野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

田んぼのカエル

2018-08-12 | フィールドガイド両生類

田んぼでよく出会うカエルのなかま

●ニホンアマガエル(アマガエル科)
 大きさは25~45mm。「クワッ、クワッ、・・・」と鳴き、平野部から高山帯まで広く分布しています。周囲の環境により、体表の色を灰色から緑色に変えることができます。鼓膜の後ろに黒い線が入っていることで、他のカエルと見分けることができます。
●ニホンアカガエル(アカガエル科)
 大きさは35~67mm。「キョキョキョキョ・・・」と鳴き、平地や丘陵部の水田や湿地などに生息しています。ヤマアカガエルとよく似ていますが、眼から後ろにのびる線(背側線)ははっきりと、まっすぐにのびていることが特徴です。
●トノサマガエル(アカガエル科)
 大きさは38~94mm。「グルルル、グルルル、グゲゲ・・・」と鳴き、水田で最も多く見られ、池、沼、河川にもすみます。
●ツチガエル(アカガエル科)
大きさは37~53mm。「ギュー、ギュー・・・」と鳴き、水田や湿地、河川、山間部の渓流などの水辺周辺にすんでいます。背面に多数のいぼ状の突起があり、イボガエルとも呼ばれており、体から特異な臭いを出します。

ツチガエルは見なくなった。よく似たヌマガエルは見るが

 


国際協力--2012年アグロフォレストリーによる河畔林再生植林活動と産官学ネットワーク化

2018-08-12 | 野生生物を調査研究する会歴史

三井物産環境基金事業「ブラジルアマゾンにおけるアグロフォレストリーによる河畔林再生植林活動と産官学ネットワーク化事業」
は 2009~2011年度(3年間)で終了。
しかし、その後も、地元の小農家の人たちが三年間の効果によって、成果を認めていただいた
そして、継続することになった2012年、
アグロフォレストリー手法を用いて植林をし、小規模・零細農家の所得向上につながる形で森林を回復し、現地日系人の人的資源を活用しながら技術指導は継続して行わることになった。
活動を持続的、効果的なものとするために、大学や地域行政組織、現地周辺地域で活動するNGOなどを参加者としたワークショップを開催し、
産学官によるネットワーク化はその後も継続していくことになった。
トメアス文化農業振興協会、トメアス総合農業組合の支援がなければ、ここまで大きく継続していくとはなかったであろう
ことしも、8月下旬にワークショップが実施される。


子どもの本がおもしろい㉖--田んぼでくらす虫たち--

2018-08-12 | 資料を読む

温暖化によって北上する昆虫クマゼミ、ツマグロヒョウモンを取り上げた
いま研究者では、いろいろな昆虫と温暖化による研究が進んでいる
特に害虫、アオクサカメムシ(温帯にすむ)とミナミアオカメムシ(世界の熱帯から温帯にすむ)
温暖化で、繁殖力が弱まる傾向にあるものもいるとか。
しかし、人間が環境に与えることも少なくない
里山での生き物観察を子どもたちに教えてくれる一人が海野和男氏
今回は虫から環境を考えるシリーズから「田んぼでくらす虫たち」を紹介する

長野県小諸の里山田んぼの環境を紹介している
田んぼと虫たちの一年をとおして海野氏が画像で観察した田んぼの様子を紹介している
いなくなった虫たちでは、タガメやガムシなど水生昆虫から、今の田んぼの環境を教えてくれる

5月の田んぼでは水を入れて田植え後のいきもの、ゲンゴロウの幼虫などを紹介
6月の田んぼではトンボのヤゴやイナゴの幼虫の様子
7月の田んぼではトンボたちの羽化のようすを、それ以外のさなぎの様子も詳しい
8月の田んぼではイネの花の咲くころ
9月の田んぼでは稲刈りと、アカトンボの様子を

田んぼは機械で作業しやすくするために水をためる時期とぬく時期が昆虫に影響をあたえることがわかる
このシリーズ、「都会にすみついたセミたち」とがおすすめ
あとは、身近に観察できる生き物ではないけど、写真で生態がよくわかる本シリーズで6冊でている。

 

虫から環境を考える ①湿地に生きるハッチョウトンボ 偕成社 水上みさき著 2005年
虫から環境を考える ②雑木林を飛ぶオオムラサキ 偕成社 海野和男著 2005年
虫から環境を考える ③都会にすみついたセミたち 偕成社 武田 晋一著  2005年
虫から環境を考える ④田んぼでくらす虫たち 偕成社 海野 和男著  2005年
虫から環境を考える ⑤里山にすむクロスズメバチ 偕成社 高嶋 清明著  2005年
虫から環境を考える ⑥亜熱帯林にかくれるコノハチョウ 偕成社 湊 和雄著  2005年