野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

2008年出版活動「生きている猪名川改訂版」の刊行

2018-09-30 | 野生生物を調査研究する会歴史

2008年出版活動「生きている猪名川改訂版」の刊行

「生きている猪名川(改訂版)」を2008年秋に刊行しました。
既に、流域の川西市、伊丹市、尼崎市、宝塚市などの小学校・中学校に寄贈させていただきました。

改訂版の内容
以前の「生きている猪名川(増補版)」よりも内容を精選しました。
新たにカタツムリのなかなどの新しい項目も付け加え、写真等の大幅な入れ替えを行いました。

総合的な学習等で地域学習に活用されることを願っています。

2018年現在残部少しあり


子どもの本がおもしろい㉛きのこの絵本―ちいさな森のいのち

2018-09-29 | 資料を読む

長雨の続いた秋の日
里山のなかでいろいろなきのこが見られる。
どうしても食べたいと思うキノコであるが、毒のキノコで死ぬニュースをきくと簡単に口にはできない。
子ども向けの本も多いが、絵がきれいで、見やすい本を見つけた
絵本となっているが図鑑、並べ方も季節ごとに並べられているのでみやすい
子ども向けとなっているが初心者にとっては、見分けるポイントが見つけやすい
100種類も最初に見つけることはないが、そこから図鑑にいくのもよいかも
その本の紹介


きのこの絵本―ちいさな森のいのち (しぜんのほん) 小林路子著 ハッピーオウル社 2008年


きのこ図鑑のような絵本。季節ごとにきのこを紹介、絵がすばらしい

早春
春のきのこ
初夏のきのこ
夏から秋のきのこ
秋のきのこ
秋から晩秋のきのこ
冬のきのこ

それ以外のキノコとして

ふしぎのすがたをしたきのこ
長くみられるきのこ


日本の代表的なきのこ120余種が掲載されている。


2007年由良川調査報告

2018-09-27 | 野生生物を調査研究する会歴史

由良川流域

由良川の調査の中間報告をおこなった。日本海に流れる本としては由良川がはじめて。

気候は日本海気候、自然堤防良川の特徴の一つが、広く連続する河畔林。 これは、洪水の時の流勢を弱めるための水害防備林で、かつて植えられた竹などが現在に残っているものです。

由良川沿いには桑が植えられ洪水の被害を防ぐ工夫がなされていたが、この地方の地場産業であった養蚕業はほとんど なくなった。

綾部という地名も養蚕のなのこり。

また、由良川流域は古代から人々がくらし、古代遺跡が残っています。流域には今も伝えられる伝説や民話も多く、

有名なのは「山椒大夫」

話は平安末期、越後を旅していた母子連れは、人買いに騙され生き別れになった「厨子王と安寿」の物語。

源流部は秘境と呼ばれる芦生原生林

大正10年(1921)に、京都大学が学術研究および実地演習の目的で、99ヶ年の地上権を設定、演習林を開設し現在にいたる。

芦生の森は日本海型と太平洋型の各気候帯の移行帯に位置している。これらのことから、世界の温帯林の中でも種類数がもっとも多い日本の森林のなかでも、芦生の森はさまざまな要素の、多くの植物から構成されていることが特徴となっている。(木本植物243種、草本植物532種、シダ85種)
日本海要素としては、冬季多雪の日本海型気候を反映し、エゾユズリハ、ヒメアオキ、ハイイヌガヤ、チャボガヤなどが自生する。太平洋要素としては、イヌブナ、クリ、シデ類などの樹種が共存していることが特徴である。標高600m付近まで、常緑広葉樹であるウラジロガシが分布し、それより上の標高にはブナ、ミズナラが主体となるが、森林帯の境界は不明瞭である

 

サケの遡上する川としては南限。川流域にはサケを神の使いとする神社があり、サケが由良川にとって重要な魚であったことが分かります。由良川はサケの遡上する南限の川と言われています。由良川では、古くからやな漁などによってサケをとっていた。

(「生きている由良川」近況報告より)

 

 

 

 

 

 

 


 

 


ヤブツルアズキ

2018-09-26 | フィールドガイド--植物編--

野生アズキを探そう 遺伝資源センター・ジーンバンクの記事を見つけました

みなさんが見つけた野生アズキや野生ダイズの種子が研究や教育の役に立つように、茨城県つくば研究学園都市にある遺伝資源管理施設(ジーンバンク)に保存しませんか。
「野生アズキや野生ダイズは、栽培アズキや栽培ダイズよりも厳しい環境で生きてきているので、栽培種よりも病気、害虫、乾燥などのストレスに対して強いものがあります。そのため、栽培アズキや栽培ダイズをより強くすることに役立っています。」

という内容。

野生アズキ(ヤブツルアズキ)とは
「野生アズキの花は黄色です。では、葉はどんな形でしょう。この写真の真ん中に写っているのが野生アズキの葉です。
野生アズキをはじめ、いろいろなマメの葉は左の写真のように三枚の葉(小葉)からできています。
このように三枚の小葉からできている葉を三出葉(さんしゅつよう)といいます。アズキもダイズもササゲもインゲンマメも全部三枚の小葉をもつ葉を持っています。」

私たちの活動している里山にあるか探してみました。

よく葉が似たものにノササゲ、ツルマメ、ヤブマメ、ヤブツルアズキ、トキリマメとタンキリマメがあります。

ありました。まだ、花です。草刈りなどで刈り取られなければ、実がつくはずです。

ほかの花は生きている猪名川に少し紹介しています


リーダーのための猪名川野草教室 野草環境教育研究会著

2018-09-26 | 資料を読む

資料をよむ リーダーのための猪名川野草教室 野草環境教育研究会著 2001年

野外で活動するリーダーが参考にできる本の一つ。1988年から、野草環境教育研究会と建設省猪名川工事事務所が、猪名川で「猪名川野草教室」を始め、その成果をまとめた本。
猪名川での活動からまとめてあるが、ほかの河川でも活用範囲はいろいろ
奥付を見ると

編 集 赤松 弘治(あかまつひろじ)野草環境教育研究会会計(株)里と水辺研究所代表取締役

監 修 服部 保(はっとりたもつ) 野草環境教育研究会代表 姫路工業大学自然・環境科学研究所長兵庫県立人と自然の博物館自然・環境再生研究部長

2001年当時の紹介、私たちの会もお世話になっている。


「環境教育の目的のひとつに、環境問題に意識を持ちそれを解決する能力を育成することがあげられていますが、それを達成するためには、幼い頃からの環境教育が必要であると私たちは思っています。自然にふれあう機会が極端に少なくなってきた現在、子どもの時代に自然にふれ、自然に興味を持たせることが、環境教育、特に自然教育の基本であると私たちは考えています。
(はじめにより)

猪名川に生えている野草をつかってどのように遊ぶかをまとめている。身近な野草での遊び方をコンパクトにまとめてあるので、観察会などに利用しやすく編集されているのは、活動が20年近く行われている歴史があるからだろう。

目次から

野阜で遊ぶアイデアとヒント
1.こんなにあるよ、遊びの材料
(1)低水敷の野草
(2)高水敷の野草
(3)堤防の野草
2.楽しい作品と作り方
(1)はり絵.
(2)草人形
 ギシギシ人形,エノコログサ人形,オギのフクロウ人形,
 バタバタ人形.ヨシの侍人形,いろいろな草人形
(3)草笛
 イネ科の草笛その1,イネ科の草笛そのa ヨシの新芽の巻き笛,ヨシの葉の巻き笛
 力ラスノエンドウの笛.イタドリの筒笛,イタドリのリード笛
(4)ツル細工
 リース,カゴ
(5)野草の料理
3.さあ、でかけよう!
 中国道猪名川大橋ポイント.桑津橋ポイント 神津大橋ポイント.猪名川橋ポイント,藻川園田橋ポイント

4.安全に楽しむために
 迷子をださないように.危険な場所に注意.危険な生きものにも注意

これ以外にも猪名川の自然にもまとめてあるので川の知識も取り入れることのできる本である.

 


資料を読む 「豊岡盆地の生きもの地図2000」コウノトリ市民研究所著

2018-09-25 | 資料を読む

資料を読む
「豊岡盆地の生きもの地図2000」コウノトリ市民研究所著

豊岡盆地の生き物地図を発表しました
当会の鳥担当も参加しての調査です
鳥の部分だけ引用しました
ほかに地図にあるようにタンポポ、シュレーゲルアオガエル、メダカ、ミズワラビをメッシュ地図で分布を調査しています
貴重な生き物のしょうかいもあり、豊岡盆地の貴重な生き物が一覧できる資料です。


川のヨシ原は野鳥の宝庫

多くのヨシ原を残した円山川は渡り烏にとって重要な繁殖地、中継地、越冬地です。
繁殖期に騒がしくさえずるオオヨシキリ、セッカ、ねぐらとして利用するツバメ、
越冬期にヨシに寄生する貝殻虫などを食しているオオジュリン、ツリスガラなどは双眼鏡などで観察できます。
その時期以外にも中継地として利用しているたくさんの野鳥がいることが、鳥類標識調査によってわかってきました。

アカマシコ
日本では稀な冬鳥。2000年12月1日に円山川右岸河川敷での標識調査で捕獲後、放鳥しました。兵庫県では過去に観察例が無く県下初記録となりました。

コヨシキリ
夏鳥として本州以北で繁殖。毎年、9月下旬から10月上旬にかけて通過していく鳥です。
ヨシ原の水面から30センチの付近を移動していくために観察しにくいです。
98年には北海道石狩川で6月に放鳥された個体が同年9月に再捕獲された記録があります。

ノゴマ
夏烏として北海道で繁殖する鳥。10月中旬ぐらいから円山川を通過しています。越冬地域は東南アジア、台湾、フィリピン地方。
のど付近が赤いことがこの鳥の特徴です。

■発行日:2001.3.20 ■発行者:コウノトリ市民研究所
■執筆者:稲葉一明、岩本和久、大槻秀治、上田尚志、久下直哉、菅村定昌、高橋信、竹田正義、本圧四郎、山崎喜彦


曼殊沙華とミヤマカラスアゲハ

2018-09-24 | photo

お彼岸、曼殊沙華の花の写真を撮りに
その時に出会ったのがミヤマカラスアゲハ
春の半ばから夏の終わりにかけて見る事ができます。羽はずいぶん傷んでいるので今年最後の有志かもしれません。
食草はキハダ しかしこのあたりにはキハダは見つからない
須磨鉢伏山でカラスザンショウで幼虫が発見されたというので、カラスザンショウをこの辺りには食草にしているのかも。


2014年--里山保全活動 4--

2018-09-23 | 野生生物を調査研究する会歴史

2014年里山保全活動4

2014年度の里山保全活動最後のページです。

一般の方に参加していただくため、帰る時に何かお土産があればよいなと思って活動したことがあります

里山保全だけの活動では、汗だけで、時には、目的が重すぎることになる

それで、楽しみながら参加してもらえるように考えたのが、里山の資源です。

チャノキがあるので、茶摘み、コナラを切り倒したときにシイタケ菌をうえる。秋にはアケビなどの食べられる実の採取、つる植物をかったときはリースづくりなど 子どもたちにも参加を呼びかけ観察会なども

作業は作業として 楽しみは楽しみとして

そして、忘年会をしようとか新年会をしようとか

年の初めには山の神様に一年の作業の安全を祈願したりと、定例化したものも

2018年は台風のため再び倒木がふえました。後半は倒木整理になりそうです

2014年度の報告です。(ナチュラリストクラブのホームページより抜粋)

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2014年12月7日(日)
作業:リース用のツル取り、忘年会

今日はリース用のツルを取った後、鍋を囲んで忘年会。
まずはツル取り。いつも同じ場所で採取するのであまりないかと思ったけれど、良く見るとまだツルに絡みつかれた木があちこちに。
たくさん採れました、これだけあれば十分です。運びやすいように何気に巻いたツルですが、もうこれだけで立派なリースの雰囲気!になりました。
去年の春に種菌を植え付けたホダ木からシイタケがニョキニョキ生えてきました。先月来た時は影も形もなかったのに。暖かかったのと適度に雨が降ったのが良かったのでしょうか。いくつかはシイタケと思えないほど大きく成長。
朝は池に氷が張っていましたが日が昇るにつれて寒さが緩んで来て、楽しい作業&忘年会になりました。

2015年1月11日(日)
作業:山の神様にお参り、常緑樹伐採

山の神様に今年の作業の無事を祈願、その後西側の常緑樹を切りました。まずは山の神様にお参りです。
やはり1月、寒いですね。椅子の上に掛けてあったブルーシートにたまった水が凍って落ち葉入りの素敵なオブジェの出来上がり。お参りの後は常緑樹、おもにヒサカキを伐採。
里山の雑木林は人の手が入った林。手を入れずにおくと常緑樹が次第に増えてきて、地面に日が当たらなくなり、コナラ・クヌギなどの落葉樹がドングリを落としても次の世代の木が育つことができません。現在は薪として利用することはほとんどないのですが、それでも暗い森は植生が単一化してしまいます。

2015年2月1日(日)
作業:常緑樹伐採

今朝は外を見ると道路まで真っ白の雪。出発を遅らせて里山に出発。
幸い、途中も里山近くも大した雪ではなかったので、無事に到着。
あちらこちらにうっすらと雪が積もっていました。
今回は、先月行った作業の続き、コバノミツバツツジ以外の常緑樹を切っていき、先月の場所から南に下って行きました。
常緑樹を切っていくとあたりがすっかり明るくなり、その先には池が現れました。その池には以前、サンショウウオがいたそうです。作業を終えていつもの休憩場所に戻ってきたときには、雪はすっかり消えていました。


2014年里山保全活動3

2018-09-23 | 野生生物を調査研究する会歴史

2014年9月から11月まで

第一日曜日を定例の活動日にしています。定例の日の活動をナチュラリストクラブの皆さんが記録に残していただいています。

台風の後は、松枯れナラがれの木がたおれ里山の道をふさぎます。この一年、定例日以外の活動も、倒木を片付けるのにかかった一年でした。

里山保全活動3
2014年9月7日(日)作業:池横斜面の草刈り

先月の台風と最近頻繁にあるスコールのような豪雨で、里山の木があちこちで倒れていました。
取り敢えず通路をふさいでいた木を小さく切って処分。太い木は小型ののこぎりではとても時間がかかるので他の倒木は後日チェーンソーで野生生物を貯砂研究する会の方々に切って貰う事にしました。

2014年10月5日(日)作業:休憩場所横の斜面の整備
今日はいつも休憩している場所から上の斜面を整備しました。この場所も一度下の方のウラジロを刈ったのですが、あまり手入れされていない場所。細い雑木がたくさん生えています。ソヨゴ・ヒサカキ・サカキなどの常緑樹を全部切りました。
アキチョウジがきれいに咲いていました。他にイナカギク、シロタエギク、アキノタムラソウなどが咲いていました。

2014年11月2日(日)
作業:ネットの補修

ナチュラリストクラブの作業は今日は雨のため作業は中止、とメールが入っていたらしいのだけれど、それを知らなかった3名、参加。
着いたら野生生物を調査研究する会の皆さんが作業中、でも「濡れていて滑りやすいから作業はしなくていいですよ」と。
それでは、と山頂の様子を見に行くと、ネットの支柱は斜めに倒れ、ネットは一部破れヘクソカズラやヤマイモ、スズメウリのツルが絡みついていました。
最近は下の遊歩道周りの整備に追われ、山頂はほったらかしでしたものね、できる範囲で補修。


里山保全活動 2014年(2)

2018-09-22 | 野生生物を調査研究する会歴史

夏の作業は大変 草息が周りを包みます。季節の花は今年も確認できました

2014年7月6日(日)
作業:池周辺・山頂の草刈り

一般参加者が活動される前日や前の週に下草刈りをして
活動しやすく準備をします
今日は木のきわなどの刈り残しの部分と急な斜面を手作業で草刈りしました。
頂上部の囲いの中も草ぼうぼう。実生の柿の木と、梅の苗がかろうじて葉を出していましたが苗は全滅。頑張ったおかげですっきりしました。

モウセンゴケの可愛い花を確認しました。オオバノトンボソウ、カキランが咲いていました

2014年8月3日(日)
作業:池周辺の草刈り

今日は池の南側と東側の草刈り。作業前と作業後。向こう側の土手が見えるようになりました。
里地で稲作と畑をやっている方から「ネギ鍋祭りをやるので来てね」とお誘い。お昼をいただきました。