流域は、姫路市飾磨で一部が海と接しているが、ほとんどが森林に囲まれた盆地や渓谷に人々は暮らしている。
したがって、市川流域の人々のくらし、森林環境と河川環境に多大な影響を受けている。
市川の中流域に住む私にとって、市川及び流域は子どもの頃は遊びの場であったが、
今は河川敷は荒れ果て、安らぎや憩いを与えてくれる場所もなく、ウオーキング、ランニングができる遊歩道の整備もほとんどされておらず、
単なる水路に過ぎない。
子供の頃、夏になれば、友達とじゃれあいながら泳いだり、深く潜って魚を追いかけたりして日々を楽しんだ。
また、市川にはうなぎが多く生息しており、夜になると餌を求めて活発に動き回る習性を利用し、好物のミミズを長さ1m程度の竹製
の筒に入れ、日没前に川の流れに沿って沈め、石の重りで固定、早朝に引き上げに行き、筒からゴソゴソと音がするとウナギが入っており、
うれしくて、うれしくて駆け足で家に持ち帰った。
さらに、私の母らは恒屋川にある階段を下りたところにある洗い場で野菜や衣顛の水洗いをしながら井戸端会識をするのが日課であった。
市川流域の山々は、子供の頃は広葉樹林が多く残り、林床植物(森林の地面に生育する植物)も豊かであり、弁当箱を背負って、一日中ガンピ
(落葉低木で皮が紙の原料となる)を採り、家に帰ると、皮をむいて、1-2週間程度軒下で乾燥し、1ケ月程度まとめて業者に持っていき、
満面の笑みでお金を受け取り、好きなおやつを買うなどして、楽しんだ。」
と自然豊かな市川の様子が、自然豊かな市川が近年過疎化が進む現状を、憂い、また市川の自然を通して人々のくらしを通して流域の活性化の手立てが願いである。
章立ても
目次
1 概要
2 自然(市川流域河川森林、山、滝、渓谷 ほか)
3 暮らし(治水・利水用水 ほか)
4 豊かで住みやすいまちづくり
流域を細かく紹介、索引がないのが残念