野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

ハナウド

2023-05-31 | 兵庫の自然

ハナウド(セリ科)

 

5月中旬武庫川の中流の土手でよく目立つのがこの花です。

 

草の背丈が大きく、クズのツルがのびるなかで、高さは1~2メートルもあるでしょうか。

茎は太いですが、管のようになっています。花をよく見ると花のつく枝が放射状(ほうしゃじょう)に広がり、傘(かさ)を広げたようになっています。傘の先から、さらに放射状の枝(花柄)が広がって、花はその先に付きます。花は大型の複散形花序で白い小さな5弁花をいっぱいつけます。

特に外側の花は内側の花よりも大きく、特に外側の花弁は大きくて2つに切れ込んでいます。

兵庫県では、川の中流のひらけた川の土手で見られます。(「生きている加古川」当会の本で紹介)

全国的には関東より西、四国九州の山野に自生します。

 

名前の由来は若芽を食用にするウド(ウコギ科)に似ていることと、花が大きく美しいので、ハナウドの名前となりました。

ハナウドも山菜として中国地方では食べられています。春の若芽を「うど奈」という名でスーパーにならびます。食べ方は、ごま和えやおひたし、酢味噌和え、天ぷらなどがあり、和え物はほうれん草などと混ぜて食べるよおいしいとか。

 

根は生薬の「牛尾独活(ぎゅうびどっかつ)」で、鎮痛作用がありリウマチ、頭痛などに使用されます。

ちなみにハナウド属の学名はHeracleum。「ヘラクレスの万能薬Panakes herakleion」によります。

昔から薬効のある植物として認識されていたようです。


里地里山の1年 5月下旬里地 田植えのころ

2023-05-30 | 里地里山の1年

里地里山の1年 5月下旬里地 田植えのころ

田植えが終わる。田の周りは田植えの前に草刈りをして、作業がやりやすくするため、また害虫などの発生をおさえる。

草刈りは草刈り機で行うが1枚の田んぼの広さが約1反(農家の人はm2の単位でなく、この単位がしっくりいくらしい。300坪、990m2となる。谷筋に広がる田なので、平野部のような広い田の面積はとれない。)畦の長さは30m×4=120mの草刈りとなるので、鎌でかっていた昔の人の作業の力はすごいなと思う。1枚の田んぼの草刈りが45分ほどで、みんなで7枚の田の畔の草刈りとなる。

昔は家族みんなでおこなうという意味がよくわかる。田植えの時は学校も休んでいいという昭和の中頃までそんな時代があったそうな。

 

田植えも機械で、1枚あたり1時間ですむので、7枚の田植えも2日で終了。

 

田の周りは、草を刈ったところもすぐにはえてくる。ひと雨降ればイネ科の植物など30CMぐらいは平気で成長するのでおどろきだ。

 

5月29日近畿は梅雨入りにはいり、農家は草との戦いになる。

 

5月下旬にであった田植えのころの田のまわりの植物を紹介する。

ウシハコベ(ナデシコ科)

中心から放射状に白い糸の花柱が5本あります。ミドリハコベやコハコベなど、 ナデシコ科ハコベ属の植物のほとんどが、3本なのでみわけがつきます。花びらは5枚、10枚のように見えますが根本でくっついています。

 

キツネノボタン(キンポウゲ科)

「キツネ」は似ても劣る意味があり、ボタンの花にくらべ貧弱なところから名前がつきました。毒があるのでたべることはできません。

 

コナスビ(サクラソウ科)

地を這う小型種であることから草刈り機でも生き残ることができる。花びらのように見えるが、先のとがった5裂する萼(ガク)に包まれてできる果実が,なすびの形に似ているのでこの名がついた。

シロツメクサ(マメ科)

「4つ葉のクローバー」が見つかるとラッキーな植物です。本来は3 枚 1組が1つの葉です。

4つ葉のできやすい株が園芸用に栽培されており、中には5つ葉など4枚以上にができるそうだ。

ニガナ(キク科)

茎や葉を傷つけると出る白い汁が苦いので、この名がついた。ニガナの花(舌状花)の数は5個のがよくみられるが、写真は6個。場所によっていろいろなので注意して観察したい。

ミツバツチグリ(バラ科)

関西より西でみかけるツチグリの根は食べることができるが、ミツバツチグリのは食べることができません。ツチグリの根を焼いて食べると栗のあじがするそうです。葉の形が三つ葉状で、葉柄の基部にある托葉に数個の切り込みがるところで見分けます。

ノビル(ヒガンバナ科)

ネギのようなニンニクのような。写真の上部にある膨らんだ白い部分(種球)を細かく刻んでみそに入れてネギみそにして食べるとうまい。地面の下にはラッキョウのような鱗茎がありこれも食べることができる。花がさかないでむかごできることもある。

ハルノノゲシ(キク科)

とげのあるぎざぎざの葉、ちぎると白い乳液がでる。とげに触ってもいたくはないが、中にはいたいものがある。それはオニノゲシ。この葉葉がケシの葉に似ていることで名がついた。「ハル」とついていますが1年をとおしてみられる。

 


ハルジョオン と ヒメジョオンと

2023-05-29 | フィールドガイド--植物編--

ハルジョオン と ヒメジョオンのちがい

 

小学校5年の理科で、インゲン豆をつかっての発芽実験をする。

発芽には 水、空気、適当な温度が必要というのが実験の意図、そのあとは成長をみていくが、成長には日光と肥料が必要ということで、最初の科学的な植物の実験がおこなわれる。

実験に使うのは、インゲンマメ以外にはトウモロコシやホウセンカなどだが、テストに出るのは、インゲンマメやトウモロコシなので、子どもたちは、水、空気、適当な温度が刷り込まれる。

 

それで、今回はハルジョオンやヒメジョオンの話。

この時期だとヒメジョオンが扱いやすいかもしれませんが、痩果(果実)を素早く、器にまいて、アルミホイルで光が入らないようにしたものとラップをまいて光がはいるものを1週間おいておく。器のなかは初に必要な水は適度に必要だが、結果はアルミホイルの方は発芽するが、ラップのほうは発芽しない。

これは「光発芽」といい、高校の生物で学習する。小学校で学習した光は発芽に必要ないことをインゲンマメなどで学習してきた子どもはなかなかこのことには納得しない。

 光発芽の植物はレタスやバジルがあげられ、農家の人はよくご存じなのだ。

 発芽と光の関係を小学校でとりあげると、子どもたちが混乱するからというりゆうもあるだろうが、実際にいろんなものを発芽させて育てることが大切だと思うのだが、・・・。

 

春になるとよく見られる野草にハルジョオンがあります。でも5月の中ごろぐらいからハルジョオンによく似たヒメジョオンという花が見られます。関西では5月中ごろから6月はこの二つの花がまじって咲いていることが多いです。そこでこの二つの花の見分け方です。いちばんかんたんな方法がカッターナイフで茎(くき)を切ってみることです。

 

ハルジョオンとヒメジョオンのよびかた

 

植物図鑑によってはハルジョオンをハルシオン、ハルジョンと書いたりヒメジョオンをヒメジョンと書いたりしていますが同じものです。

 

というのが今までの図鑑など書いてある内容だが、最近はほかに

ホソバヒメジョオン、ヘラバヒメジョオン、ヤナギバヒメジョオンといった種がみられるようになった。

ネットのなかでもヒメジョオンと紹介している画像を見ると明らかに葉のようすがちがうのがある。

ホソバやヘラバなのだ。

ややこしいことに、ヒメジョオンがヘラバヒメジョオンやホソバヒメジョンと交雑して、中間のものもが見らるようになってきたことだ。

山口・琉球等帰化植物図鑑 2017にはホソバノヘラバヒメジョオン〈新称〉が報告されている。

 


津門川 地域住民が守る都市河川

2023-05-28 | 兵庫の自然

津門川 地域住民が守る都市河川

兵庫県西宮市をながれる津門川。市の中央部を北から南に流れる二級河川である。長さは3,455m。

この河川の大部分は、コンクリート三面張りである。津門川の主な水源は、武庫川から引き込まれた導水と山陽新幹線六甲トンネルの湧水である。

コンクリート三面張り構造であるため、水辺の植物は少ない。

しかし、阪急神戸線から山手幹線までは両岸が石垣でその隙間や水際にはかなりの種類の植物が生育している。

 5月下旬に花が咲いている植物を紹介する。半分以上帰化植物だった。

 

 


カルガモ

2023-05-27 | フィールドガイド--野鳥--

カルガモ(カモ科)

 

もうすぐ、テレビのニュースなどでカルガモの親子の移動の姿が紹介される。

全長は、約60cm

主に湖沼や河川などの水辺で見ることができます。ときには学校のプールなどでも泳いでいる姿を見ることがあります。

 

カルガモは雌雄とも一年を通して黒褐色で、くちばしの先端の黄色が目立つ鳥です。

カルガモは、北海道を除き1年中日本で見られます(留鳥)。

しかし、標識調査によりサハリンや中国大陸に渡るものがいることが明らかになっています。(バードリサーチニュース 2006.10.13)

グエッ,グエッと響き渡る声で鳴きます。

草の葉・茎・種子や小型の無脊椎動物などを食べます。

 

カルガモの繁殖期は4〜7月。巣は草むらや藪の下などに作ります。

巣作りや抱卵はメスだけが行ないます。 26~28日でヒナが孵化します。

ヒナが孵化すると、そのまま親について行動することができるのですぐに巣から移動をはじめます。

ご存じのように移動の様子がテレビなどで紹介されるのこのときです。

 

カルガモでは主にイネを食べるので、水稲の直播、田植え、登熟期に被害をあたえることがあります。

 

繁殖期はつがいとなって分散して生活していますが、冬は群れを作ります。

最近では、野生化したアヒルとの雑種なども観察されてきているそうです。


キイチゴ

2023-05-26 | フィールドガイド--植物編--

キイチゴ

 キイチゴと呼ばれるのは黄色いイチゴ「果実が黄色いから」ではなく、木になるからです。

キイチゴの仲間は多く、クサイチゴ、ナワシロイチゴ、ニガイチゴ、ナガバモミジイチゴ、フユイチゴなどがあります。

 北半球だけでも400種を越すと言われ、日本だけでも70種類以上が自生しています。先に紹介したフユイチゴは秋に開花し、真冬に結実します。

 それ以外は、5月から6月ごろにかけて、熟した果実をつけます。写真で紹介するナガバモミジイチゴは、一番早く花がさきます。長めのモミジの葉によく似た葉を持つイチゴの意味から名前がつきました。近畿地方以西に見られます。この木のトゲはするどくて,山歩きする者にとってはやっかいなもの、しかしキイチゴの中では甘く、汁気(しるけ)の多い、もっともおいしいキイチゴで、ジャムにもできます。美味しいいちごにはとげがある。

クサイチゴ

山野にふつうに見られる小 低木で,葉は3〜5枚の小 葉からなり、軟らかい毛が たくさん生えています。春に、直径4〜5 cmの白い大きな花を咲かせます。果実は赤く熟し、甘くておいしいです。

ナワシロイチゴ

日当たりのよい山や道端に生えています。葉の裏には白い綿のような毛が生えています。花はピンク色で、5月ごろに咲き、田植えをする前、苗代を作る6 月ごろに赤い果実が熟すので、 “苗代苺(ナワシロイチゴ)”と呼ばれます。

ナガバモミジイチゴ

日当たりのよい山の縁によく生えていま す。細長いモミジのような葉をしている ことから、名前がついています。審に花が 咲くキイチゴの仲間のうちでは、一番早く花が咲きます。秋に熟す果実は黄色で、 大変おいしいイチゴです。普通“キイチ ゴ’というと、この植物をさすことが多いようです。

 

ニガイチゴ

山野の林の縁や荒地に生える低木で,茎には刺(とげ)がたくさんあります。花は4月から5月に2年目の枝に咲き,6月から7月に赤く熟します。果荚は甘くておいしいのですが、種子をかむとにがいので、この名前がついています。

フユイチゴ

林の縁や林の下で、つる状に地面をはって延びていきます。葉は大型で厚く、曲がった短い毛が生えています。他のキイチゴの果実がない冬に、赤くておいしい果実をつけるので、この名前がつきました。


シラサギ

2023-05-25 | フィールドガイド--野鳥--

シラサギ 

 

田植えの終わった田んぼが増えてきました。

田に水が入りしろかきが終わった田に、アオサギやシラサギがえさをさがしています。

 

ほかに川などでよく見かける首と足が長い白い鳥、一般に「シラサギ」と呼ばれていますが、実際に「シラサギ」というサギはいません。これらはまとめて名づけられた名前です。

 一年中日本で見ることができる「シラサギ」はコサギとダイサギです。コサギは足の指が黄色いのでダイサギと大きさ以外で区別がつきます。ダイサギはコサギに比べずっと首が細く長く見えます。

 

 夏にはチュウサギとアマサギが南から渡ってきます。チュウサギはダイサギより少し小さく、コサギよりは大きな「シラサギ」です。足は黒いのでダイサギとよく似ていますが、よく見るとくちばしが体や頭に比べてダイサギより短く見え、頭の長さと同じかそれより短く見えます。ダイサギは頭の長さより少し長く見えます。アマサギは成鳥の夏の羽はくちばしや頭から首、胸にかけてだいだい色ですが、若くて夏の羽への生えかわりが遅いものは頭から胸も白い色をしています。これもよく見るとくちばしや首が比較的、太いのでチュウサギなどと区別ができます。

 

 ダイサギやコサギは川や田んぼ、池、河口などで見ることができますが、チュウサギやアマサギは田んぼや草地でよく見られます。餌の採り方はさまざまで、川のそばで待って、近くに来る魚を採るものや足で魚を物かげから逃がして採るもの、歩きながら探して採るもの、田んぼや草地でトラクターなどが通って、おどろいて出てきた昆虫やカエルを採るものなど、種類によってよく使う採り方が多少違っています。


メイフライ カゲロウと水生生物調査

2023-05-24 | フィールドガイド--水生生物--

メイフライ カゲロウ

 

メイフライとは渓流釣りのひとならよくご存じ。河の中にいるカゲロウの総称のことです。

画像はチラカゲロウで成虫のようですが成虫ではなくひとつ前の亜成虫です。

カゲロウの幼虫をニンフ、羽化途中のものをイマージヤー、亜成虫をダン、成虫をスピナーと呼びます。カゲロウは面白い昆虫で、卵からかえった幼虫は、サナギにならずに成虫になるが、その前にダン(亜成虫)と呼ばれる段階があります。

フライフィッシングでは最も重要な種がカゲロウです。カゲロウを模した毛鉤全般もメイフライといいます。

渓流釣りの人の方が、カゲロウなどの川の中の生き物をよく知っています。

 

この5月はカゲロウが成虫、亜成虫になる時期です。

川に入るのも気持ちよく感じる時期でもあります。

カゲロウなどの水生昆虫をつかまえて、その川の水質を調べたときの様子です。

どのように調べるのでしょう。その一つが「全国水生生物調査」の方法です。

 

ホームぺージによると

「水生生物の中でも、とくに、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものは、水のきれいさのていど(水質)を反映しています。したがって、どのような生きものが住んでいるか調べることによって、その地点の水質を知ることができます。全国水生生物調査では、29種類の水の中にすむ生きものを選び川にどの生きものが多く見られたかを調べることで、水のよごれの程度を判定しています。」

29種類で水質判定をします。

捕まえた生きものから4段階に分けた生物とくらべどの段階の生物が多いかということで判定します。

全国水生生物調査のホームページより

 

 

環境省でもより詳しい調査法を提案しています。

環境省(平成 29 年 3 月)水生生物による水質評価法マニュアル-日本版平均スコア法の目的をみると

「日本版平均スコア法は、1976 年にイギリスの環境省で開発された BMWP(BilogicalMonitoring Working Party)スコア法をもとに我が国の生物相の特徴に合わせて、平成 28年度に環境省において対象とする科やスコアを改訂した手法である。

現在、全国で広く実施されている「全国水生生物調査」よりも詳しい数値が得られ、より客観的なデータを得ることができる。」

環境省は大変詳しいスコアをしめしているので、詳細な記録になるとおもいます。


ワイルドフラワー緑化とオオキンケイギク 

2023-05-23 | 自然観察会

ワイルドフラワー緑化とオオキンケイギク 

この写真はニュータウンとして宅地開発された斜面の画像です。

1990年ごろに宅地になりました。

そのときに、土止めにまかれた種が残ってきれいな花が咲いています。

 このような形式は造成地でしばらく時間がたったところでよく見られます。

 雨が降ると土が流れ出てしまうので、草をはやして流失を抑える必要があります。

 そのときにまかれた種がとくに1年草ではなく、根が残り数年も生きのる植物が土の流出をふせぎます。

写真は

黄色い花はオオキンケイギク、白い穂はチガヤです。

 オオキンケイギクは北米原産の外来種。日本には1880年代に鑑賞目的で導入されました。

 このオオキンケイギクがいまこまった植物になっています。

 

景観をより美しくする緑化方法として「ワイルドフラワー緑化」という緑化の方法があります。

日本には1990 年代から導入されるようになりました。

在来の野草草花に限らず、あまり手をかけないで生育できる複数の種類の種子をまき、緑化をめざします。

手軽に花が栽培できて、長い間花を観賞でき(いろいろな花が順番に咲くので5か月は楽しめるように種をえらびます)、かつ経費がやすくすむので、利用が広がりました。

 種の例をあげると、小町草、コスモス、カスミソウ、フランスギク、ルドベキア、ルドベキア、オオキンケイギク、キンギョソウなどの種をまとめてまきます。

 ワイルドフラワーには、大半が欧米原産の植物です。園芸用草花として使われている草花の中で、種子などによって容易に増殖でき、痩せ地や放植に耐え、美しい花を開花させる植物群が選ばれています。

 これらの植物の中には多年草の種子が含まれているので定着する可能性があり、種名が表示されていない野生植物が入り込むことがある。

 ワイルドフラワーによる緑化は、鉄道沿線、一般道路沿い、高速道路沿いやインターチェンジ、河川敷、宅地造成地、調整池周辺、埋立地、ダム周辺、飛行場、都市公園やリゾート地の花壇にまで広く利用されています。

 その結果、在来種との遺伝的かく乱のおそれが指摘されています。また、希少種を含む在来種と交雑する可能性が高いものがあり、そうした植物の利用も問題視されています。

 イギリスでは外来園芸植物の利用に関する行動綱領が作成され、公表されています。

 日本では、ワイルドフラワー導入の初期に入っていた「オオキンケイギク」が2006年(平成18年)に特定外来種になりました。

 この花は一度定着すると在来の野草を駆逐し、周りの景観を変えてしまう被害がでてきました。

 それで、栽培、運搬、販売、野外に放つことなどが禁止されている植物になっています。罰則規定もあるので注意が必要です。

 いまでは、環境に配慮した方法がとられています。

 環境省のホームページにはオオキンケイギクの見分け方が載っていますので紹介しておきます。


里地里山の1年 5月下旬里山 白い花が咲き始めた

2023-05-22 | 里地里山の1年

里地里山の1年 5月下旬里山 白い花が咲き始めた

 

ノイバラ、ウヅキが咲き始めると白い花の目立つ季節になる。

遠くからでも、緑の中に白色が目立つ。

虫たちが盛んにそれらの花に集まってくる。

5月下旬 里山でめだつ白い花を紹介する

ノイバラ (バラ科)

落葉低木。花期は5から6月。里山の縁でよく見かける。枝先に集まる白い花はあまい強い香りを出す。

江戸時代の終わりヨーロッパに渡りバラの品種改良に役立ったそうだ。秋にできる赤い実は漢方薬に使われている。

 

カマツカ( バラ科)

落葉高木。花期は5から6月。柄のある花がたくさんつくので、よく目立つ。材が堅いので、鎌の柄に使われたことからカマツカと名がついた。別名の「牛殺し」とも呼ばれ、この材で牛の鼻木を作ったためとする説などいろいろある。秋には赤い実がつく。

 

エゴノキ (エゴノキ科)

落葉高木。花期は5から6月。公園などでも植えられてみることがある。花は下向きに垂れ下がり、地面に散ったたくさんの花をみてここにエゴノキがあることに気づく。果実には果皮に含まれているエゴサポニンがありこれは毒。しかし、水入れてつぶすと泡が出るのでせっけんのかわりにつかわれていたとか。

 

ヤマボウシ(ミズキ科)

落葉高木。花期は5から6月。公園や街路樹などで植えられている。里山でもこのころ白花が目立つ。4枚の白く花びらのように見えるのは、苞といい、つぼみを包んでいたもの。秋の実は食べることができる。